2023年12月25日21 分

ブランディングとは?正しい意味やブランド構築方法を完全解説

最終更新: 1月1日

公開日 2023年5月30日、更新日 2023年12月26日

ブランディングは、ブランドの価値を高めるための施策を意味します。ロゴデザイン、マーケティング施策といった要素だけでなく、あなたの会社が消費者に定着するように働きかける活動すべての積み重ねを総じてブランディングと言います。

この記事では、スモールビジネスや、個人ビジネスを運営する人にむけて、「ブランディング」についてわかりやすく解説し、ブランドの基盤を固めるステップを詳しく紹介します。

目次

ブランディングとは?

ブランディングとマーケティングの違い

ブランドを構成する要素

ブランディングの種類

1. 企業ブランディング

2. 商品・サービスブランディング

3. インナーブランディング

4. セルフブランディング

ブランディング施策の手法

Web ブランディング

オフラインブランディング

ブランディングを行う7つの目的

ブランディングの具体的な手順【完全ガイド】

ブランディング成功事例

ホームページの存在はブランディングに欠かせません。ブランド力を高めるためにも、ブランドイメージを反映させたこだわりのホームページを作成しましょう。

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ブランディングとは?

そもそも「ブランド」は、畜産農家が自分の家畜を区別するためにマークを焼き付けた「焼印」 が由来だと言われています。その後、20世紀初頭の大量生産の時代に競合他社と差別化するための商品のパッケージデザインを意味するようになりました。その後、広告業が発展するにつれて「ブランド」は商品を超えて、企業の価値観と信念などを体現する概念を意味するようになりました。

現代におけるブランディングとは、競合他社との差別化をはかるだけでなく、自社に対するイメージや評判を形成し、ブランドの価値を高めるための施策のこと全体を示すようになりました。近年では、商品やサービス、マーケティングにおいてだけではなく、企業経営にもブランディングの観点が必要だと考えられています。
 

ブランディングとマーケティングの違い

ブランディングとマーケティングの主な違いは、それぞれの焦点と目的にあります。簡単に言うと、ブランディングは「誰であるか」を定義し、マーケティングは「どのように売るか」といえます。

ブランドを構成する要素

ブランドはさまざまな要素で構成されています。ここでは、代表的なブランドアセットの 8 つを紹介します。

・ブランド名

ブランド名は、企業の顔とも言える存在です。一目で企業や製品を識別し、顧客の心に残る記憶を作り出します。強いブランド名は、信頼性と専門性を伝え、市場での識別性を高めます。

・キャッチコピー

キャッチコピーは、ブランドのメッセージを簡潔かつ魅力的に伝える言葉です。これにより、ブランドのアイデンティティや価値観を消費者に伝え、記憶に残りやすくします。

・ロゴ

ロゴは、視覚的にブランドを表現する重要な要素です。一目で識別でき、ブランドのアイデンティティを象徴します。効果的なロゴは、ブランドの個性を強調し、顧客の心に印象を残します。

・ブランドフォント

ブランドフォントは、ブランドの個性を表すのに役立ちます。一貫したフォントの使用は、ブランドのプロフェッショナリズムと認識を高めるのに重要です。

・ブランドカラー

色は感情と強く結びついています。ブランドカラーを選ぶことで、特定の感情や価値を顧客に伝えることができます。これらの色は、ロゴ、ウェブサイト、パッケージングなど、すべてのブランド要素に一貫して使用されます。

・公式 Web サイト

Web サイトは、ブランドのデジタルな顔です。魅力的で使いやすいウェブサイトは、ブランドの信頼性を高め、製品やサービスに関する情報を提供します。

・ パッケージデザイン

包装やパッケージデザインは、物理的な製品を通じてブランドを伝える方法です。目を引くデザインは、棚の上での識別性を高め、購買決定に影響を与えます。

・ソーシャルメディアアカウント

ソーシャルメディアは、ブランドと顧客との間の対話の場を提供します。一貫したコンテンツとエンゲージメントを通じて、ブランドのコミュニティを構築し、ロイヤリティを強化します。
 

ブランディング戦略の種類

ブランディングは、目的別に分類すると 4 つの種類があります。

・企業ブランディング

・商品/サービスブランディング

・インナーブランディング

・セルフブランディング


 
それでは詳しく解説していきましょう。
 

企業ブランディング

企業ブランディングは、組織が販売するもの、運営するものを通じて行います。包括的なアイデンティティを提供することによって、企業はその傘下にあるすべてのブランドを結びつけることができます。

ユニリーバのように、その下に存在する各ブランドが独自のアイデンティティを確立できるような企業もあります。一方、Google、Android、Nest などを擁する Alphabet(アルファベット) のような企業は、差別化よりも継続性を優先します。

後者の企業ブランディングは、ビジョン、カルチャー、イメージ、の 3 つの要素で、一貫したメッセージを発信することが求められます。ブランドが組織の信念や価値観に沿っていることの方が、企業の各ブランドが具体的なテーマを保っていることよりも重要となります。

商品・サービスブランディング

商品ブランディングとは、商品のアイデンティティを形成する、デザイン、品質、機能、パッケージ、価格などのことを指します。商品ブランディングは、ある商品を市場で際立たせることで、消費者に識別され、数ある中から選ばれることを目的としています。サービスブランディングは、商品ブランディングに比べて具体性が少なく、不確定要素を多く含むため、より難しい取り組みとなります。サービス業では、事業環境、従業員、そして会社の方針において、統一されたブランドアイデンティティを確立する必要があります。

インナーブランディング

インターナルブランディングは、社内でのブランド理解とコミットメントを強化するプロセスです。これは従業員が企業のビジョン、価値、目標を完全に理解し、日々の業務を通じてこれらを体現することを目指します。社内報や、社内イベントを通して行われ、愛社精神を育むことができます。

セルフブランディング

セルフブランディングは、あなたの評判や個人的および職業的なイメージを含むものです。履歴書、SNS への投稿、ホームページのデザイン、名刺などのツールを通じて、あなたの個人としてのブランドを強調します。ビジネスカードアイデアをチェックしてインスピレーションを得たり、自分だけの名刺を作ったりしてみましょう。Wix の名刺メーカーをぜひお試しください。

ブランディング施策の手法

ブランディングを行う手法として、主に 2 つの手法があります

オンラインブランディング

オンラインブランディング(ウェブブランディング)は、企業がオンライン上でどのように自らを表現するかに焦点を当てます。SNS マーケティング、Eメールマーケティング、ブログ、ホームページデザインによって、ブランドを強化することが可能です。

・オフラインブランディング

オフラインブランディングとは、ネット環境ではない物理的な世界で顧客にアピールする方法を指します。実店舗の看板や内装、香りなどに加え、照明、プレイリスト、従業員、主催するイベントや、屋外広告なども含まれます。簡単に言うと、顧客があなたのビジネスに直に接することで得る雰囲気のことです。

オフラインでのブランディングは、テストやモニタリングが難しく、店舗にいる顧客の様子や雰囲気などに気を配ることが必要になります。また、可能な限りフィードバックを求めるように心がけましょう。

ブランディング戦略はオンラインのものとは異なりますが、オフラインのブランディングは、ウェブブランディングを補うものであり、独立したものとして取り組むべきではありません。

ブランディングの目的

ブランディングの目的は、競合他社との差別化を図り、自社ブランドに対して顧客やポジティブなイメージや、ブランドに対する信頼や愛着を育むことです。これにより、ビジネスは長期的な顧客関係の構築と、ブランド価値の向上、市場でのポジションを強化します。ブランドの価値が認められれば、それ自体が付加価値となり、商品やサービスの価格に反映することが可能になります。以下では、主なブランディングの目的の7つを詳しく解説します。

01. ブランド認知度をあげる

ブランド認知度とは、市場と消費者の両方があなたのビジネスをどの程度認識しているかを指します。ブランドや提供するサービス・商品に対して、顧客にポジティブな印象を持ってもらうことが理想です。ブランド認知度が高ければ、ターゲットのオーディエンスは、より安価なものや他の選択肢があったとしても、確実にあなたのブランドを選択するようになります。

02. 競合他社に差をつける

業種を問わず、競争とは常に厳しいものです。自転車修理店の開業であれ、CBD(カンナビジオール)入り商品の販売、あるいは SNS のコンサルタントであれ、ブランディングによって競合他社との差別化を図ることが可能です。何を提供できるかを強調し、なぜあなたのブランドがより良い選択であるのか、違いを際立たせることができます。

03. 親しみやすさを演出する

ブランド認知の重要な要素である「ブランドの認識」とは、消費者が商品やサービスをどのように思い起こすかを意味します。この想起は、ブランドリコールとも呼ばれ、ブランドカラーやロゴ、覚えやすいスローガンなど、視覚的なブランディングの資産が、このブランドリコールを促すことができるのです。たとえば、ドライブに出かけ、高速道路を走っているとき、遠くにゴールデンアーチが見えたとします。そのとき、何も考えることなく、あなたはすでにマクドナルドを認識しているのではないでしょうか?

04. 信頼関係を築く

ブランドの信頼は、潜在顧客や業界全体に印象を与えるためにも重要です。強いブランドを持つ企業は、よりプロフェッショナルで洗練された印象を与えるだけでなく、透明性や真正性によって信頼を呼び起こすことができます。さらに、ブランド理念の概要を説明し、ブランドの約束を守ることで、見込み客や既存顧客にブランドを信じ、支持してもらうことができます。

05. ビジネスにアイデンティティを与える

人それぞれに個性があるように、あなたのブランドにも個性があります。お互い会ったことのない友人二人を引き合わせるため、デートをセッティングするとします。そんな場合、それぞれの人物について、相手に説明する必要があますよね。彼らをどのように特徴付けて説明できますか?ブランドを商品やモノではなく、人として考えてみてください。この考え方を、正式には「ブランドの擬人化法」と呼びます。ブランドを人間のように視覚化することで、そのブランドがどのように行動し、話し、装い、コミュニケーションし、世界に影響を与えるかを、より明確にしようとするものです。

06. 社員のプライドが確立される

ブランドを守り、自分の仕事に誇りを持つ社員は、ビジネスに貢献できるだけでなく、ブランドの社会的認知を形成します。これは、顧客がブランドを認識する方法に影響を与えるだけでなく、社員を採用する際、自社を志望する人材が増える可能性にもつながります。ブランド力のある会社は、社員に帰属意識、総合的な満足感、誇りを感じさせるものです。そうすることで、あらゆるタイプのチャネルやプラットフォームで、社員がブランドを真摯にアピールすることを可能にします。

07. ビジネス価値を高める

中小企業の経営者であれ、大企業であれ、ブランディングは自社の財務的な価値を立証し、ブランドエクイティを構築する上で重要な役割を果たします。企業の成長は、新規顧客の獲得、ビジネスの創出、新しい市場の開拓など、ブランディングの成功にかかっていると言えます。さらに、ベンチャー企業の拡大に関しても、ブランド力のあるビジネスは潜在的な投資家を惹きつけることができます。

ブランディングの具体的な手順

次に、ブランディングを始めるにあたりどのようにブランドの基盤を準備し、ブランディングを行っていくのか、具体的なステップを紹介します。

01. 強力なブランド戦略を構築する

強いブランドを育てるには、各ステップを戦略的に進めることが大切です。ブランド戦略は、デザインから顧客サービスまで、ブランディングの各側面を導く指針となります。調査、分析、計画、準備を通して長期目標の概要をまとめ、素晴らしいブランディング効果を生み出すことができます。

02. ブランドの存在理由を明文化する

ブランドカラーやロゴデザインに踏み込む前に、まずコアとなる目的を明確にする必要があります。ブランドマニフェスト、つまりブランドの背後にある動機を示した声明は、ブランドをひとつにまとめるものでなければなりません。それが、あなたのブランドの存在理由です。以下に挙げた要素を、ブランドマニフェストに必ず盛り込みましょう。

ミッションステートメント

ミッションステートメントは、ブランドの目的やブランド価値を表現するもので、ブランディングに欠かせない要素です。このブランディング要素は、数行以内で表現する必要があります。顧客から投資家、競合他社に至るまで、あなたのブランドに接するすべての人に、あなたが何者であるのか、何を目指しているのかを明確に理解してもらうためです。ブランドのミッションステートメントは、あなたのビジネスが何を提供するかだけでなく、その背後にある目的を知らせるための「なぜ」を 説明するものだと考えてください。
 

ビジョンステートメント

ミッションステートメントと同様に、ビジョンステートメントも、戦略的な事業目標をわかりやすく簡潔に表現するものです。ビジョンステートメントは、企業の初期段階やブランドの未来を導くロードマップの役割を果たします。ブランドビジョンは、時間とともに進化し、ビジネスとともに成長していきますが、常にブランドのコアバリュー(核となる価値)と一貫性を保つよう心がけてください。
 

ブランド価値

消費者は透明性と信頼性を強く望んでおり、同じような価値観を持つブランドとつながりたいと考えています。ブランド価値は、ビジネスの基盤であり、ブランディングの各側面にも波及していきます。これらの価値は、ブランドの目的やストーリー、そしてあなたの意思決定や行動を方向付け、サポートするコンパスだと思ってください。ブランド価値を定義する際には、大きい視野で見て、自分のビジネスがどのような影響を与え、反響をもたらしたいのかを考えましょう。

03. ブランドアイデンティティを構築する

あなたのビジネスが持つ価値を明確にできたら、今度はアイデンティティについて取り組みましょう。ブランドアイデンティティとは、そのものが持つ個性のことです。ブランドメッセージ、つまり視覚的、且つ非視覚的なコミュニケーション方法が示す全体像を意味します。あなたのブランドの個性がよくわからない?ブランドアイデンティティの事例をぜひチェックして、インスピレーションを得てください。また、あなたのブランドアイデンティティが、ブランドイメージ(他者から見たブランド)とどのように違っているのかについても確認しましょう。

04. ブランドストーリーを書く

ストーリーは、人を魅了し、人を惹きつけ、人の好奇心をくすぐり、人をつなげます。ブランドストーリーでは、SNS の投稿からマーケティングキャンペーンに至るまで、すべてのコンテンツとブランディング資産のトーンを設定する必要があります。名刺やビジネスカードのデザインを決定するときもです。つまり、一貫性のある、本物の存在であり続けることがポイントです。たとえば、ブランドストーリーでは、創業者や事業の成り立ちを紹介したり、ブランドの存在意義にまつわる情熱や目的を語ったりすることもできます。どのようなアプローチであれ、ブランドストーリーは、オーディエンスとのつながりを作り、ブランドの特質を際立たせる機会を提供します。

05. ビジュアルブランディングをデザインする

人は、表紙でその本を判断する傾向があります。そのことからも、デザイン言語はブランド認知を高めるための最高の武器になります。ビジュアルブランディングでもっとも重要な項目には、以下のものが含まれます。

ロゴ

ブランドのロゴをデザインする際、ロゴはとても重要なブランディング要素だということを忘れないでください。そして、影響力が強いからこそ、大きな責任が伴います。この小さなシンボルは、あなたの会社を視覚的に表現するものです。ロゴは、一目見ただけで、顧客の感情を呼び起こし、説得し、鼓舞することができるのです。ブランドアイデンティティを表現するために、時間をかけて確かなデザインを作りましょう。
 

ブランドカラー

ブランドカラーは、目に見えるものだけではありません。色はしばしば、潜在意識に作用するものですが、メッセージを伝え、感情を誘発し、最終的には消費者の心(目)にブランドの認知を与えます。色彩心理が消費者の購買意欲にどのような影響を与えるかを考えてみましょう。たとえば赤は、情熱、エネルギー、興奮、危険などを連想させる注目を集める色です。青は、信頼、平和、安定を連想させる落ち着いた色です。
 

タイポグラフィ

タイポグラフィとは、さまざまなブランディングに使用される、デザインやレイアウトを含む文字の形のことです。ブランドカラーと同様に、タイポグラフィはブランドを形成し、メッセージを伝えるのに役立ちます。一般的に、タイポグラフィに関して、ブランディングの専門家は、3 種類以下のフォントにこだわることを推奨しています。ロゴデザイン、ウェブコンテンツ、商品パッケージのいずれに使用する場合でも、ブランドの一貫性を高めるために、すべてを揃え、まとまりを持たせるようにしましょう。ブランディングのためのタイポグラフィの例としては、Wix によるデジタルファースト(電子出版形式)のカスタム書体である Madeforをご覧ください。

06. ブランドのホームページの構築
 

プロフェッショナルなホームページは、ブランディングに欠かせない資産であり、デジタルマーケティング戦略において重要な役割を果たします。どのようなホームページを作成するかは、その業界によって異なります。とはいえ、ホームページが果たす役割は同じです。新しい訪問者を集め、見込み客を生み出し、商品を宣伝し、販売します。そして、顧客を教育し、情報を提供し、なによりも重要なこととして、コミュニケーションをはかります。

Wix でホームページを作成する場合、さまざまな 無料のテンプレートとプロフェッショナルな無料ツールを使って、あなたのビジネスニーズに合わせてカスタマイズすることができます。あなたのブランドがどういうものであるか、何を提供しているのか、顧客に即座に理解してもらえるようにしましょう。ホームページからブログ記事、メールマーケティングキャンペーンに至るまで、ホームページはあなたのブランドを最大限にアピールするものでなければなりません。

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07. スタイルガイドを作成する

ブランディングは、戦略的且つ重要なプロセスであり、クリエイティビティを必要とします。多くのブランディング要素を検討するため、ビジュアルと非ビジュアルの両方の要素を文書化した、強力でまとまりのあるブランドのスタイルガイドを作成することをおすすめします。インスピレーションが必要な場合は、スタイルガイドの例をぜひ参考にしてみてください。

08. ブランドを拡大する
 

あなたのブランドが成長し拡張することによって、新しい道が開かれ、提供する商品やサービスの範囲を広げることができるかもしれません。ダイソンがヘアドライヤーを作るようになったり、Hyundai が電子機器を作るようになったりしましたよね?これは、確立されたブランドを持つ企業が、新たな市場へと、提供するサービスを拡げることができることを示す良い例だと言えます。正しいやり方で行えば、ブランドの認知度を高め、収益を上げるための優れた戦略となります。しかし、注意すべき点もあります。一歩まちがえば、ブランドの希薄化につながり、ロイヤルカスタマーを混乱させることになってしまうのです。


 

ブランディングのポイント

ブランディングは継続的なプロセスであり、思考や気付き、そして誠実なブランドマネジメントを要します。もっとも成功しているブランドでさえ、真の意味で確実に成長するため、常に進化しているのです。ブランドマネジメントを成功させるためには、次のことに留意してください。

・一貫性を貫く

認知、信頼、ロイヤルティを追求する上で、一貫性はブランディングに欠かせない要素です。すべてのプラットフォームにおいて、統一された、一貫性あるブランドを維持する企業を顧客は信頼し、そこに何度でも戻ってきます。

・評価やフィードバックを受け止める

私たちは、評判の悪い人物や場所があったとしたら、なんとかして避けようとするものです。私たちは、実際に経験することなく、他人の言うことを鵜呑みにして物事を避けてしまうことさえあります。リブランディングを行うことで、潜在的な課題を克服できる場合もありますが、最初からポジティブなブランド評価を得るために努力する方がより賢明です。

・約束を守る

約束を守ること、約束を果たすことは、ブランドマネジメントに欠かせない要素です。これには、顧客、従業員、ステークホルダーに対して行うブランドプロミス(顧客に提供を約束する価値)や、それを維持するための活動も含まれます。

・対話を続ける

オンラインとオフラインの両方で、ブランドと消費者の間に継続的な対話を展開し、それをオープンにすることが重要です。しかし、オーディエンスとの関わりを深めるだけでなく、さらにもう一歩踏み込んだ取り組みが必要です。オーディエンスに質問を投げかけ、批判にも積極的に耳を傾け、本物で信頼できるフィードバックに基づき変更を実施しましょう。

・顧客と信頼関係を築く

最高の顧客とは、あなたのブランドを好きでいてくれるだけでなく、何度も足を運んでくれる忠実な顧客を意味します。ブランドアンバサダーであれ、生涯顧客であれ、すべては差別化、エンゲージメント、ロイヤルティにつきます。人との大切な関係を大事にしてこそ、本当の意味での「人間関係」になり得るのではないでしょうか。

4 つのブランディング事例

効果的なブランディングを実践している 4 つの成功事例を見てみましょう:
 

オートリー(Oatly)
 

Z 世代のブランディングを正しく理解している企業を一社選ぶとしたら、それはオートリーにちがいないでしょう。オーツ麦からミルク、アイスクリーム、ヨーグルトを製造している同社は、競争の激しい乳製品代替品市場で、軽快なコピーとそれにマッチしたデザイン言語により、突出した存在となっています。Z 世代のスイートスポット(熱中している活動や関心事)であるサスティナビリティに対する同社のこだわりは、遊び心がある中にも真剣さを備えています。

カイリー・ジェンナー

カイリー・ジェンナーに注目してみましょう。世界でもっとも若い億万長者の一人として知られるジェンナーは、パーソナルブランディングが正しく行われた典型的な例です。『カーダシアン家のお騒がせセレブライフ』からキャリアをスタートさせたジェンナーは、SNS や収益性の高いメイクアップビジネスであるカイリー・コスメティックス(KYLIE COSMETICS)で自分自身を活用しています。

事業だけではなく、ジェンナーは私生活においても、自分自身を象徴するようなブランディングを行い、商品のプロモーションを行っています。たとえば、有名なリップキットを発売した当初は、自分が使っている動画を SNS で公開し、その結果、数時間でキットは売り切れました。また、彼女は自身のホームページや広告キャンペーンにおいて、自社商品すべてのモデルを務めています。
 

さらに、ジェンナーのパーソナルブランディングのアプローチは戦略的で、忠実なフォロワーをターゲットにしたトレンドに注意を払い(そしてトレンドを設定し)、常に進化を遂げています。ジェンナーは、本物志向を持って自分の商品に注力し、事業に集中し、自身の実体験を(たとえ失敗しても)共有しています。


 

サウスウエスト航空
 

元気で明るい客室乗務員から全席自由席の平等なシステムまで、サウスウエスト航空はフレンドリーで誠実、信頼できる航空会社であるという点で、一線を画しています。ハートのロゴと、風変わりでシャレの効いたブランドボイス「Transfarency」(Transparency / 透明性と Fare / 料金をかけ合わせた造語)という広告キャンペーンを過去 7 年間にわたり実施し、そのアイデンティティを強調しています。多くの格安航空会社が、後にはひけないぎりぎりの状況にあると見られている中、サウスウエスト航空は「ふつうの人」というブランドの典型性をうまく利用し、熱烈なロイヤルカスタマーの目に「いい人」として映るブランドイメージ(評判)を築き上げたのです。


 

MacBook

MacBook は、プロダクトブランディングの最高峰と言えます。パッケージを開けるときの体験は、至福の時を与えてくれます:スムーズなモジュール式のパッケージを開けると、丸みを帯びた輝くデバイスが現れます。初めてパソコンを開けば、優しいゴーンという音とともに画面が自動的に起動する、ソニックブランディングの傑作です。そのすべてが、ユーザーに寄り添った、先見性のあるブランドパーソナリティにつながっています。

まとめ

ブランディングは現代のビジネスにおいて不可欠な要素です。競争が激化し、顧客の選択肢が増える中で、強力なブランドは企業や個人を差別化し、成功につながる重要な要素となります。

本記事では、ブランディングの基本を押さえつつ、ブランドを構築する方法と成功事例を紹介しました。この記事の手順に沿って、実際にブランディングの構築に取り組んでみましょう。また、ブランディングにはホームページの作成が欠かせません。

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編集者:Miyuki Shimose

SEO & ブログコンテンツマネージャー