2023年2月27日21 分

有名ロゴの誕生秘話 24 選

最終更新: 10月7日

更新日 2023年2月27日(公開日 2018年6月28日)

有名なロゴは、そのブランド背景にある素晴らしいストーリーや想い、クリエイティブな発想から生まれています。

しかし、どんなロゴも最初から有名だったわけではありません。印象的なロゴを作成するには、何度も試行錯誤を重ねる必要があります。デザインを考え抜いた結果、世界中で親しまれるロゴデザインへと成長を遂げることができるのです。ロゴデザインの由来や、面白い裏話もこの試行錯誤の中から自然と生まれてきます。

本記事で紹介する国内外の有名企業ロゴは、消費者の心理やブランドの理念、顧客へのメッセージといった点を考慮した上でデザインされています。身近な有名ロゴに隠された意味を知ることで、ご自身のロゴを作成する際のインスピレーションになるかもしれません。

オリジナルロゴデザインを手軽に作成

有名ロゴの誕生秘話一覧:

  1. Canon

  2. ヤマトグループ

  3. Twitter

  4. NISSIN

  5. Amazon

  6. Disney

  7. Nike

  8. McDonald's

  9. Gucci

  10. Chupa Chups

  11. Coca Cola

  12. Google

  13. Instagram

  14. Dove

  15. Lego

  16. National Geographic

  17. Audi

  18. Facebook

  19. Guinness

  20. Starbucks

  21. Cirque du Soleil

  22. The Bronx Zoo

  23. Apple

  24. Ford

01. Canon(キャノン)

キヤノンのロゴは、 1935 年に当時の社内の広告宣伝担当者によりデザインされました。「C」の文字の先端が内側に折れ、シャープに尖っている独特な形は、当時からのデザインであり、また欧米の書体にはないスタイルでした。その後、企業の成長につれて視覚的な改良が加えられ、1956年に現在のキヤノンロゴが誕生してから約半世紀以上の間、変わることなく使用されています。

ロゴデザインにまつわる秘話:

キヤノンの前身となる精機光学研究所で、最初に試作されたカメラが「KWNON(カンノン)」と名づけられたことに由来があります。その後 1935年に世界でも通用するブランド名として、英語で「聖典」「規範」「標準」といった意味のある「キヤノン(Canon)」を商標登録しました。正しくは、キヤノンの「ヤ」は、大文字です。ロゴだけではなく、ブランド名においても文字のバランスにこだわりがあります。

02. ヤマトグループ(ヤマト運輸)

正式名称を「クロネコマーク」という、ヤマトグループ全体を代表するブランドマークをご存知ですよね。親ネコが子ネコを運ぶように丁ねいに荷物を運ぶ、という思いが込められています。2021年にクロネコマークがリニューアルされましたが、実は初めて制定された1957年以来初の変更でした。より洗練され、これからも前進し続けるという意思が表れています。

ロゴデザインにまつわる秘話:

なんと、このデザインの原案は当時6歳だった少女によるスケッチだそう。当時、広報担当だった清水武氏の娘が、ペットのクロネコを画用紙にクレヨンでスケッチしたところからアイデアを得て、現在のデザインになりました。

03. Twitter(ツイッター)

みなさんお馴染みのツイッターのロゴマーク「ツイッターバード」は、2012年に制定された5代目のデザインです。

2006 年の当初は、デザイナーのリンダ・ケビン氏によって作成された「twitter」のロゴタイプのみが、ロゴとして使用されていました。初代ツイッターバードは、そのときに 15 ドルで購入したロイヤルティフリー素材で、サイト内のデザインにすぎませんでした。しかし、この初代の鳥をベースにオリジナルのツイッターバードのデザインが作成されるようになりました。2010 年に、デザイナーのフィリップ・パスクッツォ氏とダグラス・ボウマン氏によってデザインされたロゴデザインからは、ロゴタイプの横に表示されるようになります。小鳥のマークだけでツイッターと認識されるほどブランド認知が広まり、ついに 2012 年に「ツイッターバード」のみのロゴマークが誕生しました。

ロゴデザインにまつわる秘話:

現在のツイッターバードは、人間が自然に美しさを感じる「黄金比」を基準に、たった 15 の正円を重ねてデザインされています。また、少し上向きのデザインになり、「高い空の上から広大な景色を見渡すにしても、他の鳥たちと同じ目的に向かって進むにしても、空高く飛び立っていく青い鳥は、自由と希望と無限の可能性を持っている」というロマンチックなメッセージが込められています。

04. NISSIN (日清食品)

「リップマーク」という名称の日清のロゴマークは、「食」を楽しむ人の口元、「食」に欠かせない器、「食」を通して広がっていく笑顔を表現しています。1987年に、チキンラーメン発売25周年記念として制定された3代目ロゴマークが基となり、2004年に海外での展開を考えて、すべての文字を大文字に改訂した「NISSIN」のロゴが制定されました。

ロゴデザインにまつわる秘話:

NISSINのロゴは、逆さにしても問題なく読めてしまうことが SNSで話題となりました。しかし、これは逆さから読めるように意識してデザインされたものではなく、偶然の出来事なんだそう。偶然にも、素晴らしいデザインを開発してしまう、NISSIN のロゴデザイナーに脱帽です。

05. Amazon (アマゾン)

アマゾンの創業者であるジェフ・ベゾス氏は、デザイナーのターナー・ダックワース氏を起用して、ロゴデザインの制作に取りかかりました。何度も改良を重ね、今ではだれもが知るアマゾンのこのロゴを 、2000 年に完成させました。このロゴは、ブランド名を表す文字を使用した「ワードマーク」とオレンジ色の矢印でデザインされた「スマイル」という、シンプルでありながら特徴的なデザイン要素を備えています。

ロゴデザインにまつわる秘話:

このスマイルには、 2 つの意味が込められています。見ての通り、この矢印は英語のアルファベット A からZを示しており、A 地点から Z 地点までどこへでも配達が可能ということをアピールしています。もう一つは、お客さまがアマゾンの荷物を玄関先で受け取った時の笑顔を表現しています。

今すぐ参考にしたい、おしゃれなロゴデザイン

Wix ロゴメーカーで作成された、ロゴサンプル集

06. Disney(ディズニー)

ディズニーのロゴは、子ども時代の楽しさやエンターテイメントへの頌歌(しょうか)として、創業者ウォルト・ディズニー氏が思い描いた魔法を懐かしく思い起こさせます。シンボルであるシンデレラ城のデザインは 1995 年に誕生し、その後、 2006 年にはピクサー社との提携により、最新の技術を駆使して 3D 化されました。

ロゴデザインにまつわる秘話:

この筆記体ロゴは、「ウォルトグラフ(Walt graph) 」 と呼ばれ、ウォルト・ディズニー氏の直筆サインがモデルだということは有名な話です。しかし変化を好む、ウォルト氏は頻繁にサインを変更しており、この特徴的なサインを実際に使っていたかどうかはわかっていません。当時、アニメーションスタジオとしてのブランドを確立するため、アニメーターの一人がウォルトの署名を元に、デザイン性とインパクトを追加してデザインしたと考えられています。

07. Nike(ナイキ)

ナイキのアイコン「スウッシュ」は、スポーツ界で最も有名なロゴマークと言えるでしょう。ブランドオーナーであるフィル・ナイト氏は、ロゴの作成に向けて「躍動感とスピード感のあるシンプルなロゴデザイン」というテーマを掲げました。また、ロゴをデザインする上で重要なことは、競合他社との差別化を図ること。ナイキの場合は、当時最大の競合相手だったアディダスとの差別化が必要でした。

デザイナーのキャロライン・デビッドソン氏は、これらの課題をクリアし、今日私たちが知っている「スウッシュ」の歴史を作ったのです。スウッシュのモチーフとなっているのは、勝利を象徴するギリシャ神話の女神ニケの翼です。

ロゴデザインにまつわる秘話:

ナイキのブランディングチームがスウッシュを選んだとき、ナイト氏は「好きではないが、時間が経てばだんだん好きになるだろう」と、しぶしぶ決断したと言われています。

ナイキのロゴタイプに使用されているフォントは、Futura Extra Bold Condensed です。幾何学的で洗練された造形のフォントは、スポーツブランドに限らず、さまざまな分野で活躍する汎用性の高いフォントとして人気です。

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08. McDonald's(マクドナルド)

マクドナルドの「黄金のアーチ」は、飲食店のロゴとして非常によく機能し、ロゴ自体が文化的なアイコンとして成り立っています。

マクドナルドが誕生して以来、ロゴは何度か改訂され、最近では 2003 年にデザイン事務所 Heye & Partner によって新しくなりました。現在のロゴはシンプルな黄色で、「I'm lovin' it 」というスローガンが添えられています。

世界中で認識されるこのロゴは、ファストフードのシンボルとなりました。カリフォルニア州サンバナディーノの小さなハンバーガーショップから始まったマクドナルドは、ロゴデザインとブランディングの融合という偉業を成し遂げたのです。

ロゴデザインにまつわる秘話:

マクドナルドの第 1 号店は、1937 年にリチャード・マクドナルド氏とモーリス・マクドナルド氏がオープンしました。しかし、この「黄金のアーチ」が初めてブランドに導入されたのは、1952 年のこと。

初のフランチャイズ店のオープンに伴い、新しい建物にはサインメーカーのジョージ・デクスター氏による半円のデザインが施されました。このデザインは、「M」の文字をかたどるために再構成され、1961 年にマクドナルド社を買収したレイ・クロック氏が、この M 型アーチのロゴを新しい企業ロゴに採用しました。

09. Gucci(グッチ)

気品あるグッチのロゴは、そのラグジュアリーな輝きを私たち消費者の心に刻み込みます。

グッチオ・グッチ氏は、1921 年に高級感を意識したファッションブランドを立ち上げましたが、ロゴのデザインを決定したのは 1933 年でした。グッチのロゴは、「G」を 2 つ組み合わせたレタリングを特徴とし、その後、他のデザインもブランドのレパートリーとして迎え入れています。

1951 年には、グッチのレッド、ホワイト、グリーンのリボンエンブレムがデザインに取り入れられました。創業者の出身国であるイタリアに敬意を表したこの色の組み合わせは、ロゴだけでなく、さまざまな服やバッグのデザインに使用されています。2015 年には、ダブル G が逆向きに重なり合うデザインからダブル G を同じ向きにするという、若干の改良が加えられました。

ロゴデザインにまつわる秘話:

レターマークのロゴは、グッチの息子アルド氏が父のイニシャルを表すために作ったものです。さらに、ぜい沢さを強調するこのロゴは、ブレスレットのリンクを象徴しているとも言われています。

10. Chupa Chups(チュッパチャプス)

日本でも人気の、スペイン発祥の棒付きキャンディー「チュッパチャプス」のロゴは、実は1969 年にサルバドール・ダリがデザインしたもの。単に目を引く鮮明なデイジーデザインを取り入れただけでなく、チュッパチャプスの包み紙に印字されたデイジーが、キャンディーの中央にぴったりと収まる配置になるよう考え抜かれたデザインです。

ロゴデザインにまつわる秘話:

会社の名前は、スペイン語の動詞 「chupar」から来ています。これはスペイン語で「舐める」という意味です。

11. Coca Cola(コカ・コーラ)

世界中で愛され続ける飲料メーカー、コカ・コーラは、多少のロゴ変更はあったものの、1886 年の創業当初からのオリジナルデザインを維持しています。ロゴマークは気品にあふれ、当時の古典的な手書き書体である「サペンサリアン体」を使用しています。

創業から一貫したクラシックなロゴスタイルを守り続け、真っ赤な色と書体の組み合わせは非常に特徴的。国を超えていろいろな言語に翻訳されても、世界中の消費者がこのロゴを認識できるまでになっています。

ロゴデザインにまつわる秘話:

この有名なロゴは、創業者の経理担当者であるフランク・メイソン・ロビンソン氏がデザインしたもので、「2 つの C が広告で映えるに違いない」という策案がロゴデザインに反映されています。

12. Google(グーグル)

世界で最も有名な企業の一つである Google のロゴは、非常にシンプルです。デザイナーのルース・ケダー氏は、当初「Baskerville Bold」というフォントを使ってこのロゴタイプを作成しましたが、その後、自社で作成したサンセリフ書体を使用して、よりフラットなデザインにリフォームしました。

また、イノベーションと IT が息づく Google は、特別な祝日や記念日などに合わせて検索エンジンの Google ロゴを変更します。この定期的に変わるオリジナルロゴは、Google Doodle(グーグル・ドゥードゥル)の愛称で知られています。

ロゴデザインにまつわる秘話:

ロゴには、色の三原色に着想を得た「赤・黄色・青」を使用しています。 しかし「 L 」だけは、三原色に含まれない「緑」になっています。これはなぜかというと、創業者のラリー・ペイジ氏とセルゲイ・ブリン氏が、「自分たちの会社は、ルールに縛られない」というメッセージを表現するためです。企業理念を表現するために、色の三原色の摂理に挑戦するところは、さすが Google です。

13. Instagram(インスタグラム)

ンスタグラムは比較的新しいブランドのため、2010 年に発表された初代のロゴが記憶に残っている人も多いでしょう。当時は、写真家をメインターゲット層とし、ブラウンがかったカメラがトレードマークのロゴでした。しかし、利用者が急増し、ユーザーはもはやフォトグラファーだけでなく、ミレニアル世代やジェネレーションZと呼ばれる世代の若者たちにまで広がり、幅広いユーザー層となりました。これに伴い、2016 年にロゴのイメージチェンジを行っています。

現在のロゴは、明るく鮮やかな色とグラデーションスタイルを持ち合わせ、飛躍的なアプリの発展と多様なオーディエンスのイメージを表現しています。

ロゴデザインにまつわる秘話:

オリジナルのロゴは、インスタグラムの CEO であるケビン・シストロム氏が自らデザインしたものです。

14. Dove(ダヴ)

世界で愛されるトイレタリー製品のブランド「ダヴ」のロゴは、イアン・ブリネル氏が制作し、エレガントな筆記体のレタリングとハトの優しいシンボルでデザインされています。1955 年のブランドデビュー以来、常にエレガントな佇まいを保ちながらも、手頃な価格でセルフケア商品を提供しています。

このロゴマークは、ブランド名である Dove(ハト)をモチーフにしていることは言うまでもありません。このハトのシンボルマークと一緒に、1955 年にブランドが使用していたオリジナルフォントの改良版のワードマークも使用されています。

ロゴデザインにまつわる秘話:

ブランドカラーのホワイト、ブルー、ゴールドには、優しさ、透明感、高級感などのイメージが込められています。これらは、同社のビジョンである「リアルな女性 」のためのブランドそのものを表していると言えるでしょう

15. Lego(レゴ)

1932 年の創業以来、何度もロゴが変更され、今日私たちが見慣れているレゴ社のロゴは、 1973 年に導入されました。当時、レゴ社は本国デンマークからアメリカに製品を輸出するようになり、リブランディングのために、赤や黄色の鮮やかな色使いとすっきりとしたタイポグラフィといった、現代的なロゴの特徴をデザインに取り入れました。このようなデザインスタイルの変更により、幅広い年齢層に受け入れられるようになったのです。

1998 年には、文字の引き締めや色の飽和を行うことで、ロゴを若干刷新。丸みを帯びたレゴの文字は、製品の構造と関連しており、遊び心あるシンプルさを想起させます。20 世紀を代表する玩具と言われるのも納得です。

ロゴデザインにまつわる秘話:

レゴの名前は、デンマーク語で「よく遊ぶ」を意味する「leg godt」の略語に由来しています。

16. National Geographic (ナショナルジオグラフィック)

優れたロゴデザインとは、見た目が美しいだけでなく、人々がそのロゴを見てすぐにブランドと関連付けられるものです。ナショナルジオグラフィックの場合、そのロゴマークを見れば、すぐにブランド名を思い浮かべることができます。世界的に有名なデザイン事務所 、Chermayeff & Geismar によってデザインされたこのロゴは、鮮やかな黄色の長方形ボックスと、ブランド名を示す 2 段の大文字のワードマークが特徴です。

ナショナルジオグラフィックのロゴは、雑誌としてのアイディンティティを強く意識しています。この有名な黄色の長方形ロゴは、シンプルでありながら、特徴的な本誌の表紙を強く連想させます。または、毎号掲載されている、この世のものとは思えないような写真の世界へと、読者を呼び込む「窓」なのかもしれません。

ロゴデザインにまつわる秘話:

長方形に使用されている鮮やかな黄色は、世界を照らす太陽を表していると言われています。同社も太陽と同じように、世界の隅々まで照らし出し、グローバルに展開するという意味が込められています。

17. Audi(アウディ)

ドイツの自動車メーカー、アウディのロゴマークは、 4 つの輪が連なってできています。それぞれの輪は、4 つの自動車メーカー(アウディ、DKW、ホルヒ、ヴァン​ダラー)が合併して設立したアウトウニオンを表しています。

ロゴに最適なフォントを決めるときによくあることですが、アウディの場合は、オーダーメイドのタイポグラフィを採用。ブランドのためにデザインされたフォント「 Audi sans 」 は、1997 年に 「 Audi type 」 に更新され、現在もアウディのマーケティング資料に使用されているフォントと同じものです。

ロゴデザインにまつわる秘話:

オリンピックの輪に似ていることから、アウディは1995 年に国際オリンピック委員会から国際商標裁判所に訴えられました。しかし、敗訴したのはなんとオリンピック側だったという逸話があります。

18. Facebook(フェイスブック)

比較的新しい企業であるフェイスブックのロゴマークは、2005 年にマイク・バザード氏が初めてデザインして以来、大きな変更は加えられていません。1 日の利用ユーザーは約 20 億人という巨大企業となれば、大胆なロゴ変更は必要ないのかもしれませんね。

ロゴのシンプルさは、小文字のフォントで表現されています。これは、「くつろいで、友人や家族と繋がり、楽しむ」というブランドの意図が表れています。青と白のクラシカルな色調での統一は、美学的にもとても素晴らしく、一方、色彩心理学では、青は楽観的なイメージがあり、ハイテク企業によく見られる色です。

ロゴデザインにまつわる秘話:

アメリカを代表する雑誌、ザ・ニューヨーカー誌は、フェイスブックのロゴの青と白の配色は、色覚異常の症状を持つマーク・ザッカーバーグ氏にも容易に認識できる青色を採用したのだと主張しています。

19. Guinness(ギネス)

ギネスのロゴは、世界有数の酒類企業として目を見張るものがあります。特徴的なハープのエンブレムは、14 世紀にアイルランドで使われていた「オニール」と呼ばれるハープをモチーフにしています。

このロゴには、ワードマークの Guinness と、創業者であるアーサー・ギネス氏のサインが添えられており、伝統的なビールの美味しさを称えています。2016 年の最新のロゴデザインでも、この手書きのロゴは 19 世紀の技術を再現し、ブランドの長い歴史そのものを受け継いでいます。

ロゴデザインにまつわる秘話:

この有名なロゴにあしらわれたハープは、アイルランド共和国の国章でもあります。ギネス社が先にこのシンボルを商標登録したため、アイルランド政府は、政府公式の国章に使用するハープを逆向きにしなければならなかったという逸話があります。

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20. Starbucks(スターバックス)

1971 年に誕生したスターバックスのオリジナルロゴは、2 つの尾を持つ人魚「サイレン」を手書きで描いたものでした。16 世紀の北欧の版画をもとに、ポートランドにあるコーヒーチェーンの旗艦店の海の雰囲気を表現するために選ばれました。

1987 年、このロゴを一新するためにテリー・ヘックラー氏を起用。彼女は、古代の水の生き物を女神に変え、茶色からケリーグリーンへと色を変更し、ロゴにシャープな印象を与えました。2011 年、スターバックスは自分たちのブランドがあまりにも広く認知されていることを再認識し、リブランディングの一環として、既存のロゴからロゴを囲う円、ブランド名、星を削り、顧客を惹きつける人魚「サイレン」を残すことにしました。

ロゴデザインにまつわる秘話:

2011 年のロゴリニューアルでは、「サイレン」の鼻を少し変えて、顔をアシンメトリーにしています。これは、デザインを担当した Lippincott 社が、サイレンの顔をより "人間らしい "ものにするために行われました。

21. Cirque du Soleil(シルク・ドゥ・ソレイユ)

カナダのエンターテインメント集団、シルク・ドゥ・ソレイユのロゴは、1984 年に制作されました。当時は、複数の色やレイヤーを使った、手の込んだ絵のようなロゴデザインでした。しかし、多くの企業ロゴ同様に、シルク・ドゥ・ソレイユのロゴも年々、モダンなデザインに改良されてきました。

1991 年、最初の新デザインとして、シャープなデザインが採用されました。このデザインは、その後 20 年近くにわたり、シルク・ドゥ・ソレイユのシンボルとなっています。シンプルなデザインは、当時のロゴデザインのトレンドであっただけでなく、時代の変化に対応して、さまざまなサイズやフォーマットでロゴを複製することができました。

そして 2017 年、さらに洗練されたロゴを発表。ディテールを減らし、光沢のあるゴールドカラーを使用しています。

ロゴデザインにまつわる秘話:

最初のカラフルな太陽のロゴと社名は、創業者のギー・ラリベルテ氏が、初めてハワイの夕日を目にした瞬間にインスピレーションを受けたものだと言われています。

22. The Bronx Zoo(ブロンクス動物園)

米国マンハッタン北部にあるブロンクス動物園は、1899 年に開園して以来、ニューヨークのランドマークとなっています。広さ 250 エーカー(東京ドーム約 23 個分)の園内には 4 千頭以上の動物が飼育されており、世界最大の動物園の一つとして知られています。

ブロンクス動物園のロゴは、ブラウンカラーで描かれた 2 頭のキリンと空を飛ぶ鳥がシンボルとなり、オレンジ色のセリフ体で動物園の名前が綴られています。この温かみのある配色は、自然やアウトドアを連想させます。

ロゴデザインにまつわる秘話:

よく見ると、このロゴデザインはマンハッタンにも関係があります。余白スペースを上手に利用して、マンハッタンの有名なスカイラインを表現しています。

23. Apple(アップル)

アップルのロゴは、本にもなるほど有名です。今でこそ革新と知識の代名詞となっていますが、デザイナーのロブ・ジャノフ氏が当初このデザインで大切にしていたのは、シンプルさでした。それはスティーブ・ジョブズ氏が会社を設立したときのモットーでもあります。1981 年の記者会見で、ジョブズ氏がアップルという社名を選んだ理由を聞かれて、「創造の果実、アップル。シンプルさは究極の洗練だ」と答えています。

最初のロゴがあまりにも時代に乗り遅れていため、ジョブズは 1 年後にジャノフ氏を招き、ブランドデザインの一新を託しました。ジャノフ氏は、何週間もボウルに入ったリンゴを前にして、イメージを最もシンプルな形に落とし込もうと試みます。その結果、カラフルなかじりかけのリンゴのデザインを発表し、大成功を収めました。現在、このロゴは無色透明でなめらかなフラット形状をしており、世界で最も有名なロゴの一つとなっています。

ロゴデザインにまつわる秘話:

現在のアップルロゴは、ジャノフ氏がアップル社のために提案した唯一のデザインでした。当時のアップル社は小さなスタートアップであり、複数のロゴデザイン案を発注する時間もお金もありませんでした。以後、ジャノフ氏は「ロゴデザインのヒントとしては他の人に勧められない」と話していますが、彼の直感が好結果を生んだと言えるでしょう。

24. Ford(フォード)

ヘンリー・フォード氏の友人であり、チーフデザイナーであったチルド・ハロルド・ウィルズ氏が制作した当初のロゴ以来、フォード社のロゴは劇的な変化を遂げてきました。1903 年に発表されたフォードのロゴは、白と黒の装飾的なデザインでスタートしています。

現在のフォードのロゴは、1912 年に発表された自動車メーカーのシンボルマークを、現代風にアレンジしたものです。青い楕円形のデザインは 1970 年代に変更され、立体的な陰影が加えられました。

ロゴデザインにまつわる秘話:

有名なロゴデザイナーであるポール・ランド氏は、1960 年代にこのロゴをデザインしました。しかし、彼を起用したヘンリー・フォード 2 世は、「アメリカンブランドとしては現代的すぎる」と却下した経緯があるようです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。日々、何気なく目にしている有名企業のロゴには、たくさんの思い、ブランドストーリー、歴史が詰め込まれています。

この記事ではビジネスの創設者自身によるロゴデザインや、6 歳の女の子のイラストが由来のロゴデザインなど、面白い誕生秘話を一挙紹介しました。みなさんのよく知るロゴに隠された秘密に驚かれたでしょうか?

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編集者:Miyuki Shimose

ブログ コンテンツマネージャー