3月3日10 分
最終更新: 10月7日
使いにくい Web サイトにイライラした経験はありませんか？それはもしかしたら、UI デザインや UX デザインに原因があったのかもしれません。
UI/UX は Webサイトやアプリを「使いやすく」「心地よい」ものにするためのデザインスキルです。この記事では、よく混同されがちな UI/UX の違いや基本についてわかりやすく解説し、Web デザインの基本をお伝えします。
UI（User Interface：ユーザーインターフェース）と UX（User Experience：ユーザーエクスペリエンス）は、どちらも Web デザインに欠かせない要素です。UIは Web サイトの見た目、つまりデザイン、レイアウト、配色、フォントなどを指します。一方、UX は Web サイトを使った際の体験全体を指し、使いやすさ、分かりやすさ、覚えやすさなどが含まれます。
UI は、Web サイトを訪れたユーザーが最初に目にする部分であり、その印象を大きく左右します。美しいデザイン、見やすいレイアウト、直感的に操作できるボタンなどは、ユーザーを惹きつけ、サイトへの滞在時間を延ばす効果があります。
具体的なUIの要素
デザイン: 色使い、フォント、画像、イラストなど
レイアウト: コンテンツの配置、余白の取り方、視線の流れなど
ナビゲーション: メニュー、ボタン、リンクなどの配置やデザイン
インタラクション: マウスオーバー時の効果、アニメーションなど
UX は、ユーザーが Web サイトを利用する中で感じる体験全体を指します。目的の情報にスムーズにたどり着けるか、ストレスなく操作できるか、欲しい情報が得られるかなど、様々な要素がUXに影響を与えます。優れた UXは 、ユーザーの満足度を高め、Web サイトの価値を高めることにつながります。
具体的なUXの要素
情報アーキテクチャ: 情報の整理、分類、構造化
コンテンツ: テキスト、画像、動画などの質や量
パフォーマンス: 表示速度、読み込み時間
アクセシビリティ: 誰でも利用しやすいデザイン
カスタマーサポート: 問い合わせ対応、ヘルプページなど
レストランのサービスに例えるなら、UI はレストランの内装や盛り付け、UX は料理の味や店員さんの接客といったところでしょうか。どちらもレストランの評価を左右する重要な要素です。 Web デザインにも同じように当てはまります。どちらかが欠けていては良い Web サイト とは言えません。どちらか一方に偏ることなく、両者のバランスを取りながら、ユーザーにとって最高の体験を提供することが重要です。
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UX の大部分は商品を機能的にすることですが、機能性を完璧に実現するためには試行錯誤し、実際の使用感を感覚的にとらえることが必要です。
例えばインテリアデザインでは、コンセントの位置が高すぎて届かないことや、キッチンのシンクと食洗機が離れていることなど、使いにくいということが明白です。電気を消すためにベッドから出なくてはならないというのも、明かに不便だと分かります。
しかし、自分が使ったことのない商品を開発する場合はどうでしょうか。使用感を感覚的にとらえるためには、さらなる作業と調査を要することになります。
構造や機能だけでなく、多くの商品は視覚的体験や文字を通しての体験を伴います。UX デザイナーとライターが、プロジェクトの初期において緊密に協力し合うのはそのためです。
適切なテキストがなければ商品をテストすることは難しいため、最初からテキストに気を配ることが重要です。UX デザイナーは、UX ライターやマイクロコピーライターと仕事をするだけでなく、プロダクトマネージャーやエンジニアなど、他にも多くのチームメンバーと協力します。
ビジネスゴールとユーザーニーズが最適に融合した商品を作りたい、その想いを常に念頭に置きましょう。その上で、以下のようなリサーチとプロセスを行っていきます。
BI（ビジネスインテリジェンス）を導入し、ユーザーの行動をより深く理解します。ユーザーが過去に直面した、あるいは今後直面する可能性のある、サポートを必要とする問題を把握しましょう。そして、競合分析を行い、ペインポイントを突き止め、商品のゴールを設定します。そのゴールに沿った計画を立て、あとは目標に向かって集中して取り組みます。
ユーザーが望む目標を達成できるよう重視しましょう。これを最良の方法で行うには、その商品を使用するペルソナ、使う目的、そしてペルソナのエントリーポイントを知ることが重要です。さまざまなデザインイテレーションにより、商品の異なるシナリオを推測し、どういった画面や（操作）パネルが必要かを把握できます。この作業は、視覚的な部分のデザインよりも前の段階で取り組みましょう。さらに重要な点は、技術的な開発が進みすぎる前のタイミングで行うことです。
正しい決断が下せるよう、プロジェクト全体を通じて（商品が市場に投入されて以降も）ユーザビリティテストを実施します。これは、設計や開発時間の節約にもつながります。
商品が市場に投入されて以降もさらなるテストと分析を行い、商品を改良していきます。また、A/B テストを実施し、作成したプロトタイプ（または市場に投入された商品）にユーザーがどのように相互作用するかを把握します。彼らが何を気に入り、何を難しいと感じたかを理解しましょう。そうすることで、商品改善のためのやるべきことが見えてきます。
UI は、アプリケーションのユーザーインターフェースのルック ＆ フィール（見た目や感じ）のデザインです。インターフェースを魅力的で、視覚的に刺激的なものにし、アプリの目的やユーザーの意図に適切にマッチさせるのが、UI デザイナーの責任です。
UI デザイナーは配色やアイコンを選び、線の幅を決め、フォントを選びます。視覚的な要素のひとつひとつが、美的にも機能的にも統一感があるようにデザインすることが肝要です。
最終的な構造が決まり、プロトタイプがテストされて承認されると、UI デザインを始めます。もちろんデザインの目的は美しい商品を作ることですが、それだけには限りません。どのような商品であれ、その外観はより強い心理的な影響をユーザーに与えます。たとえば、クリーム色のリネンのカーテンが風にそよぐ部屋と、濃い色の重いベルベットのカーテンがたれ下がった部屋とでは、どう感じ方が違うでしょうか。あるいは、滑らかなタッチスクリーンの照明スイッチを押す感覚は、標準的なスイッチのものとはまったく異なります。これらは、UI デザイナーが考慮する決定事項のほんの一部に過ぎません。デザインシステムに沿って仕事をしているのか、あるいは、デザイン言語がまだ明確に定義されていない新しいブランドのために仕事をしているのかによって、UI デザイナーの仕事の内容は以下のように異なります。
インスピレーションを集め、さまざまなコンセプトを探求します。
ボタン、 テキストフィールド（入力欄）、ドロップダウンリスト、メニューなど、さまざまなディテールをブランドの言語や商品のスタイルガイドに沿ってデザインします。これは、すべての視覚的要素が一貫性を持ち、望ましいルック ＆ フィールを形成するように、ひとつの形にまとまることを意味します。
ブランディングに沿ったカラーパレットとフォントを選びます。
デジタル商品の場合、アニメーション、ビデオ、イラスト、マイクロインタラクションなどの追加要素（または「デライター」）を加えることで、全体的な体験を完成させ、望ましい雰囲気を実現します。
あらゆるオンラインの要素がレスポンシブであることを確認し、さまざまな画面サイズのデスクトップやモバイル機器で問題なく機能するように設定します。
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先に簡単に述べたように、テキストは総合的なユーザー体験において重要な役割を果たします。それと同様に、インターフェースの視覚的な側面もまた、さまざまな感情を呼び起こします。UX の観点からこのトピックをさらに検証してみましょう。
ここでの目的は、ユーザーとつながるきっかけを生み出し、ユーザーが本当に理解できるものを作ることです。ホームページやアプリの構造をメンタルモデル（日常生活や経験から慣れ親しんできたもの）に基づかせることで、ユーザーは文化的または感情的なつながりを感じやすくなります。それは具体的に何を意味するのでしょうか。たとえば、街をぶらぶら散策するような身近なシチュエーションを、自分のオンラインポートフォリオ上に再現してみるのです。街中を歩いていると意外な光景を発見することがありますよね。それと同じように、コミカルなアニメーションやインタラクションデザインなど、ちょっとした驚き加えることで、オンラインのブラウジング体験を流動的にすることができます。
ビジュアルデザインに関して言えば、ユーザーとの感情的なつながりを呼び起こす方法は無限にあります。UI デザイナーは、ブランド商品の細部に至るまで、一貫した全体的な言語の開発を目指します。色の選択からイラスト、映像、音に至るまで、あらゆるものを使って感覚を呼び起こし、特定の雰囲気を伝えるのです。手描きのかわいいイラストとパステルカラーを特徴とするホームページは、ユーザーにある種の何かを感じさせるでしょう。一方、トップページに暗いフルスクリーン動画があるホームページは、まったく逆の感覚を与えるでしょう。
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最近では UI / UX のカバーする領域が広がっています。ユーザーを理解する重要性と、その理解する方法によってユーザーエクスペリエンスがどう向上するか、ひいてはリテンションがどう影響を受けるのか、こうした点について、企業側の認識が深まっているのです。
UX は今やウェブサイトに限らず、さまざまな商品、インターフェースやサービスに採用されています。インターフェースだけでなく、むしろ商品全体のエクスペリエンスが重要とされています。
UX デザイナーの Israel Martin Alberto は、「体験というのは、最初から最後までのあらゆる細部に関わるものです。オンラインの部分だけではありません。それは、ユーザーがサイトをクリックした瞬間から、玄関先で購入した商品を受け取り、パッケージを開ける瞬間までのすべてについてを意味する」と説明しています。
この考えは、まるでユーザーの旅の全行程に同行し、さまざまな困難を乗り越えるようなものです。Web デザイナーのポートフォリオにある事例や、AI デザインツールで紹介しているサイトをぜひ参考にして、デザイナーが通過する全工程をより深く理解してください。ほかにも充実の Web デザインテンプレートのデザインもおすすめです。プロフェッショナルなデザインのサイトを今すぐに作成したい際には、Wix の「AI サイトビルダー」を活用し AI サイト作成をお試しください。
UI も同じく、オンラインか否かを問わず、さまざまなインターフェースに使用されています。コーヒーメーカーでも、キーパッドでも、車のダッシュボードでも、モノとユーザーとの間に接点がある商品にはすべて、UI を意識したデザインが求められているのです。
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編集者：Miyuki Shimose
SEO & ブログコンテンツマーケター