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サブドメインとは?サブディレクトリとの違いやメリットを解説


サブドメインとサブディレクトリの違いを解説

この記事は2020年12月18日に公開、2023年3月10日に更新しています。


オンラインビジネスの第一歩は、独自ドメインを取得し、ビジネス用の本格的なホームページを作成するというシンプルな流れから始められます。高度なホームページを作成するためには、ドメインを取得する前に、サブドメインとして拡張しやすかどうか検討して取得することがおすすめです。

そもそもドメインとは、「インターネット上でのサイトの場所を表す住所」のようなものです。作成したサイトのパフォーマンスをさらに向上したい場合、「サブドメイン」や「サブディレクトリ」といった、ドメインの設定を正しく活用する必要が出てきます。

「自分のサイトでサブドメインを使用するべきかどうか」という疑問は、技術的な背景を知らなければ判断が難しいのが現実です。そこで、今回はサブドメインとは何かという基礎知識の理解から始め、サブドメインやサブディレクトリの違い、サブドメインの設定方法、サイトのパフォーマンスへの影響といった点まで、順を追って解説していきます。


サブドメインとは?


サブドメインとは、メインのドメインとは別のコンテンツを作成する際に作成される、ドメイン名の前に別の文字列が追加されたドメインです。同じブランドで複数のサービスを展開する際に利用します。また、サブドメインを作成する際に、メインドメインから引き継ぎ、変更されない部分を「ルートドメイン」と呼びます。


たとえば、Rakuten(楽天)は以下のようなサブドメインを使って複数のサービスを提供しています。


他にも、メインサイトとは別に、国ごとのローカルサービスやカスタマーケア(よくある質問ページ)、コミュニティ向けの情報を発信するページにもサブドメインが活用されることがあります。以下は Wix のサブドメイン利用例です。


サブドメインとルートドメインの図

サブドメインは上記のような用途から、ネットショップやブログ、サポートプラットフォームなど、各サブドメイン内部で独自のセクション(階層)分けが必要となる、広範なサイト領域の管理に用いられます。



サブドメインを利用するメリット・デメリット


メリット

デメリット


メリット 1. SEO としての機能


サブドメインは、メインのドメインとは異なるドメインとして検索エンジンに認識され、バックリンク(被リンク)をより効果的に挿入でき、自サイトのプレゼンス向上にもつながります。しかし、メインのドメインパワーがそのまま反映されるわけではないので、サブドメインとして SEO 対策を取る必要があります。


メリット 2. 管理コストを抑えられる


独自ドメインの取得が完了すれば、サブドメインは最小限の手間で手軽に設定できます。ドメイン名には多くの場合「www」が含まれていますが、この部分は DNS(Domain Name System)のルールに乗っ取り、その他のサブドメインへの置き換えが可能です。サブドメインは「ja.」や「abcxyz.」など無制限に設定できます。

メインのドメイン取得の際は、ドメイン名やトップレベルドメイン「.net」や「.com」 など)を決める必要があります。まずは、空きドメイン検索ツールを利用して、取得可能なドメインを見つけましょう。


メリット 3. ブランド管理の利点


サブドメインを利用することで、ブランドの統一性を保ちながら異なるコンテンツに対応できます。たとえば、企業のオンラインショップとブログを分割して管理する場合、それぞれのサブドメインに異なるデザインやスタイルを持たせられます。


デメリット 1. SEO上の注意が必要


サブドメインを使う場合、SEO を工夫する必要があります。複数のサブドメインを持つと、検索エンジンはそれらを別々のウェブサイトとして扱い、リンク価値が分散されることがあります。それだけでなく、トラフィックが分散する可能性もあるため、サブドメイン設定の必要性を戦略的に検討しましょう。


デメリット 2. ユーザー体験(UX)が悪化する可能性


サブドメインを利用する場合、ユーザーは異なるドメインにアクセスする必要があります。たとえば、製品サイトとサポートサイトが異なるサブドメインに分割されている場合、ユーザーはそれぞれのサブドメインに移動する必要があります。正しいユーザーナビゲーションが行われないと、ユーザービリティの低下を招く可能性があります。

サブドメインとサブディレクトリの違い


ここまでは、基本的なサブドメインの定義を紹介しました。次は、疑問に思う人も多い、サブドメインとサブディレクトリの違いについて説明します。


サブディレクトリとは


そもそもサブディレクトリとは、Webサイトをカテゴリー別に整理するための方法で、Webサイトのメインドメインに続いており、スラッシュ(/)で区切られます。たとえば、サイト上にブログ、ニュース、製品紹介、事業紹介などのページがある場合には、それぞれのサブディレクトリを設定できます。


URLを分解してサブドメインとサブディレクトリの違いを解説

また、上記のサブディレクトリの後に記事(ページ)ごとのユニークな文字列(スラッグ)を設定することで、個別のページを区分します。

サブドメインとサブディレクトリの違いは、以下のような点にあります。


サブドメイン

サブドメインを使用する場合、Webサイトのコンテンツは別のWebサイトとして扱われます。別の Web サイトとして異なる機能やサービスを提供する際に最適です。

サブディレクトリ

サブディレクトリを使用する場合、ウェブサイトのコンテンツは同じドメイン名でアクセスされます。つまり、同じウェブサイト内ページをカテゴリーごとに分ける機能として利用します。これは、ウェブサイトの内部に存在するさまざまなページの管理および掲載に最適です。

サブドメインとサブディレクトリの使用は、ウェブサイトの構造によって異なります。どちらを選択するべきかは、ウェブサイトの目的、サイトの規模、SEO などさまざまな要因によって異なります。



サブドメインの使い方と利用事例


さて、サブドメインとは何を意味しているのか、そしてその仕組みや使い方が分かってきたところで、一般的にサブドメインが利用される例を見ていきましょう。以下は各分野で使用されているサブドメインの一例です。


1. Eコマース


ネットショップは構造が複雑になりがちなため、メインのホームページと分けて、ストアページのサブドメインを設定することが一般的です。


たとえば、プレイステーションのメインホームページは(https://www.playstation.com)ですが、ゲームソフトが購入できるストアページは(https://store.playstation.com)とサブドメインが設定されています。


2. モバイルサイト


モバイルデバイスで良いパフォーマンスが必要とされる Facebook などのオンラインプラットフォームは、モバイル専用のサブドメイン(m.facebook.com)でホスティングされています。 このドメインの下に、モバイル向けに開発された独自のインターフェースを表示させることで、モバイル表示に最適なレイアウトとパフォーマンスを発揮しています。


3. 地域特化型のサイト

訪問者の所在地に応じて異なるコンテンツを提供しているサイトでは、国や地域に特化したサブドメインが利用されています。 たとえば、Yahooは(uk.yahoo.com)で英国関連のニュースをキュレーションし、(us.yahoo.com)で米国関連のニュースを提供しています。


4. 特定のオーディエンス向けサイト


異なるユーザーをターゲットとするビジネスでも、サブドメインを活用して別のページに誘導し、ニーズに応じたサービスを提供できます。必要に応じて、そのページをパスワード保護することも可能です。 たとえば、ウーバーイーツでは出店者向けのサブドメインを設定しています。(merchants.ubereats.com/


5. ブログ


ブログは、運営元の事業目的に直接関連しないトピックやキーワードを扱うことが多いため、サブドメインによる区別を検討するべきページと言えます。アドビ(www.adobe.com)は、クリエイターのためのお役立ち情報やクリエイティブ業界のニュースを発信するブログを、ブログ専用のサブドメインで運営しています。(blog.adobe.com


6. サポートサイト


FAQ ページのみでは顧客からの質問に答えきれない場合などに、サブドメインを使用した専用のサポートサイトを作成することがあります。サポートページをサブドメインで管理すると、SEO にも最適化できます。 Wix のヘルプセンターもサブドメインで運営しています。(support.wix.com


7. 商品/映画/チーム関連サイト


ある商品やサービスについて、それぞれ独自のブランド性が高いコンテンツが多い場合、商品ごとに専用のサブドメインが割り当てられる例もあります。Google の例では、グーグルドキュメント(docs.google.com)や グーグルドライブ(drive.google.com)などそれぞれのサービスが別のサブドメインで管理されています。


8. 多言語サイト


各言語のサイトでそれぞれのサブドメインを設置すれば、URL を統一されたフォーマットで簡潔に保つことができます。 例:(es.wikipedia.or


9. フォーラム


広がり続けるオンラインコミュニティをまとめるためのプラットフォームは、総じて複雑になりがちです。そのため、フォーラムサイトにはたいていの場合、専用のサブドメインが割り当てられています。 例:(forum.wordreference.com

サブドメインの作成目的はさまざまですが、サブドメインの名前は、訪問者にその用途(=サブドメインが割り当てられた個別のサイトの目的)がすぐに分かる簡単なものにしておくのが鉄則です。また、サブドメインを使用できる SSL 証明書プロバイダーを利用しましょう。


10. プロジェクト


Amazon は、AmazonSmile プロジェクトとしてサブドメインを作成しました。通常のドメインではなく、ユーザーが(smile.amazon.com)を選んで買い物をするたびに、Amazon は対象商品の 0.5 % をユーザーが選んだ慈善団体に寄付します。


サブドメインの作成・取得方法


サブドメインを設定する前に、まずはドメインを取得しましょう。すでに独自ドメインを持っている場合は、以下のステップでサブドメインを取得できます。


  1. ドメイン」ページを開きます。

  2. 「登録済みのドメインを接続」をクリックします。

  3. 接続したいサイトを選択して「次へ」をクリックします。

  4. 画面下の「サブドメインを接続」をクリックします。

  5. 接続したいサブドメイン名を入力します。 (例:blog.mystunningwebsite.com)

  6. 「次へ」をクリックします。


ドメインを登録

まとめ


ホームページを運営する場合、「サブドメイン」や「サブディレクトリ」といった方法でページを運営できます。それぞれの特徴やメリットを理解し、自身のホームページに最適な方法で管理しましょう。


大きく分けると、サブドメインとサブディレクトリは以下のように使い分けができます。

・メインのホームページと異なるサービスを提供▶︎サブドメイン

・メインのホームページ内でカテゴリ分けする▶︎サブディレクトリ


規模の小さいホームページを運営する場合はサブドメインが必要になることはまれです。基本的にサブディレクトリを利用して階層を区分しましょう。一方、ホームページ機能とは別に、ネットショップやフォーラムなどのオンラインサービスを提供する複雑なホームページでは、サブドメインを活用することで優れたユーザー体験を提供できるでしょう。


まだドメインを取得していない場合は、空きドメイン検索から始めましょう。利用可能なドメインが検索でき、そのままドメイン取得が可能です。



編集者:Miyuki Shimose

ブログ コンテンツマネージャー


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