プロデザイナーが実践しているロゴデザインのコツ15選
- Miyuki Shimose
- 5月6日
- 読了時間: 11分
更新日:5月14日

ロゴデザインのクオリティは「デザインの考え方」を理解することで、大きく向上させることができます。そこでこの記事では、初めてロゴデザインに挑戦する方に向けて、すぐに実践できる 15 のアドバイスをご紹介します。
ぜひ参考にして、ブランドの魅力を引き立てるロゴデザインを作成しましょう。
目次

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良いロゴデザインとは?
まずは「良いロゴデザイン」の条件を押さえておきましょう。ブランドアイディンティティを明確に表現する、優れたロゴには共通して以下のような特徴があります。
01.ターゲットに響くデザイン
ロゴは見る人(ターゲット)に響くデザインであることが大切です。誰に向けたブランドなのかによって、適切な色やフォント、スタイルは変わります。まずあなたのサービスや商品のターゲットを明確にし、「どんなロゴなら共感してもらえるか?」と考えてみましょう。
02.ストーリーのあるデザイン
次に、ロゴにはブランドのストーリーやメッセージが込められていると理想的です。ロゴは単なる飾りではなく、企業や商品の想いを視覚的に表現する手段だからです。
有名な例では、Amazon のロゴに描かれた矢印はアルファベットの「AからZ」への矢印であると同時にスマイルも表現しており、シンプルなデザインでブランドのコンセプトを伝えています。
ロゴを見るだけでブランドの理念や物語を感じられれば、見る人の記憶に残りやすく、愛着も湧きます。さらに、ブランドデザインに一貫した意味と深みを持たせることができるでしょう。
03.シンプルなデザイン
シンプルさは良いロゴデザインに欠かせない要素です。細部まで描き込みすぎた複雑なロゴは、認識しづらく記憶にも残りにくいため避けるべきです。
不要な要素を削ぎ落とした簡潔で明快なロゴは印象強く、記憶にも定着しやすくなります。シンプルな図形や文字で構成されているロゴは、小さなアイコンから大きな看板まであらゆるサイズ・媒体で使いやすいというメリットもあります。
これら3点が良いロゴデザインの基本条件です。この土台を踏まえて、次章では実際にセンスの良いロゴをデザインするための具体的な考え方やコツを見ていきましょう。
プロが実践するロゴデザイン15のコツ
01. コンセプトは「形にする」前に「言葉にする」
ロゴを作り始める前に、ブランドの価値、ターゲット、世界観を一言で表すキーワードを書き出してみましょう。コンセプトを抽象化しながら言語化することで、デザインの「軸」になります。このプロセスを行うことで、ナイキの「スウッシュ」のように、形は抽象的でも、強い意味を持ったシンボルマークに落とし込めます。

抽象的なロゴデザインのインスピレーションを探している方は、最新のロゴデザイントレンドやロゴデザインの事例集をぜひチェックしてみてください。
また、Wix ロゴメーカーで作成された抽象的なロゴデザインの一覧も参考になります。これらのリソースを活用して、理想的なロゴデザインのアイデアを発見しましょう。

用語解説
シンボルマークとはブランドのイメージをシンプルに表現するアイコンやイラストのことです。

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02. 余白スペースを有効に活用する
ロゴが窮屈に見えるのは、余白不足の可能性があります。思い切って余白を増やすと、一気に高級感・安定感が出ます。ブランドの名前によりますが、もし可能ならブランド名を二行に分割したロゴデザインを作ることができます。

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03. 大文字と小文字を賢く使う
英字を使うロゴなら、大文字にするか小文字にするかで印象を大きく変えることができます。大文字のロゴは自信があり強い印象、カジュアルな雰囲気を持っています。もし大文字のロゴを使いながら柔らかい雰囲気を表現したい場合は、色やフォントを変更してみましょう。

04. 手書きフォントを利用する
手書きフォントを使ったロゴデザインは、タグラインと合わせて使用すると特に効果的です。手書きフォントを使う際には、読みやすさを大前提として、自然に見えるデザインを選びましょう。

05. 視線誘導を意識する
日本語もアルファベットも、視線は左上から右下へ動きます。情報の優先順位を考えて、何を先に読ませるのか意識したロゴデザインを作成しましょう。
また、タグラインは必ずブランド名より短くデザインします。デザインをしやすくするためにも、10文字以内がおすすめです。また。ブランド名に太いフォントを使っている場合には、タグラインには細めのフォントを使用することでバランスの良いデザインになります。

06. グリッドでバランスを整える
文字やアイコンの配置は目分量で揃えず、グリッドに沿って整列させることで、デザインの一体感が増します。
もう一つの黄金律は、ブランド名とタグラインの長さを揃えることです。これにより見る人に安定感を与える、プロフェショナルなロゴデザインが作成できます。タグラインがこれより長い場合は、グリットに合わせて、フォントやサイズを調節することでカンタンに解決できます。

07. 余白はデザインの額縁
モナリサの絵画のように、ロゴをフレームで囲むことでより豪華で高級感のある印象のデザインにすることができます。もし高級感のあるロゴをデザインしたいなら、賢く余白を取り入れてみましょう。選択したフレームとロゴの間に十分なスペースを確保してください。ロゴデザインの本質は、どうやって限られた空間を有効に使うかです。少し窮屈に見える場合は、フレームを拡大するか、フォントサイズを縮小して調節しましょう。

08. 実際に印刷・デバイス表示でテスト
あなたのロゴは、ホームページのヘッダーやあなたの名刺などの印刷物、すべてのブランディングアセットで使用されます。ロゴが表示される場所に関係なく、常に読みやすいデザイン出なければいけません。
ロゴに使用するテキストサイズとフォントをメモし、表示する予定のSNS(Facebook、X、Instagramなど)や、デバイス(デスクトップ、スマートフォン、タブレットなど)でどのように表示されるか確認してください。本当に見やすいかは「実環境」でしかわかりません。

09. 「縮小テスト」でシビアに検証する
名刺・SNS アイコン・ファビコンなど、小さいサイズでも視認性が落ちないかを必ずチェックしましょう。
あまりにも複雑なロゴは、小さいサイズに縮小するのが難しい場合があります。できるだけ多くのサイズやファイルタイプに適応できるように、縮小テストで検証しましょう。
「ロゴは、そのブランドが大切にしている価値観や想いを、一目で伝えるデザインです。覚えやすく、どんな場面でも使えるロゴにするためには、シンプルさが欠かせません。」— Yaya Aaronsohn(Wix "ブランドメーカー" 責任者)

10. ロゴと背景色のコントラスト
ロゴがどこに表示されても機能するために意識しなければならないことは、背景色とテキストのコントラストです。テキストの色が白の場合は、黒などの暗い背景色を選択してください。また、明度を調節することも重要です。とてもシンプルですが、とても効果的で重要なポイントです。

11. デザインを整列させる
もう聞き飽きたかもしれませんが、バランスの黄金律が取れていることがロゴデザインにとって重要です。すべての要素(名前、タグライン、ロゴマーク)が同時に表示されるとき、全体としてバランスが取れているか確認しましょう。ロゴ心理学によると、配置、対称性、余白もブランドイメージを表現する大切な要素です。
絶対に守らなければいけない訳ではありませんが、多くの人に気に入ってもらうためには、すべての要素を同じ方向(左、中央、右)に揃えることをお勧めします。ロゴデザインは全ての要素がバランスよくまとまった、一つのファミリーであると考えましょう。

12. シンボルのサイズは大きめに
シンボルマークのサイズは、ロゴの他の要素の配置に影響します。なるべく大きくデザインし、形の丸み、角の鋭さ、線の太さなど、テキストとシンボルの雰囲気を揃えると統一感が増します。

13. 競合との差別化
競合ブランドを調査して、どのロゴがターゲットオーディエンスに効果的に伝わっているか、どのロゴが効果を発揮していないのか調べてみましょう。
他社ロゴと横に並べて比較すると、自分のロゴの特徴や足りない部分が客観的に見えてきます。たとえば、すべての競合他社が単調で似たようなロゴデザインに固執している場合は、ブランドを目立たせるために、色や独自のタイポグラフィを作成してユニークなロゴをデザインしてみてください。

14. 流行に流されないデザインを意識する
クラシックなデザインは決して時代遅れになることはありません。デザインのトレンドが行き交う中、流行を追いかけたくなるかもしれませんが、短命のトレンドデザインを使用することは、避けたい落とし穴です。
あなたのロゴはあなたのブランドアイデンティティの中心であり、風化しない、5年後、さらには10年後にも見栄えがするロゴデザインを作成することが重要です。

15. ユニークで記憶に残るデザインに
印象に残るロゴを作ること。それがロゴデザインにおいて最も大切なポイントのひとつです。完璧すぎるよりも、1つだけ意外性やユニークな処理を入れることで、時間が経っても思い出してもらえるロゴになります。
たとえば、マクドナルド、コカコーラ、Visa、Apple などのロゴは、どれもシンプルで、ストレートにブランドを象徴していますがどれもユニークです。
ブランドの価値観を大切にし、個性を大事にしながら、「自分たちらしさ」が伝わるロゴを作ることで、人々の記憶に残りやすくなります。

まとめ
これらのテクニックは、Wix ロゴメーカーでも活かせます。ロゴメーカーでフォントを生成したら、お好みでフォントの微調整や余白、カラーバリエーションを編集して、理想のロゴをデザインを実現しましょう。
その際、この15 のポイント実践して、ユニークで本格的なロゴデザインへとカスタマイズし、ロゴデザインを仕上げましょう。これを機に、ロゴデザインの楽しさや奥深さを知ることで、デザインへの興味がわいてきた方は有名ロゴの誕生秘話の記事も併せてご覧ください。

よくある質問(FAQ)
Q1. 初心者でもセンスのいいロゴを作るには、何から始めればいいですか?
A. まずは「誰に」「何を伝えたいのか」を明確にしましょう。そのうえで、シンプルで読みやすく、印象に残るデザインを目指すことが大切です。Wixロゴメーカーなら、テンプレートをベースに自分らしくアレンジできます。
Q2. 自分のビジネスに合ったロゴって、どうやって見つければいいの?
Q3. Wixロゴメーカーでプロっぽいロゴを作るには、どこに気をつければいいですか?
Q4. ロゴデザインのフォントはどう選べばいいですか?
Q5. 初心者がやりがちな失敗ってありますか?
Q6. ブランドの世界観をロゴにどうやって反映させればいいですか?
Q7. 配色や構図って、どう考えればバランスが良くなるの?
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この記事の執筆者(原文:英語)

オフラ・リオー(Ofra Lior)
Wix デザインチーム部長
この記事の編集者

下瀬 美幸(Miyuki Shimose)
Wix 公式ブログ編集者/ SEO エキスパート•ブログライター