2023年10月30日12 分
最終更新: 2023年11月19日
コンテンツマーケティングは強力です。ビジネスに関連したブログコンテンツは、ホームページへのトラフィックを増やし、販売ファネルに見込み客を取り込んでいくためにますます重要な方法となってきました。しかし、戦略を立てずにブログ記事を書くだけでは効果は出ず、時間の無駄になってしまいます。
しかし、ちょっとした計画と少しのリソースがあれば、自社ブランドについての情報を潜在顧客に届けるられる、効果的なブログが作成できます。ブログ運営は、最もコストパフォーマンスの良いマーケティング手法の一つです。
この記事では、コンテンツマーケティングで成功するために必要な手順を説明します。
目次
01. コンテンツマーケティングの目標を設定
02. 目標を測定するシステムを準備
03. ターゲットオーディエンスを定義
04. コンテンツカレンダーを作成
05. 各トピックに関する詳細な概要を作成
06. SEO キーワードの調査
07. コンテンツを作成
08. コンテンツを公開してプロモーション
09. コンテンツを更新するプロセスを構築
コンテンツマーケティングの各ステップを有意義なものにする
だれしも、目的地を知らずに走り始めたくはないでしょう。そのため、コンテンツマーケティングを始めるには、まず時間をかけて目標を設定することをおすすめします。
具体的には、「コンテンツを読んだ後、ユーザーに何をしてほしいか」といった点を明確に設定することです。ほとんどのビジネスオーナーは、マーケティング活動の直接的な結果として、コンバージョンや販売を望んでいると思います。しかし、コンテンツマーケティングでは、次に示すバイヤージャーニーの各段階でユーザーに対応しなければなりません。
認識ステージ:自分の抱えている問題に気付く段階
興味・検討ステージ:問題が明確になり、解決手段を探す段階
決定ステージ:解決策を選ぶ段階
理想的なのは、各段階の意識に合ったコンテンツを用意することです。これらの段階に沿って、どの順番でウェブサイトにコンテンツを追加すれば最も効果的であるかを見つけ出すこともできます。
コンテンツマーケティングは、従来の販売ファネルを超えた次のようなニーズにも対応できます。
ブランディングの確立
トピックに関する専門知識の共有
顧客の質問への対応
ブランドストーリーの紹介
オンラインプレゼンスの向上
コンテンツをどのように活用したいかを考え、目的に沿ってコンテンツ計画を立てます。加えて、ユーザーに行動を促す行動喚起(CTA)フレーズを設置し、リード作成に繋げましょう。
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コンテンツマーケティング戦略の最も重要な目標を定義したら、次は進捗状況を測定する方法を決定します。最初に、目標までの進捗状況を示す、具体的な重要業績評価指標(KPI)を決定します。
これには、次のような指標が含まれます。
オーガニック検索からのトラフィック(訪問者数)
直帰率
コンバージョン率
クリック率
これらの目標を測定する最善の方法は、Google アナリティクスや GA4 をインストールすることです。Google アナリティクスは、Wix ホームページに追加できる完全に無料の分析ツールです。このツールは、こうしたコンテンツマーケティング KPI を始めとするさまざまな指標の測定に役立ちます。このツールを最大限に活用したい場合は、Google アナリティクスアカデミーで提供されている無料の認定プログラムをご確認してみましょう。
(編集者注:このコースは2023年7月1日にサービスを終了する「ユニバーサルアナリティクス(UA)」が対象です。 Google アナリティクス 4 については、こちらのオンラインコースをチェック。)
知名度が確立されたブランドは、ターゲットオーディエンスに関する情報がブランド説明資料に記載があるはずです。まだターゲットオーディエンスが定められていない場合は、コンテンツ戦略を定義するために明確にする必要があります。
目標と明確なオーディエンスを設定していないと、マーケティング努力がフォーカスされず、コンテンツマーケティングに時間を浪費することになります。具体的なトピックの設定に進む前に、「訪問者がコンテンツを見た後に、何が起こることを期待しているか」、それに関連して「理想的な訪問者とは」という点を明確にしましょう。
Google アナリティクスを運用している場合は、ターゲットオーディエンスの調査を始めるにあたって、まずダッシュボードの確認することをおすすめします。「オーディエンス」レポートを参照すると、現在ホームページにアクセスしているユーザーの詳細を確認できます。
Wix ユーザーは、Wix Analytics レポートを使用して、現在ウェブサイトにアクセスしているユーザーの詳細を確認することもできます。
コンテンツカレンダーは、KPI を設定し、ワークフローを作成して、目標までの進捗を追跡するのに優れた方法です。加えて、季節性のコンテンツや時期に影響を受けづらいコンテンツの計画にも役立つため、土壇場になって慌てて考えるような事態を避けられます。
コンテンツの制作に関して言えば、次のような現実的なポイントに焦点を合わせ、実現可能なスケジュールを計画しましょう。
自分と自分のチームがその月に対処できることは何だろうか?
原稿の期限をいつにするか?
コンテンツをいつ公開するか?
これらの質問に答えるときには、自分のキャパシティや実現可能性をよく考え、正直に計画しましょう。そうすることで、規則正しいスケジュールを確立できます。一貫性は、コンテンツ戦略の最も重要な要素の一つです。
コンテンツカレンダーの外観は、目標やどのような作業方法がチームにとって最適かによって異なります。プロジェクト管理やタスク管理にすでに使用しているシステムで作成できます。ただし、特にコンテンツマーケティングを始めたばかりの頃は、使用しなくても済む場合、わざわざ新しいツールを使おうとしないほうが得策です。
コンテンツカレンダーの作成に応用できるシステムを持っていない場合、次のシンプルながらも効果的な提案を参考にしてください。
Google スプレッドシートを作成して、コンテンツの種類ごとに背景の色が変わるようにコーディングし、タブを使用して月ごとに整理します。HubSpot には、無料で使用できるコンテンツカレンダーの例が用意されています。
Google カレンダーを使用して、予定されているコンテンツに期日とリマインダーを設定します。
より堅牢なソリューションを探している場合は、サードパーティのツールを選択して、コンテンツマーケティング活動を計画します。
どのツールを選択するにしても、プロセスの各ステップに具体的な期日を設定し、自分とチームメンバーがコンテンツ作成に責任を持って取り組める環境を整えましょう。
コンテンツは、ブログ記事だけに限らないことを忘れないでください。目標やオーディエンスに合った補完的な SNS/ソーシャルメディア記事や、メルマガ、その他のコンテンツアセット(ホワイトペーパー、電子書籍、ウェビナーなど)についても検討するとよいでしょう。
各記事に統一感を出し、成功パターンを確立するために、重要な領域を用意したブログテンプレートを作成して、次の項目を定義する必要があります。
トピック名
カテゴリー
ターゲットとするキーワード
文字数
参照するリソース
バイヤージャーニーの段階
これらの項目によって、自分(またはコンテンツ作成者)が従うべき要素を規定し、コンテンツが乱雑になるのを防ぐことができます。
バイヤージャーニーの段階を定義するときに、コンテンツの目的を設定します。商品やサービスに関する認知度アップを目的とした記事は、購入を決定させることを目的としたコンテンツとは異なる方法で作成します。また、こうしたテンプレートの使用により、自分で作成する時間がない場合に、チームメンバーやフリーランサーにコンテンツの作成を簡単に委託できるようになります。
キーワード調査はコンテンツが検索結果のランキング上位に表示されるための最良の方法の一つです。どれほど素晴らしいブログ記事を書くことができても、そのトピックを効果的にターゲティングしていなければ、オーディエンスの目に留まらない可能性があります。
キーワード調査を行い、オーディエンスが使用している単語やフレーズの特定に時間をかけることには、コンテンツにとってメリットがあります。SEO についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
重要なキーワードと SEO 指標を見つけるのに役立つツールが数多くあります。最も関連性の高い指標には、次のようなものがあります。
キーワード難易度
月間検索ボリューム
クリック単価
これらの概念をよく理解し、自己の利益になるように活用しましょう。検索ボリュームが多ければ多いほど、最良のキーワードのように思えるかもしれません。しかし、検索ボリュームの高いキーワードはそれなりに競争率が高く、上位表示させることは難しいことを覚えておきましょう。
キーワードを選択するときは、ユーザーの検索意図とバイヤージャーニーの段階を考慮します。検索意図として、たとえば以下のものが挙げられます。
インフォメーショナル(情報収集型)
具体的な質問に対する答えや、情報を探している検索。
例:「SAAS とは」「自分で名刺 作り方」
ナビゲーショナル(案内型)
特定のサイトやページを探している検索。
例:「Google スライド」「Netflix ログイン」
コマーシャル(購入検討型)
ブランドやサービス、商品の購入を検討するための検索。
例:「おすすめ 画像編集アプリ」「iPhone 15 Pro レビュー」
トランザクショナル(購買行動型)
購入や登録などの意思があり、行動を完了するための検索。
例:「新しい カメラ 購入」「無料 ホームページ作成」
提供するコンテンツとユーザーのニーズを一致させる必要があります。販売している商品についてユーザーが詳しく知りたいと思っている場合は、取引型ではなく情報型のキーワードについてランキングするようにします。
Google を使用して、関連するキーワードを検索することもできます。検索バーにキーワードを入力し、「他の人はこちらも質問」セクションや「他のキーワード」セクションを確認します。また、Google のオートコンプリート候補を調べると、ユーザーが何を検索しているかについての情報を収集できます。
これらはすべて、コンテンツの焦点を絞り込むのに役立ちます。一般的なトピックの代わりに、オーディエンスが検索している問題やもっと知りたいと思っている問題に焦点を合わせることで、ホームページへのトラフィックを増やすことができます。
ウェブ用のコンテンツの作成に怖じ気づく必要はありません。コンテンツ作成は達成可能なスキルであり、ビジネスの他の分野で役立つ可能性の高いものでもあります。
コンテンツの作成を 4 つのステップに分割してみましょう。
まず、コンテンツの作成に必要なリソースや情報を収集します。書いているトピックとターゲットオーディエンスの両方について調査を行います。含めたいと思っているすべての内容へのリンクを保存し、後でアウトラインや原稿を作成するときに参照できるようにしておきます。
アウトラインでは、記事の全体的な構造を決めます。概要を基に、いくつかのメイントピックを、記事を作り始めるための足場として使用します。
アウトラインでは、読者にとって筋の通った方法で記事がレイアウトされていることを確認します。可能な限りキーワードが含まれた見出しを作成し、その下に原稿に書き込む情報を箇条書きで追加します。
アウトラインのコンテンツを使用し、ほぼ完成するまで記事を肉付けします。これはプロセスの最終段階ではないため、完ぺきにしようと力を入れる必要はありません。次のステップで微調整して改良できます。.
原稿が完成したら、内容、文法、流れについて繰り返し編集を行う必要があります。執筆者以外のだれかにコンテンツをレビューしてもらうことは有益です。編集者を雇い、社内にいる文法に詳しい従業員を活用し、プロフェッショナルな仕事に見えないぎこちない文章や誤字脱字の発見を手伝ってもらうことができます。
コンテンツをブラッシュアップしたら、次はコンテンツ管理システム(CMS)にコンテンツをアップロードします。管理のしやすさに応じて、個別のドキュメントでの執筆も、CMS 内で直接コンテンツを執筆して編集することもできます。
「公開」ボタンを押す前に、ページが最適化されていることを確認します。これには、URL スラッグ、検索エンジン用のタイトル(タイトルタグ)、記事の説明(メタディスクリプション)などが含まれます。
公開する前に、Wix SEO パネルを使用して、設定が SEO に適切に最適化されていることを確認します。
コンテンツカレンダーを確認して各ブログの公開とタイミングを合わせてソーシャルメディアに投稿することで、コンテンツのプロモーションを開始します。プロモーションチェックリストを作成し、次のような、ビジネスに直結する重要な手段を忘れないようにします。
Facebook や LinkedIn で再公開し、他のプラットフォームでコンテンツを同時公開することを検討する
メールマガジンで共有する
コンテンツで使用されているブランドやソースをツイートしたりメンションしたりする
ビジネスの他の部分と同様に、コンテンツも最新の状態に保つ必要があります。コンテンツや戦略を定期的に(毎月または四半期ごとに)見直す計画を立てます。Google カレンダーなどのツールを使用して、リマインダーを設定できます。
また、キーワードを追跡する計画を立てます。キーワードのランキングをリアルタイムで確認できる、優れた追跡ツールがいくつかあります。検索順位が下がった場合は、コンテンツを更新する必要があることを示しています。
コンテンツマーケティングは、マーケティング活動の一環として、顧客に価値を提供してブランドを構築するための有益な方法です。コンテンツ戦略を成功させるには、目標とその測定方法の決定から始めます。ターゲットオーディエンスを定義し、適切なキーワードを見つけ、各記事の概要を作成します。
コンテンツカレンダーを作成して、公開するタイミングとコンテンツのプロモーション方法を管理します。一貫性を目指して、コンテンツの更新方法に関する計画を立てます。後は成り行きを見守り、入念なコンテンツ戦略の成果を手にしましょう。
筆者:Maddy Osman
ベストセラー『Writing for Humans and Robots: The New Rules of Content Style』の著者で、 The Blogsmith の創設者。10 年にわたってコンテンツ作成に専念し、Semrush と BuzzSumo のトップ 100 コンテンツマーケターの 1 人として選ばれている、コンテンツマーケティングの第一人者。