画質を落とさず画像をリサイズする方法とは?
- Miyuki Shimose
- 8月7日
- 読了時間: 8分
更新日:8月12日

実は画像サイズを変更する際の画質の低下は、正しい知識と適切なツールがあれば簡単に防ぐことができます。
本記事では、画質はそのままで、画像のサイズを自在に変更する方法を、初心者でも実践できるよう解説します。ホームページや SNS 投稿で美しい画像を活用したい方は、ぜひ最後までお読みください。画質を落とさずにサイズ変更するコツをマスターしましょう。
画像リサイズで画質が落ちる理由
デジタル画像は無数のピクセルで構成されており、小さな画像を大きくする際には新しいピクセル情報を作り出す必要があります。画像リサイズツールは、既存のピクセルの平均値を計算して新しいピクセルを生成するため、エッジがぼやけ、細部の情報が失われてしまいます。
特に文字や線画、パターンが含まれる画像では、この問題が顕著に現れます。拡大率が高くなるほど、元の画像との差が大きくなり、品質の低下が目立つようになります。
画像の解像度とは
画像の細かさを表す「解像度」も重要です。解像度が高いほど、より多くの情報が含まれています。例えば、小さな画面で見る画像なら低めの解像度でも問題ありませんが、大きな印刷物には高解像度が必要です。
PPI(Pixels Per Inch)は、1 インチあたりに含まれるピクセル数を示す解像度の単位です。PPI 値が高いほど、同じサイズの画像により多くのピクセルが詰まっており、細かい詳細まで表現できます。ホームページ用の画像は一般的に72〜96 PPI で十分です。しかし、印刷物では 300 PPI 以上が求められます。用途に合わせた解像度を選ぶことが大切です。
画像の形式による違い
画像の保存形式によっても画質の維持しやすさが変わります。JPEG は一般的に使われますが、保存するたびに少しずつ画質が落ちていきます。
これに対して PNG は画質をしっかり保てる形式です。特に文字や線がはっきりした画像に適しています。また、背景を透明にできるのも大きな特徴です。
画像を編集する前は、できるだけ高品質な形式( PNG など)で保存しておくと、あとで行うサイズ変更でも画質の低下を最小限に抑えられます。
もっと詳しく ▶︎ ファイル形式とは?代表的な画像ファイル形式一覧
画質を落とさずに画像をリサイズする方法
画像サイズを小さく変更する場合は、特に問題ありませんが、画質を落とさず画像を大きくするためにはポイントがあります。
01. 事前準備と画像の選択
まず、リサイズする画像の現在の解像度と用途を確認します。元画像の PPI 値が低い場合は、拡大に限界があることを理解しておく必要があります。
可能な限り高解像度の元画像を用意することが重要です。JPEG よりも PNG や TIFF など、圧縮による劣化が少ない形式の画像を使用することで、より良い結果を得られます。
バックアップとして元画像のコピーを保存しておくことも忘れずに行いましょう。作業中に問題が発生した場合でも、元の状態に戻すことができます。
02. アスペクト比の理解と維持
アスペクト比とは、画像の幅と高さの比率関係を指します。画質を落とさず画像を大きくする際には、この比率を維持することが重要です。
正方形の画像は 1:1 のアスペクト比を持ち、幅と高さが等しい状態です。長方形のバナーでは 4:1 や、動画でよく使用される 16:9 などの比率があります。
アスペクト比を無視してリサイズすると、画像が引き伸ばされたり圧縮されたりして歪みが生じます。常に比例的な拡大縮小を行い、元画像のバランスと鮮明さを保つよう心がけましょう。
03. 画像リサイズ方法を選択
近年はさまざまな画像リサイズツールが提供されています。ここでは、おすすめの AI 画像リサイズツール、無料画像編集ツール「GIMP」有料画像編集ツール「Photoshop」の3つを紹介します。
AI画像リサイズツール
画像を手軽にリサイズするなら AI 技術を活用して画質を維持しながらリサイズできるオンラインツールがおすすめです。ブラウザ上で完結するため、ソフトのインストールは不要です。画像をアップロードし、希望のサイズを入力するだけで処理が完了します。AI がピクセルを補完するため、拡大しても自然な仕上がりになります。
無料画像編集ソフト「GIMP」
GIMP は、Photoshop のような機能を備えた無料のオープンソースソフトです。「画像の拡大・縮小」機能があり直感的にリサイズ編集ができます。画質を向上させるための「シャープ」機能や「ノイズ除去」も搭載されています。利用にはインストールが必要ですが、高度な編集機能も利用できるため、多用途で活用可能です。リサイズと同時に色調補正やレイヤー編集を行いたい場合にも便利です。
有料画像編集ソフト「Photoshop」
Photoshop は、プロの現場で広く使われる高性能な画像編集ソフトです。「バイキュービック法(滑らか)」などの補間機能や、「スマートオブジェクト」としての保存方法で、リサイズ後も高精細な画質を維持できます。また、Web 向けの保存オプションを活用すれば、ファイル容量を抑えつつ美しい表示が可能です。費用はかかりますが、品質を最優先するなら最適な選択肢です。
04. 解像度設定の最適化
用途に応じて適切な解像度を設定することで、画質と効率のバランスを取ることができます。印刷用途では 300 PPI 以上の高解像度が必要です。
Web 表示用の画像では 72〜96 PPI が標準的です。この解像度はモニター表示に最適化されており、表示品質を保ちながらファイルサイズを抑制できます。
大判印刷物など遠くから見る用途では、150〜200 PPI でも十分な品質が得られます。使用目的を明確にして、適切な解像度を選択することが重要です。
05. ファイル形式の選択
リサイズ後の画像を保存する際は、用途に適したファイル形式を選択してください。JPEG は Web 用途に最適で、小さなファイルサイズで良好な品質を提供します。
PNG は透明背景を含む画像やロゴに適しており、劣化のない圧縮方式により高品質を維持できます。印刷用途や詳細な編集が必要な場合は、TIFF 形式の使用を検討してください。
各形式の特徴を理解して適切に選択することで、画質を落とさず画像を大きくする効果を最大限に活用できます。
まとめ
画質を落とさず画像を大きくする技術は、現代の Web サイト制作において必要不可欠なスキルです。ピクセル構造と PPI の理解から始まり、AI 技術を活用した超解像手法まで、様々なアプローチが存在します。
実践的なリサイズでは、元ファイルの保存、アスペクト比の維持、用途に応じた解像度設定が重要です。印刷用には 300 PPI 以上、Web 用には 72〜96 PPI が推奨されます。適切なファイル形式の選択により、品質とパフォーマンスの最適化が可能になります。
印刷物、Web サイト、ソーシャル メディアなど、画像を使用するプラットフォームに合わせてリサイズすることで、プロフェッショナルな仕上がりを実現できます。
よくある質問(Q&A)
画質を落とさず画像を大きくする際の最大拡大率はどのくらいですか?
従来の手法では 200% 程度が限界でしたが、AI 技術を使用した超解像では 400〜800% の拡大でも高品質を維持できます。ただし、元画像の品質や内容によって結果は変わります。
Web 用画像の最適なファイルサイズはどのくらいですか
一般的に Web 用画像は 100KB 以下が理想的です。重要な画像でも 500KB を超えないよう心がけましょう。Wix では自動圧縮により、適切なサイズに最適化されます。
印刷用画像をそのまま Web で使用しても問題ありませんか?
印刷用の高解像度画像をそのまま Web で使用すると、ファイルサイズが大きく読み込みが遅くなります。用途に応じて適切にリサイズすることが重要です。
スマートフォンで撮影した画像を印刷に使用できますか?
最新のスマートフォンは高解像度で撮影できるため、小さなサイズの印刷物なら十分使用可能です。ただし、大判印刷では解像度の確認が必要です。
画像の著作権を考慮する必要はありますか?
はい、他人が撮影・作成した画像には著作権があります。商用利用する場合は、適切なライセンスを取得するか、フリー素材を使用してください。Wix では豊富な無料画像素材も提供しています。
Wix とは?
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▶︎ Wix の機能でできること
この記事を書いた人

下瀬 美幸(Miyuki Shimose)
Wix 公式ブログ編集者/SEO エキスパート