10月27日14 分

会社名(商号)の決め方とは?5つのルールと事例を徹底紹介

最終更新: 11月28日

まずはじめに:ホームページを作成 →|ドメインを取得 →

ビジネスを始めるときに必ず必要となる「会社名(商号)」。でも名前を決めるのは決して簡単なことではありません。

Wix の多くの製品や機能の名付け親であるジョシュ・ブレンタン(Josh Brentan)は、ビジネスにおける命名のコツはとにかく「繰り返し言うこと」だと語っています。

何度もブレインストーミングを繰り返し、名前の候補をたくさん書き出してから絞り込むのです。まずは無料のビジネスネーム作成ールなどを使用して、ブランディングの目標が達成できるようなキャッチーなアイデアを見つけましょう。この記事では、ブレインストーミングから会社名を決定するまでに活かせるヒントから、その登録方法までを余すところなくご紹介します。

名前が決まったらさっそくビジネスサイトを作成し、会社名(商号)を含むドメイン名を取得しましょう。

目次

会社名(商号)と屋号の違いとは?

会社名を決める際の5つの基本

会社名を決める方法

 1. 読みやすい会社名を考える

 2. オーディエンスの関心に訴える

 3. 有名企業の会社名の事例

 4. 拡張性のある会社名を選ぶ

 5. 頭字語を検討する

 6. トレンドを把握する

 7. オーディエンスの反応をテストする

有名企業の会社名の事例【戦略別】

 1. 意味を重視した会社名の事例

 2. 2つの異なる語句を合成した会社名の事例

 3. 抽象的に造語を作成した会社名の事例

 4. 頭文字を使った会社名の事例

 5. 地名を含む会社名の事例

 6. 創業者名を含む会社名の事例

まとめ

会社名の決め方に関する FAQ

会社名(商号)と屋号の違いとは?

会社名(商号)と屋号は、ビジネスにおいて混同されがちですが、それぞれ異なる役割を持っています。

会社名(商号)

「会社名」と「商号」は、どちらも同様に「法人の名称」を示します。簡単にいうと、商号とは、会社名を法的に正式な呼び方をしたものです。会社法に基づき法人として登記された正式な名称です。法的な登録が必要で、法人のアイデンティティとして社会的に認知される名前でもあります。この名前は、契約書や請求書、銀行口座の名義などに使用され、ビジネスの正式なやり取りに欠かせません。


 
屋号

一方「屋号」とは、特に個人事業主が事業活動において使う名称です。必ずしも登記が必要ではなく、商号のような法的拘束力は持たないため、柔軟に設定できます。屋号は店舗の看板や名刺、広告などで使用され、ブランドやサービスの認知度を高めるための名称として役立ちます。また、会社であっても、特定の店舗やサービスごとに屋号を設けるケースもあります。

会社名を決める際の5つの基本

会社名を選ぶときは、法律上のルールとビジネスの戦略的観点の両方を考慮する必要があります。以下は、会社名を決める際の5つの基本ルールです。
 

  1. 会社形態を社名に含める:「株式会社〇〇」のように会社形態は必ず含めなければいけません。そのほか、使用できる文字の種類が一部限定されていたり、事業内容を誤認させるような名称も禁止されています。
     

  2. 既存の会社名と重複しないこと:会社名は他社との重複を避けるべきです。登録商標がされている場合、法的な問題になる可能性があります。法人登記や商標登録などを参照し、社名が重複していないか確認しましょう。
     

  3. 社会的に不適切な表現を含まないこと:業界や地域の文化に沿った名前を選び、不適切な表現や誤解を招く言葉は避けるのがベターです。
     

  4. ドメイン取得の可否を確認すること:インターネットでの発信が重要な今、会社名と一致するドメインが利用可能かを空きドメイン検索ツールを使って事前に確認しましょう。ドメイン取得が難しい場合、類似する名称を検討するのも一案です。
     

  5. Web 検索の結果を確認:会社名を検索するとどんな結果が表示されるかを確認しましょう。国境を越えたビジネスを展開しているのであれば、各国の文化的慣習なども確認します。

会社名を決める方法

まずは業界と競合について学び、マーケットでもっとも効果的な会社名のタイプを把握します。その後、以下のステップで会社名に使えそうなアイデアを考えていきましょう。

  1. 読みやすい会社名を考える

一度会社名を決めたら、その名前はさまざまなコミュニケーションで登場します。簡潔で覚えやすく、発音しやすい名前であるか確認しましょう。会話、動画、録音などで「どう聞こえるか」という点も重要です。

まずはテストとして、声に出して読み上げます。次に、文章の中に会社名を入れて読み上げ、周りの人に聞いてもらいましょう。発音しやすいかどうかも重要なポイントです。また、日本語だけでなく、他言語でも発音しやすい名前を意識すると、海外展開にも対応しやすくなります。

  1. オーディエンスの関心に訴える

会社名の設定がうまくいけば、ビジネスや提供する商品・サービスが「バズる」はずです。会社名は、明確な意味を伝えるものでなくてもよいですが、オーディエンスの特別な関心や記憶、感情を呼び起こすものにするべきです。たとえば、ホールフーズ(Whole Foods)の場合、この社名はターゲット顧客に健康と幸福を連想させますが、食料品を購入しようとするすべての買い物客に対しても充分な訴求力があります。

ホールフーズは、明確なメッセージ性のある「365」というプライベートブランドを立ち上げました。顧客はこのブランドから、新鮮な食料品と年間を通じて毎日独自のショッピング体験ができると期待しています。ホールフーズでグローバル食品部門の責任者を務める Jeff Turnas(ジェフ・ターナス)氏は次のように話しています。「過去37年間、当社は高い品質基準と継続的な改革を先導することで会社を構築してきました。現在は、成功を収めた『ホールフーズマーケット』というブランドを補う形で取扱商品を拡大する当社の進化を心待ちにしています」

  1. 意味のある言葉を組み合わせる

既存の単語を2つ組み合わせるのも良い方法です。楽しさを醸し出すだけでなく、目的が明確で心惹かれる会社名を作成できます。マッシュアップ(かばん語とも。2つ以上のものを合体させてひとつにすること)は、企業の主となるミッションを創造的な方法で伝える手法で、会社名を考案する上で驚くほど効果を発揮します。たとえば、グルーポン(Groupon)は「グループ(group)」と「クーポン(coupons)」を、Instagramは「インスタントカメラ(instant camera)」と「テレグラム(telegram)」を組み合わせた言葉です。

このようなユニークな会社名を作るために、ブランドに関連する単語を見つけた場合はすぐにメモしておきましょう。ビジネスのコンセプトが2つ以上ある場合は、このマッシュアップの考え方を使用して、いずれのアイデアも反映した名称にします。次に、最初の単語の一番後ろの音節と、2つ目の単語の最初の音節を取り除いたのち、オリジナルの複合語を紙に書き出して読み上げます。「名前の印象はどうか?特徴はあるか?」と自問します。スペルを調整してさらに洗練された名称にできないかということも考えてみましょう(例:インターネット(internet)と映画(flicks)を複合した Netflix など)。

  1. 拡張性のある会社名を選ぶ

成長中のスモールビジネスのオーナーは、ビジネスを順調に回しながらも将来の展望を考えるがあります。今後数年で会社がどうなるかを予想することはできないかもしれませんが、起業家精神の発展を制限しない会社名を選びましょう。

もしもスケートボード用シューズメーカーの VANS が靴用品のみにフォーカスした名称(例:Seaks など)を選んでいたらどうなっていたでしょうか。服やファッションアクセサリー、リュックサックのような靴製品以外を取り扱う有名ブランド名になっていなかったかもしれません。

そういうわけで、特にイメージが絞られてしまうような会社名を選ばないようにしましょう。例として、「ウィックスのニョッキ店」というスモールビジネスがあると仮定します。ニョッキ以外のパスタを取り扱うようになる可能性も高いため、「ニョッキ」という単語を名称に入れるとビジネスの成長が妨げられるかもしれません。同様に、ビジネスを他の都市、国、大陸に拡大するのであれば、特定の地名などを含めない名前が好まれることもあるでしょう。

会社名の選び方のヒント:会社名を入れた独自ドメインでメールアドレスを作成しましょう。これは、ビジネスに応じた一貫性のあるブランドプレゼンスを作り上げるのにもっとも適した方法の一つです

  1. 頭字語を検討する

短くシンプルな会社名を考えるかたわらで、名前に適した頭字語がないか検討してみましょう。

頭字語とは、フレーズの各単語の頭文字からなる文字列を表す用語です。IBM(International Business Machines)や CVS(Consumer Value Stores)など、フルネームよりも頭字語の一般認知度の方が高い数十億ドル規模の企業もあります。

会社名を略称にしたくないと考える方もいるかもしれませんが、それでも顧客や他の企業はイニシャルでビジネスを把握しようとする場合があります。ただし、社名を決める前に、頭文字に違う意味がないかどうか、意味を調査しておきましょう。

  1. トレンドを把握する

時間が経つにつれて進化に成功したビジネスにはある共通点があります。それは、これらのブランドが「トレンドに追随せず、別の道を模索してきた」ということです。たとえば、「母音を抜く」トレンドに乗って、Flickr、Grindr、Scribd といったブランド名が生まれました。ブランドの誕生時は流行に乗ったクールな名称という立ち位置かもしれませんが、時代が変わると「遅れている」「読み書きしづらい」など、分かりづらい印象に変わってしまいました。

また、ブランドのアイデンティティを具現化する上では、ロゴにしたときの視覚的なアピールも重要です。準備が整ったら、会社名を使用した独自のロゴ作成してみましょう。

  1. オーディエンスの反応をテストする

友人、家族、パートナー、投資家など、関係者に協力を仰ぎ、会社名の候補について意見をもらいましょう。さまざまな人の意見を取り入れることでさらにアイデアが湧いてきたり、名前を再考するきっかけになるかもしれません。

使用したい会社名について、次のような質問をしてみましょう。

  • この名前を聞いてどのように感じますか?

  • スペルはわかりやすいですか?

具体的に質問を掘り下げていくことで、より建設的なフィードバックをもらえることでしょう。

会社名について自分が長く、複雑な説明をしていると自覚したら、アイデア出しの段階に戻ることを検討すべきかもしれません。こうした会話を通じてすべての人が言いやすく、覚えやすく、洗練された会社名を見つけ、自社を効果的にアピールしましょう。

使いたい会社名が浮かんだら、そのアイデアを一晩、あるいは数週間寝かせるのがよいでしょう。広告やニュースなどで会社名を実際に使っているイメージを想像し、しっくりくるかどうかを判断します。個人事業主の方であれば、法人登記を行う前に「屋号」として届け出て実際に使用してみるのも良いでしょう。ただし、その屋号で長く事業を行い、ブランドとしての認知度が確立された後に法人登記を行う場合、長く使用した名称から変更しにくくなる場合も考えられます。試験的に運用する場合はあらかじめ期間を決めておくのがおすすめです。

どのようなプロセスで会社名を選ぶにせよ、最終的にはあなた自身がその名前を好きで、満足できるかどうかが重要です。

有名企業の会社名の事例【戦略別】

 

見る人(消費者)に与えたい影響に応じて、会社名はいくつかの種類に分けられます。誰をターゲットとするのかと、ブランドのアイデンティティに従って最適なものを選びましょう。

  1. 意味を重視した会社名の事例

説明的な会社名は、実利的で、取扱商品やサービスに特化した名称です。特定の商品や事業を想像させるため誤解が少なく、新規マーケットに参入するビジネスにとってはメリットだといえます。しかし、汎用的な単語やフレーズを含むため、商標登録や登記が難しくなる可能性もあります。

例:

 

  1. 2つの異なる語句を合成した会社名の事例

合成語の会社名は、2つの異なる用語を組み合わせて、覚えやすく親しみのある新しい名前を作り出します。説明語+抽象語、あるいは説明語2つなど、その組み合わせは場合により異なります。

 

例:

  • PayPal

  • Netflix

  • FedEx

  1. 抽象的に造語を作成した会社名の事例

抽象的な会社名は独創的で、見る人の関心を呼び起こすため注目度も上がります。遊び心があるもの、フォーマルなもの、モチベーションにつながるもの、ユーモラスなものなど、ブランドの性質に近いトーンを選びましょう。

例:

  • Kodak

  • Venmo

  • Waze

  1. 頭文字を使った会社名の事例

 

簡潔で好印象、かつ覚えやすく書きやすい名前です。科学技術系の企業は一般的に頭字語の会社名を使用します。このタイプの名前は一般的に、顧客に感情や独創性を伝える要素はありません。

 

例:

  • HP

  • IBM

  • NASA

 

  1. 地名を含む会社名の事例

地名を含む会社名は、ビジネスを展開している場所と結びつき、地元の起業を判別しやすくしたり、その地域外の顧客に背景情報を伝えたりします。しかし、単刀直入な名称ではその地域を超えて成長することが難しくなります。

 

例:

  • California Pizza Kitchen

  • Brooklyn Brewery

  • American Vintage

  1. 創業者名を含む会社名の事例

ブランドを代々の遺産として受け継いでほしいという場合は、創業者の名称を使った会社名もオプションのひとつです。このタイプの会社名は、顧客とブランドを感情的に結びつけるのにも役立ちます。法律事務所や会計事務所は、一般的に、創業者の会社名を冠することで専門家集団であることの自信と信頼を構築していきます。

 

例:

  • The Walt Disney Company

  • Johnson & Johnson

  • Ben & Jerry’s

まとめ

会社名は事業の成功における重要な要素であり、じっくりと考える価値があります。自分のビジョンや顧客の反応を考慮し、適切な名前を選びましょう。最後に、選んだ名前が法的に使用可能であり、なによりも自身がその名前に満足していることが重要です。

ビジネスのスタートは会社名の選定から始まります。慎重かつ創造的にアプローチし、自分のビジネスに最適な名前を見つけましょう。

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会社名の決め方に関する FAQ

この記事を書いた人

Miyuki Shimose

SEO & ブログコンテンツマーケター