DNSとは?仕組みと設定方法をわかりやすく解説
- 3 日前
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「お気に入りのサイトを開く」といった、私たちが普段、何気なく行っているネットサーフィンの裏側では、「DNS」というシステムが常に、休むことなく働き続けています。
もし DNS が存在しなかったら、私たちは「google.com」のような馴染みのある名前ではなく、「172.217.161.46」といった無機質な数字の羅列(IP アドレス)を、電話番号のように一つひとつ暗記して入力しなければならなくなります。 DNSはいわば、インターネットの世界における「住所録(電話帳)」のような存在です。ホームページを開設したり独自ドメインを取得したりする際、DNS の設定は避けて通れない重要なステップです。設定を一歩間違えれば、サイトが完全に表示されなくなるリスクもあります。そこで本記事では、DNS の定義から仕組み、サーバーの種類、DNS レコードの読み方、設定手順と注意点まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。
この記事の概要
DNS(Domain Name System)は、ドメイン名を IP アドレスに変換するインターネットの根幹をなす仕組みです。独自ドメインを取得してホームページを公開するには、DNS の正しい理解と設定が欠かせません。この記事では、以下4つのポイントについて詳しく解説していきます。
DNS の意味や仕組み
「フルリゾルバ」や「権威サーバー」など、各サーバーの役割
独自ドメイン設定に欠かせない「DNSレコード」の書き方
トラブルが起きた時のチェックリスト

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DNS(ドメインネームシステム)とは?意味と役割
DNS とは「Domain Name System(ドメインネームシステム)」の略で、ドメイン名を IP アドレスへ変換する仕組みのことです。
IP アドレスとは「93.184.216.34」のような数字の羅列で、インターネット上のサーバーを識別するための住所です。一方、ドメイン名は「example.com」のように人が読みやすい文字列です。コンピューターは IP アドレスで通信しますが、人間がすべての IP アドレスを暗記することは現実的ではありません。
そこで DNS が「電話帳」のような役割を果たし、ドメイン名を対応する IP アドレスへ自動的に変換します。あなたがブラウザーにドメイン名を入力したとき、DNS が瞬時に正しいサーバーへ案内してくれているのです。
IP アドレスとドメインの関係
IP アドレスとドメインは、いわば「座標」と「看板」の関係です。インターネット上の全サーバーには、通信用の識別番号(IP アドレス)が割り振られています。しかし、数字だけでは覚えづらいため、人間が識別しやすいドメイン名という「名前」を付けて管理しています。
この両者を紐付けるのが DNS です。ブラウザにドメインを入力すると、DNS が即座に IP アドレスを引き当て、目的のサーバーへと橋渡しをしてくれます。
DNS の仕組み
ブラウザーに URL を入力してからホームページが表示されるまでの間、DNS は「名前解決」と呼ばれるプロセスを瞬時に実行しています。その流れを 3 つのステップで見ていきましょう。
ブラウザーがキャッシュ DNS サーバーへ問い合わせる
あなたがブラウザーに「https://example.com」と入力すると、まずあなたのデバイスが ISP(インターネットサービスプロバイダー)や企業のネットワークに設定されたキャッシュ DNS サーバーへ問い合わせを送ります。
キャッシュ DNS サーバーは過去に解決した結果を一定時間保持(キャッシュ)しています。問い合わせを受けたとき、すでに同じドメインの情報がキャッシュに残っていれば、すぐに IP アドレスを返します。キャッシュにない場合は次のステップへ進みます。
キャッシュ DNS が権威 DNS サーバーを参照する
キャッシュに情報がない場合、キャッシュ DNS サーバーはルートサーバーへ問い合わせ、次にトップレベルドメイン(TLD)サーバー、そして最終的にそのドメインを管理する権威 DNS サーバーへと順に辿っていきます。この一連の照会プロセスを「再帰的問い合わせ」と呼びます。
たとえば「example.com」を解決する場合、ルートサーバーが「.com」を管理する TLD サーバーを教え、TLD サーバーが「example.com」の権威 DNS サーバーを指し示します。段階的に絞り込むことで、正確な情報に辿り着きます。
トップレベルドメインの種類についてはこちらの記事もご参照ください。トップレベルドメイン(TLD)とは?種類と選び方を徹底紹介
IP アドレスが返却されホームページが表示される
権威 DNS サーバーがドメインに対応する IP アドレスを返すと、キャッシュ DNS サーバーはその情報をデバイスへ送り返します。ブラウザーは取得した IP アドレスをもとに目的のサーバーへ接続し、ホームページのデータを取得して画面に表示します。
このとき取得した IP アドレスの情報は、TTL(Time To Live)と呼ばれる有効期限が設定されており、キャッシュ DNS サーバーはその期間中は同じ情報を再利用します。TTL が短いほど変更がすぐ反映され、長いほどサーバーへの問い合わせ回数が減って通信効率が上がります。
DNS サーバーの種類と役割
DNS を支えるサーバーにはいくつかの種類があります。それぞれの役割を理解すると、設定時のトラブルも対処しやすくなります。
権威 DNS サーバー(コンテンツサーバー)
権威 DNS サーバーは、ドメイン名と IP アドレスの対応表(ゾーン情報)を管理する「正式な回答者」です。そのドメインに関するすべての DNS レコードを保持しており、問い合わせを受けると確定的な回答を返します。
権威 DNS サーバーは、ドメイン取得会社やホスティング会社が運用することが多く、ネームサーバーとして登録されます。独自ドメインを取得した後にネームサーバーを変更するのは、このサーバーをどこが管理するかを切り替える作業です。
キャッシュ DNS サーバー(フルサービスリゾルバー)
キャッシュ DNS サーバー(フルサービスリゾルバー)は、エンドユーザーの問い合わせに応えるサーバーです。ISP や企業のネットワーク上に設置され、ユーザーに代わって権威 DNS サーバーへの問い合わせをまとめて行います。
一度解決した情報は TTL の期間中キャッシュに保存されるため、同じドメインへの問い合わせが繰り返されても毎回権威 DNS へアクセスする必要がなく、応答速度と効率が大幅に向上します。
「ホームページ作成ツールを選ぶとき、多くの人が見落としがちなのがその基盤となるインフラの強さです。ホスティングの信頼性、組み込まれたセキュリティ、サイトのパフォーマンス―これらはホームページを作るときに最初に気にするポイントではないかもしれませんが、強固な土台なしにはスケールアップが難しくなります。」 (Rebecca Tomasis, organic growth content lead at Wix)
プライマリ DNS とセカンダリ DNS
プ
ライマリ DNS は、ゾーン情報の「マスターデータ」を保持するメインサーバーです。一方、セカンダリ DNS はプライマリの内容を複製した冗長サーバーで、プライマリに障害が発生した場合でも DNS の応答を維持する役割を担います。
セカンダリ DNS を設定しておくことで、サーバー障害時にもユーザーがホームページへアクセスできる状態を保てます。可用性とサービスの安定性を高めるうえで、プライマリとセカンダリを併用することが重要です。
DNS レコードの種類と意味
DNS は単に IP アドレスを返すだけでなく、メールや認証など様々な目的のために「DNS レコード」と呼ばれる設定情報を管理しています。独自ドメインを運用するうえで知っておきたい代表的なレコードを以下にまとめます。
レコード種別 | 役割 | 用途の例 |
A レコード | ドメイン名を IPv4 アドレスへ対応付ける | ホームページの表示先サーバーを指定 |
CNAME レコード | ドメイン名を別のドメイン名へ対応付ける (エイリアス) | www サブドメインを メインドメインへ転送 |
MX レコード | メール受信サーバーを指定する | 独自ドメインのメール送受信先を設定 |
TXT レコード | 任意のテキスト情報を格納する | SPF・DKIM などメール認証や ドメイン所有権の確認 |
NS レコード | そのドメインを管理する権威 DNS サーバーを指定する | ネームサーバーの設定変更時に参照 |
各レコードの役割を把握しておくと、ホームページの公開やメール設定でトラブルが起きた際に原因を特定しやすくなります。
DNS 設定方法―独自ドメイン取得後にやること
独自ドメインを取得したら、次は DNS の設定です。ここでは初めての方でも迷わないよう、基本的な手順を整理します。
独自ドメインの取得方法については、独自ドメインとは?取得方法とメリット・デメリットを徹底解説 でくわしく紹介しています。まだドメインをお持ちでない方はこちらもご覧ください。
ネームサーバーの変更方法
ドメインをホスティングサービスで使えるようにするには、ドメイン管理画面でネームサーバー(NS)をホスティング会社が指定するものへ変更します。手順は次のとおりです。
ドメイン取得会社の管理画面にログインする
取得したドメインの「ネームサーバー設定」または「DNS 設定」を開く
ホスティング会社から提供された NS アドレスを入力して保存する
変更が世界中のサーバーに反映されるまで 24〜72 時間待つ
反映にかかる時間は TTL の設定によって異なります。設定を変更した直後はすぐに確認できないことがありますが、最大 72 時間を目安に待ちましょう。
Wix サイトへの DNS 設定手順
Wix でドメインを取得した場合、DNS の設定は自動で完了します。ホームページ公開のための面倒な設定作業は不要です。Wix ドメインなら、更新・DNS 設定・セキュリティ対策まで一元管理が可能です。
外部のドメイン登録会社で取得したドメインを Wix サイトに接続する場合は、次の設定が必要です。
・A レコード:Wix が指定する IP アドレスを設定する
・CNAME レコード:www サブドメインを Wix のサーバーアドレスへ向ける
・ドメイン管理画面で変更を保存し、反映を待つ
Wix のドメイン接続手順の詳細は Wix ヘルプセンターを参照してください。なお、ドメイン移管の手順とは?初心者でもスムーズに実行する方法 ではドメインを別のサービスへ移管する際の手順も解説しています。
「ホームページを作成する際は、はじめからすべてのページ構成の計画を立てることが重要です。将来追加予定のページも含めた明確なサイトプランを作ることで、URL 構造をわかりやすく一貫したものにできます。これにより、リダイレクトの追加や内部リンクの変更といった後からの修正を避けることにもつながります。」(Nitzan Eiges, tech SEO team lead at Wix)
DNS 設定時の注意点とよくあるトラブル
DNS の設定変更はシンプルに見えても、いくつかの落とし穴があります。事前に注意点を把握しておくと、トラブルを最小限に抑えられます。
まず意識したいのが TTL(キャッシュ保持時間)です。DNS の設定を変更しても、旧 TTL の期間中は古い情報がキャッシュされたままになるため、ホームページや受信メールに影響が出ることがあります。変更前に TTL を短縮しておくと、反映時間を短くできます。
次に、設定ミスによる DNS エラーです。A レコードや CNAME に誤った値を入力してしまうと、ホームページが表示されなくなります。変更後は必ずホームページへのアクセスとメール送受信の両方を確認しましょう。
また、セカンダリ DNS の設定も忘れずに行いましょう。プライマリ DNS のみ設定している場合、障害が発生するとホームページ全体がアクセス不能になる恐れがあります。冗長構成によって安定したサービスを維持することができます。おすすめのドメイン取得サービスについては【徹底比較】おすすめのドメイン取得サービス 7 選 で詳しく紹介しています。信頼性の高いサービスを選ぶことで、DNS 管理の手間を大幅に減らせます。
よくある質問
DNS とは何ですか?
DNS(Domain Name System)とは、ドメイン名を IP アドレスに変換するシステムで、インターネットの「電話帳」に例えられます。ブラウザーに URL を入力すると DNS が瞬時に対応するサーバーの IP アドレスを調べ、ホームページを表示できるようにします。
DNS 設定をしないとどうなりますか?
DNS を正しく設定しないと、取得したドメイン名でホームページへアクセスできなくなります。また、独自ドメインのメール送受信にも支障が出ます。具体的には次のような問題が起こります。
・ドメイン名でのホームページ表示が不可能になる。
・独自ドメインのメールが届かない、または送信できなくなる。
・検索エンジンにホームページが登録されず、集客に悪影響が出る。
DNS エラーはどうやって直しますか?
DNS エラーが発生した場合、まずブラウザーのキャッシュをクリアして再試行してください。それでも解決しない場合は、次の手順を試してみましょう。
・ブラウザーのキャッシュと DNS キャッシュをクリアする (Windows:「ipconfig /flushdns」コマンドを実行)。
・使用している DNS サーバーを変更する (Google パブリック DNS:8.8.8.8 / Cloudflare:1.1.1.1)。
・DNS レコードの設定内容(A レコード、CNAME など)を再確認し、誤入力がないか確かめる。
・ネームサーバーを変更した直後であれば、最大 72 時間は反映を待つ。
自分の DNS サーバーを調べる方法は?
現在使用している DNS サーバーは、OS の設定から簡単に確認できます。
・Windows の場合:コマンドプロンプトを開いて「ipconfig /all」を実行し、「DNS サーバー」の欄に表示されるアドレスを確認する。
・Mac の場合:「システム設定」→「Wi-Fi」→ 接続中のネットワークの「詳細」→「DNS」タブでサーバーアドレスを確認する。
・スマートフォンの場合:「Wi-Fi 設定」→ 接続中のネットワークの詳細画面で DNS サーバーの欄を確認する。
まとめ
DNS はインターネットを陰で支える重要な仕組みです。ドメイン名を IP アドレスへ変換する「電話帳」の役割を担い、権威 DNS・キャッシュ DNS・プライマリ/セカンダリという複数のサーバーが連携して名前解決を実現しています。
独自ドメインを取得してホームページを公開するには、正しい DNS 設定が欠かせません。ネームサーバーの変更後は 24〜72 時間の反映時間があること、セカンダリ DNS を設定して可用性を確保することを忘れずに対応しましょう。
サブドメインの活用方法についてはサブドメインとは?サブディレクトリとの違いやメリットを解説 もあわせてご確認ください。
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この記事を書いた人

下瀬 美幸(Miyuki Shimose)
Wix 公式ブログ編集者/SEO エキスパート



