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ソーシャルコマースとは?メリットやトレンドを徹底解説


ソーシャルコマースとは?

ソーシャルメディアの発展により、多くの人々がオンラインで交流し、情報を共有するようになりました。日本を含む世界のソーシャルコマースの市場規模は約 4,750 億ドルと推定されており、世界中の企業がソーシャルコマースの機能に最適化を急いでいます。ネットショップを作成する場合は、このソーシャルコマースをうまく取り入れて活用しましょう。


では、そもそもソーシャルコマースとは何を指すのでしょう?本記事では以下のテーマに沿って、ソーシャルコマースの定義と、EC サイトを個人で開業したばかりの人にも役立つヒントを解説しています。


目次

ソーシャルコマースとは


ソーシャルコマースとは、ソーシャルメディア(SNS)を利用して、商品の販売や購入を行うことを指します。つまり、顧客が好む SNS チャネルに自社の商品やカタログ全体を掲載し、顧客が「いいな」と感じたら、すぐにその場で購入できる仕組みのことです。


クリック数、シェア数、いいね!数でもリーチを測定できますが、真のソーシャルコマースの成果は「エンゲージメント指標」と「収益」の両方に反映されます。アプリ内でより多くの商品を販売するほど、潜在的な利益は高くなります。



Eコマースとソーシャルコマースの違い


Eコマースとソーシャルコマースは、関連してはいますが異なるものです。Eコマースはオンライン上で完結するあらゆる取引を対象としますが、ソーシャルコマースは SNS のプラットフォーム内で行われる購入のみを対象とします。


ソーシャルコマースでは、 SNS ユーザーが求めるコンテンツに自社商品を組み込むことができます。たとえば、商品を使う消費者の姿を映したビデオや、商品のスタイルやオプションについての意見を表明できる投票などが当てはまります。今では、EC ビジネスに関わるほぼすべての企業やブランドがソーシャルコマースに参入しています。




ソーシャルコマースのメリット


適切な顧客にリーチ


各 SNS チャネルはそれぞれ独自のユーザー層が利用しているため、新しい市場を開拓に利用できます。たとえば、幅広い年齢層の人々にアピールできる商品の場合は、安定してあらゆる年齢層にリーチできる Facebook が最適なチャネルかもしれません。


大企業やブランドに引けを取らない競争力


従来のメディアに商品や情報を掲載しようとすると高額の予算が必要になり、これまで、大規模な宣伝は大企業に有利なものとされてきました。しかし、 SNS では、あらゆる規模の企業がより低いコストで自社商品に関するメッセージを発信できるため、均等な競争機会が得られます。ソーシャルでは予算がものを言うのではなく、コンテンツの質が勝負なのです。競合他社に差をつけるために、以下のルールに沿って SNS を活用していくとよいでしょう。

購買までのステップをシンプルに


今日の顧客は、ネット上で可能な限りスムーズな体験ができることを期待しています。お気に入りの商品を購入する際には、クリックやタップ、スワイプの回数をできるだけ減らしたいですよね?ソーシャルコマースは、余分なステップを省き、シンプルかつ便利な顧客体験を提供するには最適です。ユーザーはいつも使っている見慣れた画面から、欲しい商品を簡単に購入できます。


モバイル端末向けの戦略を強化


しかし、モバイルからの商品購入は従来の EC サイトよりカゴ落ち率が高いと言われています。このような場合、ソーシャルコマース戦略を活用することで問題を解決できる可能性が高まります。SNS ユーザーがすでにモバイル端末を利用していることと、アプリ内ショッピングでは商品購入までのステップをかなり簡素化できるという 2 点がポイントになります。


ソーシャルプルーフを高める


消費者は通常、オンラインで製品についての良い点(あるいは文句)をちゅうちょせず投稿する。SNS を利用して商品を宣伝する際は、顧客に率直なフィードバックを募り、製品開発チームと共有し、ソーシャルプルーフ(社会的証明)としてサイトで紹介できます。ソーシャルプルーフはユーザー生成コンテンツの一種であり、ソーシャルコマースの自然な延長線上で生まれるものです。

現代のソーシャルコマースのトレンド


現代のユーザーはたいてい、自分のお気に入りの SNS チャネルを見て、今後に生かせそうな情報やインスピレーションを入手します。以下はその中でも話題のソーシャルコマースのトレンドです。今後数か月にわたって自社商品を SNS でうまく宣伝できるよう、トレンド要素を取り入れて未来を見据えた EC 戦略を立てましょう。


ライブコマース


服の試着からメイクアップチュートリアルまで、インフルエンサーは歴史的に SNS 上でのコミュニケーションをリードし、話題性のある商品を生み出す原動力となってきました。今日、SNS で活動する多くのインフルエンサーやブランドが実践しているのがライブ配信です。ホストはアプリでライブ配信を行い、お気に入りの商品を紹介します。これに対して潜在顧客がリアルタイムで反応し、コメントや質問をするのです。また、ライブ配信で紹介された商品は購入や保存も可能です。こうして生まれたライブコマースは、中国での人気が高かったものの、米国でも急速に浸透しています。たとえば、Facebook は 2021 年にボビー・ブラウンやセフォラなどの有名コスメブランドを起用した「Live Shopping Fridays」を開始しました。


ソーシャルコマースにライブコマースを活用


拡張現実(AR)

「あのソファ、リビングに合うかな?そもそも置ける?」以前、顧客は大きな家具を買うときにサイズでしか可否を判断できませんでした。今では、スマホを使って商品を家の中に仮想的に設置し、実際にどのように見えるかを確認できます。Snapchat から TikTok のフィルターまで、AR は今や世界を席巻しています。Snapchat と Pinterest はここ 1~2 年で AR を利用したバーチャル試着ツールを発表しており、企業やブランドがソーシャルコマースで活用できる新たなツールは、これからますます増えていくと考えられます。


人気のソーシャルコマースプラットフォーム


Facebook


幅広い年代層が利用する FaceBook では、新しいブランドや商品を見つけるために Facebook を利用している消費者がいます。Facebook を利用するのは簡単ですし、Facebook のビジネスプロフィールさえあれば「Facebook ショップ」と呼ばれるネットショップを完全に無料で作成できます。


Facebook ショップを開設すれば、Facebook のモバイルアプリでもユーザーに商品を見てもらい、アプリや公式サイトからの購買につなげられます。また、Facebook ではショップ内にコレクションを作成し、商品に興味のある人に向けてターゲット広告を出すことができます。また、ブランドやインフルエンサーが、ニュースフィードの投稿に商品をタグ付けすることも可能です。


Wix を使用している場合、Facebook ショップをアカウントに直接接続できるため、マルチチャネル販売や商品などすべてのデータを 1 か所で管理できます。

Instagram


Instagram は現在の利用者数 Line についで 2 番目に多い SNS になっています。日本では、約 4600 万が利用しており、特に 20 代のグループでは全体の 78.6% が利用している人気のプラットフォームです。

Instagram は、独自のソーシャルコマース機能「Instagramショッピング」を提供していますが、日本ではまだ「Instagram でチェックアウト」する機能、すなわち Instagram 上で決済するサービスの提供がないため、EC サイトを接続する必要があります。もしくは、Facebook(Meta)は Instagram を所有しているため、Instagram ショッピングのプロフィールを Facebook ショップに直接リンクすることも可能です


また、ソーシャルコマース機能である「Instagramショッピング」では、具体的に以下の機能が提供されています。

  • 商品タグ付き広告:商品タグのついたショッピング投稿を宣伝することができ、投稿のリーチが広がります。

  • 商品詳細ページ:価格や説明など、商品カタログに記載されているアイテムのさまざまな関連情報を掲載できます。

  • コレクション:新着アイテム、ギフト、シーズンごとのトレンドなどのテーマ別に商品をまとめて、ショップをカスタマイズできます。


インスタグラムのソーシャルコマース


Pinterest


Pinterest ユーザーの 89 %が購入商品のインスピレーションを得るために積極的に検索を行っており、アパレル、インテリア関連、健康・フィットネス用品を販売する企業にとって、Pinterest は貴重なソーシャルコマースプラットフォームとなっています。ユーザーは、プロダクトピン(ピンへの商品のタグ付け)を使ってお気に入りの商品を保存できます。Pinterest にはさらに、AR ツールやパーソナライズされた商品のおすすめ機能など、ユーザーに興味を持ってもらうためのさまざまな仕掛けが用意されています。Pinterest ビジネスアカウントのメリットについて、詳しくはこちらをご覧ください。


TikTok


ソーシャルコマース界を代表する新進気鋭のチャネルといえば、やはり TikTok でしょう。ハッシュタグ「#TikTokMadeMeBuyIt(= TikTok で見つけて買ってみた)」のついた動画は 46 億回以上再生され、たとえばヨガウェアブランド「Halara」は、TikTok の成長に伴い大躍進を遂げました。DTC(Direct to Consumer)ブランドの Halara は設立からまだ 1 年も経っていませんが、TikTok ファーストの戦略により毎月 9,000 人の訪問者を獲得しています。TikTok ではアプリ内課金、ライブショッピング、ハッシュタグチャレンジプラス広告(トレンド商品を宣伝するためのハッシュタグを作成できる広告)など、さまざまな種類のショッパブル広告をユーザーに提供しています。これらを活用すれば、TikTok で効果的に商品を宣伝できます。


LINE


LINE は言わずともがな、日本で一番使用されている SNS です。ソーシャルコマース機能として LINE は、LINE Shopping や LINE STICKERS などを提供しています。近年では、新しい機能「LINE STAFF START」というアプリが開発され、従来の企業アカウントとは異なり、スタッフ単位で LINE 公式アカウントを持つことができるサービスが提供され始めました。

Snapchat


若い世代の人たちに売り込むなら、Snapchat は賢明な選択だと言えるでしょう。Snapchat ユーザーの 73 %は 18 歳〜24 歳であると推定されています。Snapchat では、企業がスポンサード投稿で商品にタグ付けし、ショッパブル広告を出し、商品カタログを掲載できます。Snapchat は AR に大きな投資をしており、ユーザーは「レンズ」と呼ばれるアプリ内機能を使ってバーチャルで商品の試着を楽しむことができます。



効果的なソーシャルコマース戦略


自社でネットショップを運営している場合でも、Amazon のようなサードパーティの小売業者を通じて商品を販売している場合でも、ソーシャルコマースの利用によって収益を上げ、ブランドを拡大できます。成功するソーシャルコマース戦略を構築するためのヒントを、以下でいくつか紹介します。

適切なプラットフォームを選択

すべての SNS プラットフォームを利用する必要はありません。重要なのは自社やブランドに合ったチャネルの選択です。運任せにとりあえず試してみるよりも、各チャネルを利用するユーザーの年齢層や傾向を把握し、ターゲットとなる買い物客を惹きつけるチャネルを優先して参入を検討します。


最適なプラットフォームを選択


適切な商品を選択


自社の商品がソーシャルコマースに適しているかどうかを検討しましょう。アパレル、アクセサリー、家電、インテリア、化粧品など、ユーザーがその場で衝動買いしがちな商品は、ソーシャルコマースで大きな利益を得られる可能性があります。購入までに時間がかかる商品を販売している場合、ソーシャルコマースは直接販売につながらないかもしれませんが、ターゲットとなるユーザーに商品のことを知ってもらうという意味では有効です。


あるべき姿を尊重

ソーシャルコマースはもちろん収益を上げるためのものですが、強引な売り込みは通用しません。ショッパブル(商品が購入可能な)広告やその他のコンテンツは、企業のマーケティング部門からではなく、友人から発信されたような会話調のものであるべきです。 SNS は結局のところ、「ソーシャルであること」に根ざしています。人間味があり、魅力的なコンテンツを主軸として、自分のブランド自体のファンになってもらうことを心がけましょう。

ユーザーの声を積極的に吸収


定期的にフィードを確認して、ユーザーの反応やコメントを確認しましょう。顧客がヘルプや詳細情報を要求してきたら、すばやく対応するのがポイントです。また、SNS 上でレビューを投稿してもらい、顧客にインセンティブを提供するのも良い方法です。SNS だからといって、カジュアルになりすぎるのは禁物です。他の販売チャネルと同じレベルで注意を払い、しっかりと顧客対応をするよう心がけましょう。


ソーシャルコマースで成功したブランド3選


ソーシャルコマースで成功を収め、その結果大きなビジネス成果を上げている 3 つのブランドからインスピレーションを吸収しましょう。

01. CeliaB


スペインの女性向けアパレルブランドである CeliaB は、Wix ストアを使用したネットショップを開設しています。ソーシャルコマースを活用して、楽しく情熱的で、時代に左右されないファッションの最新コレクションを紹介しており、Instagram や Pinterest のフィードで映えるカラフルなデザインにも注目です。また、Facebook ショップにはドレス、トップス、レギンス、アクセサリーなどさまざまな商品があり、写真を数回タップするだけで商品を閲覧および購入できます。CeliaB は、Wix の Facebook ショップ統合機能を使って Facebook ショップを Wix サイトと統合しています。

02. Ivory Paper Company


手帳、文房具、目標達成ノートなど、紙系グッズが好きな人は注目!Wix ユーザー、Ivory Paper Company の SNS を一度のぞいてみてください。


Instagram と Facebook ショップだけでなく、このブランドのすごさはソーシャルフィードに見事に個性を吹き込んだこと。楽しく、かつ熱心に消費者のペインポイントに訴えかけるポストやリール、動画は必見です。ユーザーにブランドの考え方や中のようすを見せているのも人気の秘訣だと言えるでしょう。

03. PETKIT


SNS 上で話題を呼んでいる楽しい猫の動画を知っていますか? PETKIT は、動画をソーシャルコマースにうまく活用しています。洗練されたペット用品メーカーである PETKIT は、Facebook、Instagram、TikTok で商品を販売しており、癒し度満点の動画は商品紹介が始まるはるかに前からフォロワーを魅了し、笑顔を運んできてくれます。


まとめ


本記事では、EC ビジネスの成長に役立つソーシャルコマースについて、メリットやトレンド、事例について詳しく解説しました。それぞれの SNS の特徴を活かし、販売商品を購入する可能性の高い顧客により効果的にリーチすることを目指しましょう。


Wix Eコマースには Facebook や Instagram ショップといった各種 EC ツールとの統合、SNS 投稿機能など、ソーシャルコマースに適した機能が豊富に揃っています。EC サイトの作成なら、まずは Wix プラットフォームをおためしください。


編集者:Miyuki Shimose

ブログ コンテンツマネージャー

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