思わず覗いてみたくなる、アーティスト ポートフォリオ例20選



「芸術は重要すぎて共有しないわけにはいかない」というのは、ブラジル出身のポップアーティスト、ロメロ・ブリット氏の言葉。作品をギャラリーの壁に飾るも良し、オンラインで共有するも良し。自らの作品を表に出すことで新たな観客はもちろん、アートに詳しいベテランたちにあなたについて知ってもらうことができます。アーティストとしてこれから活躍していきたいという方にとっては、自身のアートを共有することはとても重要なステップだと言えます。


今や多くのアーティストが人気の SNS アプリを活用して認知度アップに取り組んでいますが、これらのプラットフォームにはそれぞれ固有の表示形式があり、見せ方が少なからず制限されてしまいます。プロのアーティストとして自分をアピールするなら、ポートフォリオサイトを作成することをお勧めします。作品を最適な形で、形式にとらわれずに発表し、キュレーターやアート収集家などの観客層にあなたの方向性をより効果的にアピールすることができます。



アートポートフォリオに追加すべき要素


画像や写真を表示する以外にも、ポートフォリオサイトを通じて履歴書、アート作品の説明、現在購入可能な作品、メディアからのレビューといった重要な情報を伝えることができます。ポートフォリオサイトでアーティストとしてのあなた自身のさまざまな情報を紹介し、オンラインプレゼンスを高めることができます。


ポートフォリオのテンプレートを選択したら、サイトを作成する準備は完了です。次に、以下を参考にしてサイトに追加すべきページを考え、Web デザインを進めていきましょう。ポートフォリオを通じて自分の作品を効果的に販売・宣伝していくためには、以下のようなページがあると便利です。


  • 画像ギャラリー:作品を表示するギャラリー。高画質の写真を使用しましょう。

  • プロフィールページ:プロのアーティストとしてのあなたの経歴、インスピレーションの源や作品制作のプロセスについて、より詳しい情報を掲載しましょう。

  • ネットショップEC 機能をサイトに追加して、訪問者が作品を簡単・迅速に購入できるようにしましょう。

  • 履歴書(レジュメ):あなたの学歴・職歴の概要を紹介しましょう。

  • プレスページ:作品に関する批評やレビュー、アーティストインタビューがある場合は、それらを紹介するためのページをしましょう。



アーティストポートフォリオ例20選


以下では、インスピレーションを刺激する、Wix で作成された20の優れたアーティストポートフォリオをご紹介します。アーティストとしてのキャリアをスタートさせたい人も、自分のアートをより多くの人と共有するための美しいオンラインスペースを探しているという人も、以下の例で使用されているツールや機能をチェックして、ご自身のサイト作りに生かしてみてください。



01. Nathalie Lete


Nathalie Lete さんのホームページはスケッチブックをイメージしており、グリッド模様の背景に彼女自身によるイラストが描かれているのが特徴です。それぞれの手描きイラストアイコンが各ページにつながるナビゲーションメニューとしての役割を果たしており、彼女の芸術的なセンスが現れたデザインとなっています。


一般的な Web レイアウトの枠を超えた、アート作品に近いポートフォリオを作りたいという場合はこのサイトが好例だと言えるでしょう。創造性を存分に働かせて、自分の作品のスタイルを表すビジュアル要素を全面に押し出したデザインです。



Wix_Nathalie Lete


02. Michelle Carlos

アートポートフォリオでは、自分の作品をサイトの背景として使用している例が多く見られます。こちらの Michelle さんの場合は、スプラッシュを使用してイラストを掲載し、彼女自身のアートの世界をカラフルに表現しています。

トップページの中央には、Michelle さんが作成した繊細なロゴを使用したカスタムボタンを配置。アート作品をボタン画像やファビコンとして活用することで自身の世界観を見事に表現した、プロフェッショナルなサイトに仕上がっています。


Wix_Michelle Carlos


03. Carmen & Luisa

ビデオインスタレーション、パフォーマンスアート、彫刻、3D アニメーション、コラージュなどを制作するスペイン出身のアーティストデュオ、Carmen & Luisa のサイト。まず目を引くのは、トップページに散りばめられた迫力あるビジュアルです。全幅サイズのギャラリーを利用して、多岐に渡る過去プロジェクトを紹介しています。

また、ポートフォリオテンプレートに基づいて履歴書、経歴、連絡先へのリンクをサイトのヘッダーにしっかりと配置している点にも注目です。ヘッダーに情報を入れることで、作品の鑑賞を邪魔することなく伝えたいことをすべてサイト上に盛り込んでいます。

Wix_Carmen & Luisa


04. Darren Hughes

Darren Hughesさんの超リアルなドローイングが活きるサイト。実に巧みで畏敬の念すら抱かせる彼のアートの世界は、見る者に力強さを与えてくれます。ミニマルなデザインのオリジナルロゴが、ページ構成のバランスを整えています。

また、さりげなくフォローを促す SNS アイコンや、訪問者をアートポートフォリオのメインページへと導くシンプルな「ENTER」ボタンにも注目です。各パーツを表示するためにトランジションエフェクトが使われており、クラシックな雰囲気の中にも独自性が感じられるサイトに仕上がっています。


Wix_Darren Hughes


05. Alef


ストリートアート出身の Alef さんのポートフォリオ。彼自身の思いを綴る言葉だけでなく、それぞれのセクションに配置された手描きのイラストが特徴です。また、ネットショップでの作品販売に加えて、テルアビブにある彼のスタジオに顧客を招待し、実際に作品を購入してもらうことも勧めています。


地元のファンにスタジオに来てもらえるように、ウェルカムメッセージ、制作の舞台裏写真、Google マップウィジェットなどを活用している点も見逃せません。さらに、ライブチャットボックスウィジェットを使用して、作品に興味を持った訪問者からのチャットでの問い合わせも受け付けています。



Wix_Alef


06. SMEX


SMEX として知られる Alex Weir さんは、エディンバラを拠点に活動する若手マルチメディアアーティストです。彼のポートフォリオサイトでは訪問者にとっての見やすさに配慮し、様々な種類のアートを統一されたフォーマットで表示しています。


トップページでは、彼がエディンバラ・カレッジ・オブ・アートの卒業制作展で撮影した数枚の写真をスライドショーで紹介。ギャラリーの中にカフェを再現した、遊び心のあるインスタレーションが目を引きます。


また、作品をサイトにアップロードし、ネットショップで簡単に購入できるようにしています。



Wix_SMEX


07. Shira Bar

Shira Bar さんの写真ポートフォリオは、彼女のエレガントな作風が際立つデザイン。自ら撮影したアナログ写真をトップページに掲載し、彼女のユニークな被写体センスと技術的なディテールをアピールしています。

また、アートポートフォリオには珍しくブログが併設されているのも見どころです。ブログを通じてプロジェクトの背後にある芸術的なプロセスとモチベーションの源を解説することで、読者に彼女のアートの表現方法をより深く理解してもらうことができます。

少し難しそうに見えるデザインでも、写真ポートフォリオテンプレートを利用すれば簡単。Shira さんのようなアーティストで、個人サイトを自分で作成してみたいという方にはおすすめです。


Wix_Shira Bar


08. Jessie Maxwell Bearden

「Less is More(少なければ少ないほど良い)」とよく言いますが、この Jessie Maxwell Bearden の場合は「More is More (多ければ多いほど良い)」がテーマ。Jessie さんのアートポートフォリオは、ランディング時に再生される自画像のアニメーションからも分かる通り、随所にセンスが溢れるサイトに仕上がっています。

サイト内の要素は多いものの、一貫性がありバランスが取れたデザインはとても魅力的で、アーティストとしてのアピール力も十分です。読みやすいフォント、会話形式のメッセージ、わかりやすいナビゲーションメニューなど、親しみやすいユーザー体験を実現するためのポイントがすべて揃っています。

Jessie さんのように Instagram フィードをサイトに接続すれば、たくさんの作品画像を簡単に表示させることができます。フォロワー数を増やすだけでなく、サイトを常に最新の状態に保つという意味でも効果的です。


Wix_Jessie Maxwell Bearden


09. June Digan

トップページに描かれた肩肘張らないイラストが魅力的な June Digan さんのサイト。トップの作品画像の上にプロフィールテキストを表示させ、その下の「Learn more」ボタンでプロフィールページに訪問者を誘導しています。ポートレートとプロのアーティストとしての経歴が掲載されたプロフィールページでは、彼女の個性についてより詳しく知ることができます。

遊び心のあるイラストとは対照的に、線とテキストボックスを使ってはっきりとデザインの境界を分けることでサイト全体が整理された印象に仕上がっています。また、プロフィールページの幅広のフッターはとてもユニーク。過去の展覧会やコラボレーションの情報がまとまりよく配置されており目を引きます。


Wix_June Digan


10. Zaria Forman

Zaria Forman さんは、自身の芸術活動のために、絵画を通して気候変動を記録するという野心的な課題に取り組んでいるアーティスト。ペリト・モレノ氷河の壮大な風景を描く彼女の姿には(良い意味で)圧倒されます。トップのこの写真からは、彼女が描くキャンバスの大きさが際立つばかりか、アーティストとしての意欲的なビジョンが存分に伝わってきます。

ページ上部には標準形式のメニューがあり、サイト内をスムーズに移動できます。また、Instagram、Facebook、Twitter、Vimeo など SNS へのリンクも表示されています。Zaria さんのプロフィールページにはこれまでの絵画作品の進化を示すタイムラプスビデオが埋め込まれており、彼女のスタジオワークの様子を垣間見ることができます。


Wix_Zaria Forman


11. Abang


ユニークなドメイン名(www.aaaabang.com)も相まって、独特の存在感を放っている Abang さんのアートポートフォリオ。


ソウル出身のビジュアルアーティストである彼女は、イラスト、インスタレーション、多数のコミッションワークなど、全幅サイズのギャラリーを使用して多様な作品を掲載しています。各画像の上にマウスオーバーすると表示されるオーバーレイをクリックして、個々の製品に関する詳細情報を見ることができます。



Wix_Abang


12. Pedro Campos

Pedro Campos さんのポートフォリオサイトでは、パララックススクロールで奥行きを表現し、重厚な超写実的絵画のディテールにスポットライトを当てています。また、ページを遷移する際にフェードイン / フェードアウトする特殊な演出が施されているデザインへのこだわりにも注目です。エフェクトを活用して細かなところまで作りこむことで、より魅力とインパクトあるユーザー体験を提供しています。


Wix_Pedro Campos


13. Paolo Ventura

とにかくシンプルな構成が際立つ、Paolo Ventura さんのポートフォリオサイト。ミラノを拠点とする彼のサイトでは、最近制作した高画質のコラージュ画像が大きく掲載されているのが特徴。ミニマルなレイアウトが新鮮さを醸し出しています。

作品ページには、サイトの背景でもある白色のスペースを十分に取った上で、それぞれの画像をバランスよく配置しています。まるで美術館にいるかのように、自然と作品に視線が吸い込まれていくような感覚が得られます。


Wix_Paolo Ventura


14. Ania Hobson

Ania Hobson さんのアートポートフォリオを開いてすぐに目に入るのは、フルスクリーンで表示されたグループポートレート。受賞歴もある彼女の代表作品です。

絵の具の質感が目に見え、アーティストの筆の動きすら浮かんでくるような、最高のクオリティで作品を紹介しているのが特徴です。大きなサイズの作品画像は、サイトで訪問者の注目を集めるにはとても良い方法ですが、画像をサイトに合わせて最適化する際にはサイズやフォーマット、解像度といった細部をおろそかにしないよう十分に注意が必要です。

また、このサイトでは「Press」ページを作成し、メディアに掲載された記事を紹介しています。それぞれのメディアの写真がギャラリーのように表示されており、ユーザーは各画像をクリックするだけで記事の全文を見ることができます。


Wix_Ania Hobson


15. Talia Janover

Talia Janover さんの得意分野は、技術的な素材と複雑なアイデアを利用したコンセプチュアルアート。彼女のオンラインポートフォリオは独創的な視点で制作されたニューメディアインスタレーションをテーマにしており、既成概念にとらわれない思考を促してくれます。

ギャラリーの各画像をクリックするとそれぞれ個別のページが開き、作品についてのより多くの情報が表示されます。アーティスト自らが語る説明と併せて鑑賞することで、それぞれの作品をより深く理解することができます。

ポートフォリオのデザインはモバイル用にも最適化されており、スマートフォンやタブレットでも美しい表示を保つことができます。このようなディテールは見落とされがちですが、スマホでインターネットを閲覧する人が過半数を占める現代において、モバイルサイトの存在は重要なポイントだと言えます。


Wix_Talia Janover


16. Marcela Baltarete

ビジュアルアートの真骨頂は、「語るのではなく、見せる」こと。それを体現する作品であれば、複雑な要素を加える必要はありません。

ロンドンを拠点に活動するアーティスト、Marcela Baltarete さんは、1ページのアートポートフォリオで彼女の素晴らしい作品シリーズを完璧に表現し、まさにこの原則を証明しています。

ポートフォリオ自体はとてもミニマルなデザイン。レイアウトがシンプルなので、カラフルで未来的な作品がより一層際立っています。

巧みなホワイトスペース使いもこのサイトの特徴で、訪問者が見やすいレイアウトはもちろん、さらに読みやすさを追求したフォント使いも秀逸です。クラシックな Courier と洗練されたモダンなセリフフォントを組み合わせることで、やり過ぎ感を与えることなく、洗練された構成とトレンド感溢れるアーティスティックな世界観を両立させています。


Wix_Marcela Baltarete


17. Lissa Brandon

Lissa Brandon さんのアートポートフォリオは、彼女のリアルな作品世界を強く印象づける、大胆で美しいスプラッシュページでスタートします。特に、作品ページの規則正しく整頓されたプロジェクトギャラリーは必見。背景に追加されたパララックスエフェクトと、マウスオーバー時で変化するユニークなインタラクションで、訪れた誰もを魅了する素晴らしいサイトに仕上がっています。

ダークな色調と洗練された大胆なアートの組み合わせも、彼女の個性を絶妙に表現する要素のひとつ。また、さまざまな書体、白いテキスト、ネオンのハイライトを使用することで、彼女の生き生きとしたテイストを髄所に感じることができます。



Wix_Lissa Brandon


18. Jennifer Cartright


Jennifer Cartwright さんは56歳でプロの写真家として活動を始めましたが、その短いキャリアからは考えられない、素晴らしい作品を数多く発表しています。潜在的なコレクターやファンに向けたポートフォリオでは作品をカラーとモノクロの2つのカテゴリーに分け、コンテンツをすっきり整理しています。また、ネットショップも非常に使いやすく、サイトから直接プリント写真を購入することができるようになっています。


まず目を引くのが、トップページを飾るユニークな写真と、対照的な配色のデザイン。黒い背景に鮮やかな黄色のフォントを使用し、彼女の作品に込められた明るく大胆なスピリットをより一層引き立てています。



Wix_Jennifer Cartright


19. Julia Paul

真っ白な背景とレイアウトでホワイトキューブを彷彿とさせる、Jula Paul さんのアートポートフォリオ。各画像を白いスペースで囲むことで、実際のギャラリーにいるかのような感覚で作品の鑑賞に集中できます。

ナビゲーションメニューは、絵画、ドローイング、陶器作品、写真などさまざまなカテゴリーに分かれています。さらに、プロフィールページでは自身についての詳しいステートメントを掲載し、彼女のインスピレーション、経験、得意分野などを紹介しています。


Wix_Julia Paul


20. Glory Sam Jolly

Glory Sam Jolly さんのサイトでは、全幅サイズのスライドショーで自身が制作したリアルなポートレートの数々を紹介しています。油絵の具の匂いや感触が伝わってきそうなほどリアルな作品は必見です。

ポートフォリオとブログに加えて、Jolly さんのサイトには出版物のリストも掲載されており、アーティスト自身による文章や作品についての詳細なレビューを読むことができます。オリジナル作品を手に入れたい人にとって、アーティストの芸術的な取り組みをより深く理解できるこのような豆知識はまたとない情報源のひとつに違いありません。



Wix_Glory Sam Jolly


ライター: Wix Team

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