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サイトの目的を再確認する

執筆者:Matthew L. Kaminsky

サイトの目的を再確認する

突然ですが、あなたが Web サイトを作成する目的はなんでしょうか?ここで「特になし」と答えそうになった人は要注意。Web サイトの設定で最も重要なステップの1つは、最終目標について考えることです。


あてもない旅のように目標を定めずに Web サイトを作成していると、ほとんどの場合は目的地に到達できずに終わってしまいます。ビジネスゴールと目的が定まっていれば、サイトの作成と運営においても意義のある意思決定を下すことができます。「Web サイトの目標設定」と聞くと最初はとても難しく感じられるかもしれませんが、会社の目標を再確認することからはじめると明確な道筋が見えてきます。そこからマーケティング目標、そして Web サイトの目標へと対象を絞り込んでいくと良いでしょう。


ウェブサイトの3つのゴール


あなたのビジネスゴールは?


Web サイトの開設は立派な経営戦略の一環です。戦略を成功させるためには、サイトを事業目標と結びつけておかなければなりません。つまり、大枠となる事業目標と Web サイトの戦略を連携させる必要があるということです。


独自の会社目標を定義する


Web サイトの目標設定に入る前に、まずは会社が達成しようとしていることを改めて考えてみましょう。会社の目標とは、将来のある時点で達成したい(広い意味での)望ましい結果を指します。会社の目標は各社によって、また事業の種類によって異なります。


会社目標の例は次の通りです。

  • より良い収益を上げる。

  • 顧客とのやり取りの質を高める。

  • 業界のリーダーになる。

どんな目標でも、まずはそれを書き留めてみましょう。マーケティング施策、事業の目的、戦略など、すべてをこれらの目標(Web サイトの目標を含む)にリンクさせる必要があるからです。


独自の会社目標を定義する

大枠となる目標を設定したら、マーケティング施策の内容と、それが目標全体にどのように貢献するかを考えましょう。各組織には異なるニーズがあります。会社の主な目標を達成するために、マーケティングをどのように活用できるかをブレーンストーミングしてみましょう。これをもとに、マーケティング目標を設定します。


マーケティング目標は仕事の性質、リソース、会社の成熟度によって異なります。ビジネスが比較的新しい場合は、ブランドの認知度向上から始めることをお勧めします。ビジネスがすでに軌道に乗っている場合は、売上を増やす、より多くのリードを獲得するなどが考えられるでしょう。より成熟したビジネスには新規市場への進出、新しいターゲットセグメントへのリーチ、新製品の発売など、より具体的な目標が適しています。


独自のマーケティング目標を定義する


Web サイトの目標を設定する


Web サイトは大きなマーケティングエコシステムの中の独立したチャネルです。Web サイトがその上にある全体目標にどう適合するかを把握するには、まずビジネスとマーケティング目標を Web 固有の目標に落とし込む必要があります。Web サイトの目標は、ビジネス目標を達成する1つの方法だと考えてください。Web サイトを離脱する前にユーザーに取ってほしい「行動」が目標になります。ビジネス目標を達成するために、ユーザーに Web サイトで何をしてほしいかを自問し、それをもとに目標を設定するよう心がけましょう。


たとえば、ブランドの認知度を高めたい場合、Web サイトの目標はブランドコンテンツのエンゲージメント改善になります。より多くのリードを獲得したい場合の目標は、お問い合わせフォームの送信を増やすことなどになるでしょう。


独自のウェブサイト目標を定義する

Web サイトの適切な目標を決定するのはあなた自身です。SMART(Specific/具体性、Measurable/測定可能性、Attainable/達成可能性、Relevant/関連性、Timely/時期の良さ)の法則に従い、目標を絞り込んでいきましょう。



サイトのターゲットは?


Web サイトの目標を設定したら、理想的な訪問者についても検討する必要があります。これはなぜでしょうか?あなたのビジネスが特定のユーザー層に向けられているのと同様、あなたの Web サイトもインターネット全体をターゲットにしている訳ではありません。Web サイトは適切なターゲットに見てもらってこそ、その価値を発揮します。最高の商品やサービスを備えた最高のサイトを作ることはできますが、ターゲットユーザーがサイトを見ていなければ設定した目標を達成することはできません。つまり、サイトとそのコンテンツは自社のターゲットを惹きつける内容でなければならないのです。そのために、まずターゲットの属性を理解し、その層を定義することから始める必要があります。


ターゲットユーザーのプロフィール作成が重要ということはお分かりいただけたことでしょう。でも実際にはどのように作成すれば良いのでしょうか?いくつかの質問に答えて、その答えを探っていきます。

  • ユーザーは何に興味を持っていますか?

  • 彼らを動機づけるものは?

  • Web の検索方法は?

  • 彼らが直面している課題は?

これらの情報をまとめ、ターゲットに関連性がある、彼らのニーズを解決する、そして最終的に価値を提供できるコンテンツとサービスを作り上げていきます。


まず、既存の顧客に関するデータがある場合はそれを調査・整理します。リサーチを行う際は、以下の5つの要素に焦点を当てましょう。

  • 目標と価値

  • 情報源

  • 人口統計情報

  • 課題と問題点

  • サイトの閲覧傾向


目標と価値


ここでの目的はユーザーのニーズと動機を探ることです。商品やサービスを提供している場合は、それが顧客に何らかの価値をもたらし、彼らの欲求やニーズを満たしている必要があるからです。


以下の質問を通じて、ターゲットの目標と価値観を絞り込んでいきましょう。

  • 顧客は何を達成しようとしているか(目標)?

  • 顧客にとって最も重要なものは(価値)?


思いついた回答のリストを作成し、自身のビジネスに関連するものを絞り込みます。ここで収集した情報は、ターゲットに伝えるべきコンテンツを決定する際に役立ちます。


たとえば、プロテインシェイクを販売するビジネスで、ターゲット顧客の1人がジム通いが趣味のまなみさんであるとします。自分の会社が彼女をどうサポートできるかを把握するために、まなみさんのモチベーションと興味を調べてみます。あなたのリサーチに基づいた彼女の目標と価値観は次のとおりです。


ターゲットの目標と価値観

これらの情報を結びつけることで、まなみさんはおそらく新シリーズのビーガンプロテインシェイクの特別オファーに興味がある、などといった仮定を立てることができます。


情報源


ターゲットのプロフィール作成では、適切な質問をすることだけでなく、オンライン・オフラインの両方で顧客が情報を入手する手段を把握することも重要です。


顧客の「情報源」を絞り込むために、以下のことを考えてみましょう。


よく行く場所


顧客が実際に訪れる場所について考えてみましょう。フォーラム、フェア、クラブ、カンファレンス…Facebook のグループや専門家団体のメンバーでしょうか?何か特別なイベントに参加していますか?


よく読むオンラインコンテンツ


顧客が好んで読んでいる特定のブログはありますか?よく見るメディアは?オンラインの出版物や Web マガジンを購読していますか?


人気のインフルエンサー


関連業界で人気のある著名人は?ソートリーダーだと考えられている人は?これらのインフルエンサーがよく使う SNS プラットフォームは?


理想的な顧客を見つける可能性が最も高い場所を特定することで、ターゲットが好むコミュニケーションの場所と方法を把握することができます。


たとえば、ジム愛好家まなみさんは、Instagram の @veganfitness の熱烈なファン。SHAPE のサブスクリプションを購入し、週に1回地元のジムで汗を流しています。この情報から、広告を出す場所のアイデアが得られます。


ターゲットに関する情報


人口統計情報


顧客のプロフィールを詳しく読み解くことも大切です。理想とする顧客の人口統計情報を把握することで、狙うターゲットのアイデンティティを絞り込み、その理想像をもとに実際の関連する顧客にアプローチしていくのです。どれくらいの量の情報を考慮に入れるかはあなた次第です。


一般的に、考慮すべき情報は以下の通りです。

  • 名前

  • 年齢

  • 性別

  • 所在地

  • 配偶者の有無

  • 収入

  • 職業


欲しい顧客のペルソナにこうして肉付けしていくことで、ターゲットの心に響くコンテンツを作成できるだけでなく、マーケティング施策を正しい軌道へと導くことができます。たとえば、理想とする顧客の所在地を考えてみます。ターゲットは現地の人?もしくは海外の人?その答えに応じて、特定のユーザーのニーズに応えるために Web サイトをどのように構築すべきかが決まります。


ターゲットの性質はどこまでも深く追求することができます。クリエイティブなサイトに仕上げたい場合は、よく知られている名言、心理的特性、日常の活動、またはそれらを定義する(個人的および職業的な)背景についての詳細を考えてみましょう。


まなみさんの場合は以下のようになります。


30歳独身、子供なし。犬と一緒に東京都に在住。ジャーナリズムの学士号を取得した後、現在テクノロジー企業の PR マネージャーとして勤務。勤続5年で年収は約370万円。健康を意識しているが、料理は少し面倒。忙しい生活の中、頻繁に外出していて、ジムへ行くことでストレスを発散。Instagram から毎日のフィットネスルーティーンのインスピレーションを得ており、自分の写真も投稿している。


ターゲットの人口統計情報


課題と問題点


あなたのターゲットの悩みはなんでしょうか?苦労していること、恐れていることは?他の人と同じように、あなたのターゲットも人生で克服したい課題に直面しています。

ターゲットの欲求不満や問題を知ることで、あなたの商品やサービスで彼らをサポートする方法が見えてきます。


まなみさんの場合、主な課題と問題点は次のようになります。


ターゲットが抱える課題と問題点

考えられる問題をすべて書き出したら、それをもとに問題解決に直結するメッセージを打ち出し、その解決策を説明する方法を考えましょう。



サイトの閲覧傾向


顧客がよく使っているデバイスは?Web を閲覧するシチュエーションは?オフィスから、自宅で、または通勤中?どのくらいの頻度でインターネットにアクセスしますか?このような質問を通じてデバイスとインターネットの使用傾向や、Web コンテンツを見る場所などを把握することができます。


まなみさんの場合、インターネット接続はほぼ彼女のオフィスのデスクトップ PC からですが、通勤中はスマートフォンも使用しています。つまり、モバイルサイトをスムーズに使用できることも重要であることがわかります。


ユーザーのサイトの閲覧傾向

理想とする訪問者の詳細なプロフィールを作成し、名前や独自の性格をイメージしてみましょう。この結果をもとに、ターゲットのニーズに合わせて関連するサイトコンテンツを作成していきます。


全体的な目標と、実際に測定可能な小さい目的のリストを作成し、常に理想的な訪問者を念頭に置いておくことで、Web 戦略で成功する可能性は飛躍的に高まります。

 


Matthew Kaminsky のプロフィール画像

Matthew Kaminsky - Wix - SEO エキスパート & オンラインインストラクター

Matthew は Wix の SEO 教育イニシアチブを担当しており、SEO を通じたサイトの可視性向上をサポートしています。 Twitter | Linkedin

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