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カゴ落ちとは?ECサイトのカゴ落ちの原因や対策を徹底解説


カゴ落ちとは?ECサイトのカゴ落ち原因や対策を徹底解説

Eコマースのの経営者が直面する厳しい現実の一つに「カゴ落ち」があります。カゴ落ちとは、訪問客がカートに入れた商品を購入せずに離脱してしまうことです。


Baymard Institute が、 2024 年に行った調査では、 ECサイトでは平均して 70.19 %のカゴ落ちが発生していることがわかりました。つまり 10 件中 7 件のオンラインショッピングで、顧客はカゴに商品の購入を完了しないで離れてしまっているのです。


しかし、必ずしもカゴ落ちの理由がはっきりしているわけではありません。他のブランドのもっとお得な商品を見つけたのかもしれませんし、ただウィンドウショッピングしていただけなのかもしれません。いずれにせよ、多くのオンラインショップにとってカゴ落ちは悩ましい問題です。


この記事ではまず、カゴ落ちが発生する最も一般的な理由を紹介します。次に、カゴ落ちを減らすための EC サイトのマーケティングや、より良いECサイトデザインのポイントをまとめました。ぜひお役立てください。


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目次


カゴ落ちとは?


「カゴ落ち」とは、ECサイトでカートに商品を入れたものの、購入まで至らず離脱してしまうことです。EC サイトにとって、カゴ落ち率は常に把握しておくべき重要な指標です。なぜなら、カゴ落ち率の高さは、ユーザー体験の質の悪さやセールスファネルの欠陥を反映している可能性があるからです。カゴ落ちの削減は売り上げと収益の改善に直結していますので、支払い手続きの最適化はオンライン小売業の軸とも言える問題です。



カゴ落ちが起こる理由


サイトを閲覧しても購入するまでに至らないのは、ショッピング体験としてはごく自然なことです。このような訪問客は「購入モード」に入っておらず、ウィンドウショッピングをしている場合が多いと言えます。その一方で、より影響が大きいカゴ落ち現象にはいくつかの理由が考えられます。


1. 送料や手数料が高い


人々がカゴ落ちする最も一般的な理由のひとつは、決済時の合計金額が思ったより高くなることです。商品ページを見ている時には意識していなかった、税金や送料、その他の手数料が加算されることで、いざ購入段階での金額が想定より高くなることがあります。すると、一部の買い物客は、もっとお得な商品を探すためにそのサイトを離れてしまいます。


2. 決済の最中にエラーや不都合が発生した


購入しようと決めた買い物客には、可能な限りスムーズな体験をしてもらうことが重要です。スピードが遅い、エラーメッセージが出る、支払い時に不具合が生じるなどの問題があると、購入手続きを最後まで終わらせようという意欲を削ぐことになりかねません。支払い手続きは、スピーディー、シンプル、かつ安全なものにしなければなりません。



3. 利用している決済方法が使えない


カゴ落ちの一因として、利用したい決済方法が利用できないことが挙げられます。多くの消費者はお気に入りの決済方法を使いたいと考えており、その選択肢がない場合、購入を中断することがあります。例えば、デジタルウォレットや特定のクレジットカード、コンビニ決済などの方法が使いたいという顧客の需要に応えられないと、カゴ落ちの率が高まります。このような状況を避けるためには、幅広い決済オプションを提供することが推奨されます



4. 決済にアカウント登録が必要


支払いを終えるためだけにメールアドレスによるアカウントの作成を要求すると、決済時のコンバージョン率を落とす可能性があります。後述するように、後払い決済やデジタルウォレットのような支払い方法が柔軟に使えない場合も買い物カゴからの離脱につながります。支払いの便利さは、無視することができない条件です。



5. 他サイトと比較した


多くの買い物客が、買い物の際に Web や SNS を利用して情報収集するようになっています。最近の調査で、人々は購入前におよそ 3 つの Web サイトを訪れるという結果も出ています。家具や家電など高額商品になるほど比較するサイトの数も多くなるほか、単に価格を比較するだけではなく、購入する前にカスタマーレビューや商品の詳細、支払い方法の柔軟性も確認の対象になっています。


6. 返品ポリシーや配送方法に不安がある


オンラインショッピングをする際、返品ポリシーが明確でない、または返品が困難であると感じると、購入をためらうことがあります。特に、返品に関する手数料が発生する場合や、返品期限が短い場合は消費者の不安を増大させます。また、配送オプションが限られている、配送速度が遅い、または配送コストが高いと感じると、購入手続きを完了せずに離脱する可能性が高まります。



買い物カゴを救う4つの対策

カゴ落ちの最も一般的な理由を理解したところで、次は失われそうな売り上げを回復する方法を考えてみましょう。Web サイトの改善(たとえささやかなものでも)を含めた戦略的なマーケティングが、将来的な売り上げとリピーターの増加につながるかもしれません。




01. ポップアップの追加


支払い前に顧客の気が変わって Web サイトから離れようとしている時、ポップアップがあると引き戻せるかもしれません。このような Web サイトのポップアップは、その人がサイトから離脱しそうな行動を取ると、それをトリガーとして表示されるものです。買い物客を購入に踏み切らせる効果が高いこのツールは、ますます多くの EC サイトが利用し始めています。


カゴ落ち防止、ポップアップクーポンを設定


ポップアップの有効活用法は一つではありません。上の写真の例は、買い物カゴに入っている商品の金額をトリガーに設定しています。金額が高ければ高いほど割引率も大きくなって購買意欲をそそる仕組みです。他にも、ポップアップには以下のような使い方があります。



  • 決済手続きで期間や時間を限定した割引を提供する。例えば、「10 分以内に購入すると 15%割引」など。

  • 一定額以上を購入した場合は送料無料にする。

  • Eメールアドレスでの登録を要求するのではなく、「登録者にはクーポンを差し上げます」などの CTA(Call to Action)を設定する。


支払い時のポップアップは、支払い合計額のショックを軽減し、初回訪問客に購入してもらうためには最適なツールかもしれません。



02. カゴ落ちメールやテキストメッセージの送信


相手の Eメールアドレスをすでに入手している場合はカゴ落ちメールを送信できます。この Eメールは、カートに商品を入れたままにしている顧客に自動的に配信することが可能です。下は、買い物カゴを再訪して購入手続きを終わらせるように促すメールの例です。このようなメールでは、割引コードを含めるのもよく見られる手法です。



カゴ落ち防止 SMS の文面事例



カゴ落ち通知が進化したものはテキストメッセージです。頻繁に買い物をするブランドからのテキスト受信を気にしない消費者が徐々に増えています。事実、SMS の到達率と開封率は 99%に上るといわれています。これは、メールマガジンと比較すると非常に高い数値です。またある調査では、買い物客の約 82%が、現在少なくとも一つのブランドの SMS マーケティングプログラムにオプトインしていると回答しています。


消費者は、より頻繁に、より長時間にわたって携帯電話を使用しています。そこでますます注目を集めているのが SMS マーケティングです。SMS は、有効なリマーケティングチャネルというだけでなく、ネットショップを開設した EC ブランドの主要な販売チャネルになりつつあります。



03. 商品ページ体験の改善


買い物客が、購入を決める前に少なくとも 3 つのサイトを訪問することは前述しました。最終的に自分のブランドを選んでもらいたいのであれば、必要な情報が入手でき、わかりやすく、信頼できる顧客レビューが見られるようなページ体験を提供しましょう。



1. 役立つ情報の提供


買い物客に知って欲しい 商品情報はすべて記載しましょう。そのような情報には、商品の詳細、寸法、サイズ表、配送情報などがあります。情報量で買い物客を圧倒するのではなく、役立つ情報を伝えるのがコツです。




2. 複数の商品写真を用意する


必要な情報を盛り込んだ説明文といろいろな写真や動画を組み合わせ、買い物客が商品を十分に理解できるようにしましょう。商品写真を撮影したら Wix のフォトスタジオで画像編集し、背景の追加などが可能です。ほかにも Pebblely などの AI 画像背景生成ツールを利用し、商品の使用感や雰囲気をしっかり伝えるイメージを作成しましょう。


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3. カスタマーレビューに力を入れる


締めくくりとして、他の顧客のレビューや体験談に力を入れて、商品ページ体験を際立ったものにしましょう。ある調査では、オンラインで買い物をする人の約 96%が購入前にレビューをチェックしています。レビューや体験談、ソーシャルメディアのユーザー生成コンテンツなどがない Web サイトは、買い物客を引き留める力が十分ではありません。


商品ページは EC サイトの顔です。商品ページ体験の質が低いと、カゴ落ち率や全体的なコンバージョン率などサイトすべてに影響を及ぼします。ここはしっかり押さえておきましょう。



04. 多様な支払いオプションの設定


今日の消費者は、クレジットカードやデビットカードの他にも、Apple Pay やペイパルなどのデジタルウォレットで決済を行うほか、BNPL(後払い決済)などのプログラムも利用しています。実際に、2022年までに BNPL を利用したことがある人は、米国で 50%、日本でも 11%に上ります。支払いを数か月にわたって分散できるため、より多くの顧客が店舗を利用しやすくなります。


従来の支払い方法しか提供されていないサイトでは、支払いを終わらせる人の数が限られるかもしれません。それは、商品が一個売れるか、顧客が他の Web サイトに離脱してしまうかの違いになるとも考えられます。



まとめ


Web サイトでのカゴ落ちを完全になくすことは無理でも、その数を減らす対策がいろいろあるのはこの記事でお話ししてきたとおりです。カゴ落ちを 5 ~ 10%削減できたと考えてみてください。これは、オンラインショップの売り上げが大きく伸びたことと同じです。


タイミング良く割引きや送料無料を提示して最終支払額のショックを軽減し、楽しい商品ページ体験を提供し、それぞれの顧客が好む媒体(Eメールでも SMS でも)でリターゲティングを行い、支払い方法に柔軟性を持たせましょう。こうした軸となる点に力を入れることで、カゴ落ちを徐々に減らすことができるはずです。


ぜひこの機会に、Wix Eコマースをご検討ください。あなたのビジネスの可能性を最大限に引き出しましょう。


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Miyuki Shimose

編集者:Miyuki Shimose

SEO & ブログコンテンツマーケター

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