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SEO 対策のための Google アナリティクスの使い方

執筆者: James Clark

SEO 対策のための Google アナリティクスの使い方

誰が、どのような経緯でサイトを訪問し、サイト内でどのようなアクションをとったのか理解することは、SEO や将来のユーザーのためにサイトを最適化するための重要な情報となります。

こうした情報は、サイトのコンテンツとその機能を向上させる鍵であり、 それを得るためには、Google アナリティクスをはじめとするサイト分析ツールのデータが役立ちます。



Google アナリティクスとは?


Google アナリティクスは、Google が提供する無料のアクセス解析ツールで、Web サイトのユーザーがどの経路からアクセスしてきて、サイト上でどのような動きをし、コンバージョンは達成しているのか、などを理解するのに役立ちます。


Wix が提供している Wix アクセス解析ツールをすでに利用している場合でも、さらにデータを深く掘り下げて調べたいのであれば、Google アナリティクスも利用することがおすすめです。Google アナリティクスは、 Google 広告などの他の Google サービスと連携してマーケティング活動に関するインサイトを得られるように設計されているため、これらのGoogle サービスを利用している場合は、ぜひ Google アナリティクスを利用しましょう。


Google はアナリティクス 360というプレミアム版の Google アナリティクスを提供していますが、これはエンタープライズレベルのソリューションで、企業が使用することを前提とした料金体系になっています。 標準版の Google アナリティクスは無料で、ほとんどのホームページに適しているため、ここでは標準版について説明していきます。


Google アナリティクスの他にも多くの分析ツールが存在しており、中には無料で提供されているものもありますが、最も人気が高いのは間違いなく Google アナリティクスです。 巨大なユーザーコミュニティがあり、ガイドとリソースが豊富に用意されているほか、Wix とも簡単に統合できるため、これは当然の選択といえます。



Google アナリティクス 4 とは?


Google は 2020年10月に次世代の分析プラットフォーム、Google アナリティクス 4(GA4)をリリースしました。従来の Google アナリティクス(ユニバーサルアナリティクス)から大幅にアップデートされ、期待が高い一方で多くの混乱も生じています。


ユニバーサルアナリティクスのサポートは 2023年7月1日まで継続されますが、同日以降はユニバーサルアナリティクスにおけるヒットの処理が停止されるため、サイト所有者はサポートが終了する前に GA4 に切り替える必要があります。



今すぐ Google アナリティクス 4を始めましょう


マーケティング担当者やサイト所有者が求めるような機能の一部は、GA4 ではまだ利用できません。

しかし、GA4 プロパティを設定しておけば、ユーザーがサイトとどのように関わっているかをいち早く追跡することができます。 これにより、ユニバーサルアナリティクスとは大きく異なるインターフェイスに慣れることもできます。

ユニバーサルアナリティクスと GA4でサイトのプロパティを同時に維持できるため、ユニバーサルアナリティクスの堅牢な機能を利用しつつ、来るべき GA4への移行に備えられます。



Google アナリティクス アカウントの作成方法


Wix サイトで Google アナリティクスを使用するには、ドメインが接続されているプレミアムサイトが必要です。 このプロセスには 2つのステップがあります。


  1. Google アナリティクス アカウントを作成し、トラッキング ID を取得します。

  2. Wix で Google アナリティクスを有効にして、トラッキング ID を追加します。


以下ではそれぞれのステップについて詳しく説明します。まずは、Google アナリティクス アカウントを作成しましょう。登録のために、無料の Google アカウントが必要です。 Gmail や Google ドライブなどの利用があればすでにアカウントをお持ちなはずですが、まだ Google サービスを利用したことがない場合はここから登録ができます。


Google アナリティクスの登録手順

  1. analytics.google.com にアクセスします

  2. 青い「測定を開始」ボタンをクリックします

  3. 自分の名前やビジネスの名称などを使用してアカウント名を付け、「次へ」をクリックします

  4. プロパティ名を入力します。自分のホームページの名前を使っても構いません

  5. 重要ポイント:「詳細オプションを表示」をクリックして、「ユニバーサルアナリティクス プロパティの作成」のトグルボタンをオンにします

  6. www から始まるホームページの URL を入力します

  7. 「ユニバーサルアナリティクスのプロパティのみを作成する」を選択します(Google アナリティクス4とユニバーサルアナリティクスのプロパティを両方作成しても問題ありませんが、この記事ではユニバーサルアナリティクスについて取り上げます)

  8. プロンプトに従ってビジネスの基本情報を入力し、「作成」をクリックします

  9. 住んでいる国を選択し、該当するデータ処理およびデータ保護に関する条件を読み、同意します

これで Google アナリティクス アカウントとプロパティが作成できました。 そのまま「トラッキングコード」のページへと移動され、左上に以下の形式でトラッキング ID が表示されます:


UA-123456789-1(例)


このコードはすぐに必要になるので、メモしておいてください。 冒頭の文字「UA」は、これがユニバーサルアナリティクス プロパティの ID であることを示しています。 IDが「G」で始まっている場合は、Google アナリティクス 4プロパティを作成したことになります。



トラッキング ID を Wix に追加する方法


Google アナリティクス プロパティの設定が終われば、Wix での作業は比較的簡単です。

  1. Wix にログインして、「マーケティング・SEO」 > 「マーケティングツール」に移動します

  2. マーケティングツールの一覧に表示される Google アナリティクスの「接続する」をクリックします

  3. 右上の「Google アナリティクスを接続」をクリックします

  4. Google アナリティクスのトラッキング ID(この例ではUA-123456789-1)を貼り付けます

  5. 「保存」をクリックします


設定の確認方法


Google アナリティクスのレポートにデータが反映されるまでに、通常は 24時間かかります。 例外は「リアルタイム」レポートで、これはサイトの現在の状況を確認するためのものです。 データがすぐにレポートに反映されるため、設定が正しく行われているかを確認するのに最適です。

左の垂直メニューで、「リアルタイム」をクリックしてカテゴリーを開き、「概要」をクリックします。 このリアルタイムレポートには、特にサイトのページビューがリアルタイムで表示されます。 特別にフィルタリングしている場合や、Google アナリティクスをブロックするブラウザを使用している場合を除き、ほとんどの場合で自分のページビューも含まれます。 そのため、数ページを閲覧すると、そのデータがレポートに反映されるはずです。


Google アナリティクスでの設定確認

レポートの検索方法


次のステップで、Google アナリティクスの操作に慣れていきましょう。 すべてのレポートは、インターフェイスの左側にある垂直メニューに一覧表示されます。 リアルタイムレポート以外の基本的な(カスタムではなくデフォルト設定の)レポートには 4つのカテゴリーがあります。

  • ユーザー:「どのような属性の人がユーザーか」がわかります

  • 集客 :「ユーザーがどこから来たのか」がわかります

  • 行動 : 「ユーザーがサイトでどのような行動をしているか」がわかります

  • コンバージョン:「ユーザーが重要なアクションや目標を達成しているか」がわかります


これらの各カテゴリーは、SEO 対策の有効性を確認するのに役立ちます。 例えば、トラフィックに占めるオーガニック検索の割合(集客)と、それらのユーザーがアクセスするランディングページ(行動)について知りたい場合や、 ユーザーがどれだけ購入したか、または、どれだけ問い合わせフォームに入力したか(コンバージョン)を確認したい場合に便利です。

特定のレポートを探しているのに見つからない場合は、Google アナリティクスの上部にある検索ボックスに名前を入力し、一致する検索結果をクリックしてください。 検索ボックスは十分にスマートなので、次のようなデータに関する質問も理解します。

  • 先月、イギリスから何人のユーザーが訪問したか?

  • オーガニック検索をしたユーザーの割合はどのくらいか?

  • 最も人気のあるランディングページはどれか?


操作は簡単で、質問を入力して Enter キーを押し、「インサイト」パネルを開くだけです。 このパネルでは、(うまくいけば)質問に答えるだけでなく、最も関連性の高いレポートへのリンクを提供し、ユーザーが尋ねたいと思われるフォローアップの質問も提案します。


レポートの使用


サイトについて知りたい点があり、最も関連性の高いレポートを見つけたとします。 答えを導き出すには、そのレポートのデータを分析する必要があります。 でもどうやればいいのでしょうか?

この例では、サイト訪問者の地理的な場所を示す地域レポート(ユーザー > 地域 > 地域にアクセス)を見ていきます。


地域レポートの一部。期間選択ツール、プライマリディメンション選択ツール、検索ボックスを表示しています。Google のデモアカウントからのデータです。
地域レポートの一部。期間選択ツール、プライマリディメンション選択ツール、検索ボックスを表示しています。

まず、右上の日付範囲を選択します。 デフォルトでは、レポートには直近の7日間が表示されますが、新しい開始日と終了日を指定することで簡単に変更できます。 過去 30日間を前年の同じ期間と比較する場合は、「比較」にチェックマークを入れます。 例えば、カナダからのトラフィックが多いと感じた場合、前の期間と比較することで、これが異常なのかどうかを確認できます。


メインチャートのすぐ下に、「プライマリディメンション」を選択するオプションがあります。Google アナリティクスのレポートはすべて「ディメンション」と「メトリクス」で構成されていますが、あまり複雑に考えず、これらはテーブルの行と列のようなものだと考えてください。 地域レポートでは、デフォルトのプライマリディメンションは「国」ですが、これを「市区町村」、「大陸」、または「亜大陸」に変更することもできます。


データをドリルダウンすると、ディメンションが自動的に変更されることがあります。 例えば、地域レポートで「カナダ」をクリックすると、プライマリディメンションが「地域」に変わります。これにより、これらのカナダのユーザーがすべてオンタリオ州から来ているのか、それとも全国に広がっているのかを確認できます。


プライマリディメンション選択ツールの右側には、小さな検索窓があります。 Google アナリティクスの上部にある大きな検索ボックスとは異なり、このボックスはレポート内の検索やフィルタリングに使用します。 つまり、プライマリディメンションで「市区町村」を選択した場合、「トロント」と検索すると、その都市のデータだけが表示されます。 複数の値(あるいは都市)を同時に検索したり、特定の値を検索対象から除外したい場合は、「アドバンス」をクリックします。


今回は地域レポートを取り上げましたが、これらのオプションやフィルターは、他のほとんどの基本的な Google アナリティクスレポートと共通しています。 そのため、1つのレポートに慣れておけば、自信を持ってツール全体を操作できるようになります。



アナリティクスでデータに簡単にアクセス


必要なデータをどこで、どのように見つけるかがわかったところで、今後簡単にアクセスできるように保存することもできます。


最初のオプションは、ページ上部のボタンを使用してレポートを保存することです。 これで、「カスタム」 > 「保存済みレポート」のリストにレポートが追加されます。 また、基本レポートに加えた検索フィルターやその他の変更も保存されるため、今後同じ変更をする必要はありません。


別のオプションとして、「保存」の右側にある「共有」ボタンをクリックする方法もあります。 これにより、レポートを(メール経由で)共有できるようになりますが、さらに重要なのは、レポートを定期的(毎日、毎週、毎月、または四半期ごと)に送信するようにスケジュールを設定できることです。 一度設定してしまえば、「管理」 > 「スケジュール済みメール」から編集や削除が行えるようになります。


アナリティクスでデータに簡単にアクセス

一定の条件を満たした場合に Google アナリティクスから通知されるよう、カスタムアラートを設定することもできます。 このオプションは、「スケジュール済みメール」の上の管理メニューにあります。


例えば、Google アナリティクスが任意の日にデータを受信しなかった場合、サイトのトラッキングやサイト自体に問題があることを示すアラートを受信することができます。 あるいは、オーガニック検索トラフィックに突然大きな変化(いい変化も悪い変化も)があった場合に通知を受け取ることもできます。



Google アナリティクスを使いこなすための次のステップ


Google アナリティクスを真剣に学びたい方は、Google がアナリティクスアカデミーで提供している無料のビデオコースをご覧ください。 初心者向けコースからパワーユーザー向けコースまで用意されており、Google アナリティクスの様々な機能を学ぶことができます。 知識を習得したら、Google アナリティクス個人認定資格試験に挑戦することもできます。


しかし結局のところ、Google アナリティクスは単なるツールであり、SEO 対策に役立てることはできても、それを補うことはできません。 独自の SEO 対策を構築して実行する方法について詳しく知りたい方は、SEO ハブを参照してください。


*Google アナリティクスの使用が現地のデータ保護規制に準拠していることを確認する必要があります。 詳細については、こちらを参照してください。

 

James Clark のプロフィール画像

James Clark - Web アナリスト

James Clark はロンドン出身の Web アナリストで、以前は出版業界で勤務していました。ビジネスサイトのアクセス解析をサポートするかたわら、自身のウェブサイトでハウツーガイドを執筆しています。 https://www.technicallyproduct.co.uk Twitter | Linkedin

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