2022年12月5日8 分
最終更新: 5月30日
更新日 2022年12月5日(公開日 2019 年 3 月 18 日)
多言語サイトとは、複数の言語表示に対応しているウェブサイトのことです。国内で運営されている多くのウェブサイトは日本語のみの対応が一般的ですが、英語や他言語でも利用できるようにすることで、ウェブサイトを利用したビジネスチャンスは格段に広がります。
近年、越境 EC の発展や SNS マーケティングの発達によって、簡単に世界中の顧客と繋がることが可能になりました。このチャンスを活かすために、ウェブサイトを多言語対応にすることは、ぜひ検討したい手段の一つです。
多言語サイトを作成することで、多くのメリットが得られます。たとえば、インバウンド需要を狙い、英語や中国語などの需要の多い言語でホームページを運営することで、海外へ顧客の層を広げることができます。また、将来的に海外でのビジネスを視野に入れている場合は、なるべく早い段階で多言語対応のサイトを作成することで、海外のマーケットでブランドイメージを積み上げていくことができます。
個人サイトやポートフォリオサイトでは、プロジェクトやアートに興味をもつ世界中の人々と繋がることができるようになります。またシングルページサイトであれば、比較的手軽に多言語対応にできるので、ぜひ取り入れることを検討してみましょう。
この記事では、実際に多言語サイトを作る方法を、順を追ってわかりやすく解説します。既に海外でのビジネス展開をしている人やこれからインバウンドビジネスを始めたいという人まで、ぜひこの機会にウェブサイトを多言語化しましょう。
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ウェブサイトのコンテンツを翻訳する
視覚的な要素を調整する
各言語で SEO 対策を行う
サイトをマルチリンガルに切り替える
ウェブサイトの多言語化に不可欠なのがコンテンツの「翻訳」です。コンテンツを自分で翻訳するのが難しい場合、下記のオプションを参考にしてみましょう。
プロの翻訳家や翻訳会社、フリーランサーなどに依頼することを検討しましょう。時間やコストはかかりますが、将来的な投資としてもっとも堅実な方法です。一方、コストとスピードを重視する場合は、Google 翻訳や DeepL などのニューラル機械翻訳サービスを活用することができます。近年は、機械翻訳サービスの精度が高まり、自然で伝わりやすい翻訳が可能になり、ホームページを多言語化することがより簡単になりました。ただし、機械翻訳では間違った翻訳になったり、文法や文化的なニュアンスが失われてしまうことがあります。正しくない翻訳は、顧客とのトラブルになりかねません。機械翻訳を利用する場合は、少なからず修正が必要だということを念頭に置き、翻訳されたコンテンツを必ず確認し、校正を行うよう心がけましょう。
Wix マルチリンガル機能は、編集画面から対応するページに直接翻訳を入力できるだけでなく、Google 翻訳を利用して自動翻訳する機能も備わっています。
翻訳する過程では、ホームページ上のメニューや決済ページ、ネットショップの商品詳細まで、翻訳すべき箇所の見落としがないよう留意しましょう。
日付の形式
同じ 4 月 12 日でも、4 / 12(月 / 日)と 12 / 4(日 / 月)の二通りの書き方があります。認識の誤りを避けるために、翻訳する言語で使われている日付や時間の表記形式を調べておくことが大切です。数字表記を避けて「April 12th」とスペルで記載することも得策です。
通貨
ネットショップやオンラインビジネスの場合は、言語の翻訳と同時に通貨の設定も忘れないようにしましょう。
住所
住所の表記方法も日本語と英語では異なります。
日本の住所は、大きい地域から小さい区分へと書くようになっています。
例:郵便番号 都道府県 市区町村 丁目 / 番地 / 号 建物名 / 部屋番号 / 階数
〒150-001 東京都 渋谷区 神宮前 一丁目 2番 3号 OOハイツ 505号室
英語表記の場合は日本とは逆に、小さい区分から大きい地域への表記となります。
例 :物名 / 部屋番号 / 階数 丁目 / 番地 / 号 市区町村 都道府県 郵便番号 国名
OO Heights #505, 1-2 -3, Jingumae, Shibuya-ku, Tokyo 150-001 Japan
マイクロコピーやボタンの翻訳
マイクロコピー(ウェブサイトにおけるボタンの文字や画像キャプション、エラーメッセージなどの細部のライティング部分)も翻訳すべきコンテンツに該当します。その言語ならではのユーモアを含む表現を取り入れることで、伝えたいメッセージの伝達度が高まるでしょう。
たとえば、サイト訪問者の行動を喚起する役目を果たす CTA ボタンのテキストでは、工夫をこらしユーザーがクリックしたいと思うボタンにしましょう。たとえば「詳細を見る」を「Learn More」ではなく「Let’s Go(さぁ、行こう)」としたり、「お問い合わせ」を「Contact」ではなく「Ask us anything(私たちになんでも聞いてみて)」というように、英語ならではの遊び心ある表現を検討してみてください。
翻訳を進めてい行く中で、他の言語にうまく置き換えられない言葉や表現にぶつかることがあるかもしれません。そんなときは、海外のウェブサイトをチェックしてみましょう。どのような言い回しが使われているのか、参考にすることができます。
文字通り「翻訳」できるのはサイト上のテキスト部分ですが、画像や写真にも目を向ける必要があります。海外向けにサービスを展開している場合、多言語サイトに掲載する写真などの視覚的要素は、各地域や言語のイメージに合ったものが好ましいと言えます。
たとえば、トップページに日本の風景画像を使用していたとします。この場合、英語圏をターゲットとしているのであれば自由の女神、フランス語圏はエッフェル塔というように、それぞれのランドマークを示す画像に差し替えることができます。つい忘れがちになってしまう視覚的なコンテンツも併せて調整することで、訪問者とより良いつながりを築くことができます。
翻訳の段階が完了したら、新しく作成した各言語のサイトページが検索結果に表示されるよう SEO(検索エンジン最適化)対策を施しましょう。
国によって、ネット検索の傾向や SEO のニーズは異なります。まずは、翻訳した言語のキーワード調査を行い、その結果に応じてサイトの海外 SEO 設定を更新しましょう。そうすることで、その言語を母国語とするユーザーが、あなたが提供する商品やサービスに関連した検索を行ったとき、多言語化したあなたのサイトが検索結果に表示される可能性が高まります。
サイト上のコンテンツが整ったら、次は、日本語や中国語、英語といった言語別の対応がサイトにあることを訪問者に気づいてもらうため、言語切り替え表示の設定が必要になります。
表示言語をワンクリックで簡単に切り替えできる言語メニューを設置して、対応言語をサイトに表示しましょう。翻訳言語の国の国旗アイコンを表示する、「JA」「EN」などの略称のみ表示する、または両方表示するなど、言語メニューの設定は自由にカスタマイズできます。
言語メニューは、ページトップのヘッダー部分に配置することをおすすめします。訪問者が言語メニューを見つけるまでの時間が長ければ長いほど、訪問者が求めているコンテンツにたどり着けず、諦めてサイトを離脱してしまう可能性が高まります。訪問者の視線を言語メニューに引きこむよう、アニメーション効果を追加するなど工夫を施すのも手です。
また、2 ~ 3 言語でサイトを公開している場合は、言語メニューのレイアウトは国旗の表示、または言語名表示にし、ヘッダー右側に配置するのがおすすめです。さらに多くの言語数であれば、サイトのデザインの妨げにならないようにドロップダウン形式にすると良いでしょう。
多言語サイトの作成と聞くと、気が遠くなるように感じられるかもしれません。しかし、主言語で本格的なホームページを一度作成してしまえば、この多言語対応のプロセスは簡素化できます。作成したサイトの構造を土台に、第二言語、第三言語、さらには第四言語へと応用することができるのです。
Wix で作成した Webサイト の場合、新しい言語の追加ごとに一からサイトを作り直す必要はありません。Wix マルチリンガルを使用すれば、言語を追加するたびにサイトが複製されます。また、いずれかの言語でページ要素を変更すると、同じ変更がすべての言語のサイトに反映されます。
編集画面上部のメニューバーで「設定」を選択します。
「多言語サイト」>「今すぐはじめる」の順にクリックします。
メインの言語と表示させたい国旗を選択します。
「次へ」をクリックします。
追加したい言語と表示させたい国旗を選択します。(言語は後からも追加できます)
「次へ」をクリックして画面を閉じます。
テキスト、画像、動画などサイト上のコンテンツを翻訳します。エディタの左上にある国旗アイコンをクリックして言語を切り替えることができます。また、画面上部のメニューバーで「設定」>「多言語サイト」をクリックするとマルチリンガルダッシュボードが開きます。
サイトの「公開」ボタンをクリックして、変更内容をライブサイトに反映させます。
本格的な多言語対応サイトを作成することで、国内外の顧客からの信頼を得られ、ウェブサイトとしての権威の向上が期待できます。また、競合他社との差別化が実現し、今まで取り込めていなかった需要を受け入れられることができるようになるかもしれません。まだホームページをお持ちではありませんか?
多言語サイトの制作を検討をしているなら、ぜひ Wix でホームページを作成する方法についての記事にも目を通してみてください。
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編集者:Miyuki Shimose
SEO & ブログコンテンツマーケター