ChatGPTとは?始め方や活用事例とおすすめプロンプト
こちらの記事は KEITO さまよりご寄稿いただきました。
「ChatGPTって何?」「話題だけど、どう使えばいいの?」そんな疑問、ありませんか?
ChatGPTは、会話するAIとして話題沸騰中のツールです。使い方次第で単なる話し相手以上の力を発揮します。
この記事では、ChatGPTの基本、実践的な活用法、そして使用時の注意点について、わかりやすく解説します。
ChatGPTとは?
ChatGPTは、人間のように自然な会話をリアルタイムで行えるAIチャットボットです。
ChatGPTが注目される理由は、従来のAIに比べ、自然で文脈に沿った会話や多様なタスクをこなす高度な言語理解力と柔軟な応答性にあります。
例えば、ChatGPTは以下のようなことができます。
質問に対する詳細な回答
文章の作成や編集
プログラミングのサポート
言語翻訳
アイデア出しや問題解決の手助け
これらの作業を、人間とほぼ変わらない質で行えるのが特徴。
開発元について
ChatGPTは、米OpenAI社(Webサイト)によって開発されました。OpenAIは2015年にイーロン・マスクやサム・アルトマンらが設立し、人類に有益なAIの発展を目指しています。
ChatGPTの特徴
ChatGPTは、人間のような対話が可能で、広範な知識を活用し多様な質問に対応できます。情報提供やアドバイス、アイデア提案が得意で、個々のニーズに合わせた対応も可能です。ただし、最新情報や専門的な情報には制限があり、誤った情報を提供することもあるため、利用者が理解し、上手く扱う事が求められます。
ChatGPTの特徴
自然な会話能力で文脈に応じた応答が可能
幅広い分野の知識を持ち、多様な質問に対応
質問応答だけでなく、文章作成やコーディングなど多様なタスクをこなす
多言語対応で翻訳や言語学習もサポート
定期的にモデルが更新され、性能が向上
画像生成の機能を利用可能
カスタマイズされたAIチャットボットを利用可能
※2024/08/19時点では2023年12月までの回答が可能
※2024/08/19時点での最新モデルはGPT-4omni
ChatGPTの仕組み
ChatGPTは、「GPT(Generative Pre-trained Transformer)」技術を基に、大量のテキストデータを学習し、そのパターンを理解して人間らしい文章を生成します。
ユーザーが入力した文章(プロンプト)を理解し、それに基づいて確率的に最も適切なテキストを繋ぎ合わせるように生成します。この過程で、文脈や意図を考慮し、関連性の高い情報を提供します。
例えば、ユーザーが「リンゴは」と入力した場合、ChatGPTは最も確率の高い「赤い」と生成する可能性が高い。その次に「果物」と続き、「です。」と続く。結果「りんごは赤い果物です。」と生成されるパターンが考えられます。
しかし、この確率は、「果物」45%のように必ずしも一定ではありません。
ChatGPTアカウントの作成方法
ChatGPTのWEBサイトはこちらになります。
①画面右上の「サインアップ」をクリック
②メールアドレスもしくはGoogleアカウント or Microsoftアカウントでサインアップ。
③名前を入力して「Continue」をクリック。
④電話番号を入力して「Send code」をクリック。電話番号宛のSMSに届いたCodeを入力して完了。
ChatGPTのはじめ方
①作成したアカウントにログインする。
②画面下のテキスト入力欄に文章(プロンプト)を入力する。
③「↑」ボタンをクリックして送信する。
④回答がリアルタイムで生成される。
⑤気に入らない回答があれば追加の文章(プロンプト)を送る。やり取りを続ける。
ChatGPTの画面の見方
2024/08/19時点でのChatGPTの画面は以下。
※アップデートにより変わる可能性あり。
ChatGPT活用方法
ChatGPTは多岐にわたる用途で活用できます。以下に、主な活用方法をご紹介します。
1. 情報収集と質問応答
ChatGPTは幅広い知識を持っているため、様々な分野の質問に答えることができます。
歴史や科学の質問
一般的な知識やトリビアの確認
概念や用語の説明
例:「量子コンピューターについて簡単に説明してください。」
2. 文章作成支援
様々な種類の文章作成をサポートします。
ブログ記事やエッセイの作成
ビジネス文書(企画書、報告書など)の下書き
メールや手紙の文面作成
例:「環境保護をテーマにした500字程度のブログ記事を書いてください。」
3. プログラミング支援
コーディングの補助や説明ができます。
コードの生成や修正
エラーの解決方法の提案
アルゴリズムの説明
例:「Pythonで簡単な電卓プログラムを作成してください。」
4. 言語学習と翻訳
多言語に対応しているため、言語学習や翻訳に活用できます。
外国語の文章の翻訳
語学学習のための会話練習
文法や表現の説明
例:「"Hello, how are you?" を日本語に翻訳し、使用される状況を説明してください。」
5. アイデア出しと問題解決
ブレインストーミングや問題解決のサポートができます。
新しいビジネスアイデアの提案
創造的な解決策の提示
異なる視点からの意見提供
例:「環境に優しい新しい製品のアイデアを5つ挙げてください。」
6. 分析と要約
長文やPDFの要約や分析を行うことができます。
長い文章やレポートの要約
データの解釈や傾向分析
文献のレビューや批評
例:「この論文の主要なポイントを3つにまとめてください。」
7. 個人的なアドバイス
個人的な状況に基づいたアドバイスを提供できます。
キャリアに関するアドバイス
健康や生活習慣のアドバイス
個人の趣味や興味に基づく推奨
例:「プログラミングを学び始めたいのですが、どのような言語から始めるべきでしょうか?」
ChatGPTのプロンプトのコツ
「ブログを書いて下さい。」と単純な指示(プロンプト)ではなく、「30代主婦に向けて「コーヒーの淹れ方」についてのブログを書いて下さい。マークダウン形式で書き出して下さい。」と明確な指示をする事が最も大事です。
またOpenAI公式ヘルプページに記載されているプロンプトベストプラクティスは以下の通り。
最新のモデルを使用する(2024/08/19時点ではGPT-4omni)
指示をプロンプトの最初に配置し、###または"""で指示と文脈を分ける
望む文脈、結果、長さ、形式、スタイルなどについて具体的で詳細に記述する
例を使って望む出力形式を明示する
ゼロショットから始め、効果がなければファインチューニングを行う
曖昧で不正確な表現を減らす
やってほしくないことだけでなく、代わりにやってほしいことも記述する
コード生成には、特定のパターンに誘導する「leading words」を使用する
その他にも、ChatGPTになりきって欲しい人物像や条件を付与する事で出力を制御しやすくなります。
上記の点を踏まえて作成したプロンプトのテンプレートが下記になります。
# 成果物[ここに成果物を指定する]# 命令書あなたは、[ここにペルソナを指定]です。以下の制約条件から最高の[ここに目的を指定]してください。# 制約条件[ここに目的に対して最高回答を得られるための条件を複数個指定]# 入力文:[ここに目的を達成させるコンテンツを指定]# 例文[ここに理想の出力パターンを書く]# 出力文・必ず制約条件に準拠する・役割(ロール)を明確にする・入力から出力を作る事を明確にする・何を出力するのか明確にする・本文でない部分は「#(マークアップ)」する・命令を箇条書きで明快にする・様々な言葉(単語)を使って、AIの出力空間を積極的に狭くする
おすすめのプロンプト
ChatGPTに一言添えるだけで見違えるほど出力結果が良くなるおすすめのプロンプトを紹介します。
「構造的に」
構造化された情報を求めることで、ChatGPTからより整理された回答を得られます。これにより、複雑な概念や多岐にわたる情報を段階的に理解しやす くなります。
例:「AIの仕組みを構造的に説明してください。」
「今の出⼒は60点です」
この表現を使うことで、現在の回答の改善点を指摘し、より詳細または正確 な情報を要求できます。ChatGPTに⾃⾝の回答を評価・改善させる機会を与 えます。
例:「今の説明は60点です。AIの倫理的側⾯についてもっと詳しく説明してく
ださい。」
「小学生でも分かりやすく」
専⾨⽤語や複雑な概念を避け、簡単な⾔葉で説明することを要求します。こ れにより、どんな難しいトピックでも理解しやすい形で情報を得ることがで きます。
例:「量⼦コンピューターの仕組みを小学生でも分かりやすく説明してくださ
い。」
「重要:」
このフレーズを使⽤することで、回答の中で最も重要なポイントや核⼼を突い た情報に焦点を当てるよう指⽰できます。不要な情報を省き、本質的な内容 に集中できます。
例:「重要:AIの発展が社会に与える影響の中で、最も注意すべき点は何です
か?」
「論理的に」
このフレーズを使うことで、各ステップの関連性を明確にし、⽭盾のない説明 を求めることができます。複雑な問題や過程を理解する際に特に有効です。
例:「気候変動対策を論理的に説明してください。」
「ステップバイステップで」
このフレーズを使うことで、結論に⾄るまでの段階的な思考プロセスの説明 を求めることができます。複雑な問題解決や意思決定プロセスを理解するの に役⽴ちます。
例:「AIによる画像⽣成のステップバイステップで説明してください。」
「ダミーデータを使って」
理論的な説明だけでなく、具体的な例や実践的なデータを⽤いた説明を求め ることができます。これにより、抽象的な概念をより理解しやすくなります。
例:「機械学習モデルの評価⽅法をダミーデータを使って説明してください。」
ChatGPTの問題点と避け方
誤情報や幻覚
稀に誤った情報や存在しない事実を提示することがあります。専門的な内容は他の信頼できる情報源で確認しましょう。
感情理解の限界
感情を理解したり共感したりすることはできません。心理的サポートが必要な場合は専門家に相談してください。
個人的な関係の構築が難しい
深い個人的な関係や価値観に基づいたアドバイスは期待できません。重要な意思決定には自分や信頼できる人に相談しましょう。
物理的操作が不可能
ChatGPTは物理的な行動を起こすことができません。行動が必要な場合は自分で判断してください。
知識の更新頻度に限界
最新の情報が含まれていない可能性があります。最新情報は別のソースで確認が必要です。
体験に基づくアドバイスはできない
実際の体験に基づく情報提供はできません。経験に基づく判断が必要な場合は、自分や他者の体験に頼りましょう。
またAIと人間それぞれの強みを活かし補完し合う関係の構築が重要です。
まとめ
ChatGPTは、日常生活やビジネスシーンに革新をもたらす可能性を持つ強力なAIツールです。情報収集や文章作成、プログラミング支援など多岐にわたる分野で活用できますが、誤情報や感情理解の限界もあります。これらを理解しつつ、プロンプトを工夫し、人間の判断と組み合わせることで、ChatGPTの可能性を最大限に引き出し、業務効率化に役立てましょう。
この記事を書いた人
KEITO|Web&AI
生成AI(便利ツール)や最新サービスを実際に使用して得た知見とアイデアを発信中|AI活用業務改善コンサル|セミナー登壇|AI顧問などを請け負ってます。
Instagram:https://www.instagram.com/keitowebai/