2017年8月8日8 分

無重力撮影:写真家の夢が叶った瞬間に密着&撮影直後の感想を直撃!

数か月前 Wix は、フォトコンテスト「ドリームフォト キャンペーン」を実施しました。優勝者に、夢の写真撮影実現のチャンスが贈られる本コンテストには、世界各国から何千通もの応募が集まりました。

本コンテストで、素敵な写真が詰まったホームページを送り、Wix スタッフの想像をはるかに超えた夢の撮影を提案したのが、優勝者で、日本人の写真家である若井玲子さんです。

優勝者である若井さんの夢の撮影とは?

Wix のドリームフォト キャンペーンの告知を見て、気軽な気持ちで応募した若井さん。そんな若井さんの夢はなんと、無重力空間でのファッションフォト撮影!!!

自分の夢の撮影が実現すると知った時の若井さんの様子をご覧ください。

想像以上に大変だった撮影準備

優勝発表の余韻冷めやらぬ中、無重力空間を作り出す航空機や、若井さんのイメージに合うモデルの手配、FAA(米国連邦航空局)の厳しい規約の中での撮影コンセプト決めなど、写真撮影まで、数か月の準備期間が必要でした。

時差や言葉の壁も手伝い、想像以上に大変でしたが、世界的トップモデルのスタヴ ストラスコが撮影に参加できる事も決まり、あとは撮影日を待つのみです。

Photographer: Steve Boxell – ZERO-G

航空機で無重力空間を作り出す仕組み

人工的にどうやって無重力空間を作り出すのか、疑問に思った方はいらっしゃいませんか?

無重力空間を実現するために、Wix は米ゼロ・グラビティー社の航空機を用意しました。一定の放物線に沿って飛行し、上昇と降下を繰り返す事で、短時間、無重力空間を疑似的に作り出します。

高度1万メートルからの降下を計15回繰り返し、無重量状態になるのは  一回につき30秒のみ。若井さんのシャッターチャンスはほんの僅か。また、こうした厳しい環境下でモデルや若井さんの気分が悪くなった場合、撮影は即中止となります。

そんな貴重な体験をした若井さんに、撮影の様子などをインタビューしてきました:

無重力撮影の話に入る前に、自己紹介をお願いします
 
ファッション・フォトグラファーの若井玲子と申します。北海道札幌出身で、多摩美術大学のグラフィックデザイン学科で写真を学びました。
 

無重力撮影のアイデアを思いついたきっかけを教えて下さい
 
お正月、父とテレビを見ていた時、屋内スカイダイビングの映像を見て「なんだこれは!面白い!」と思いました。職業柄、同じような空間でファッション写真を撮影したら面白そう!と思ったのがきっかけです。

その後、実際に無重力撮影ができる方法を調べたのですが、とても高価で….。写真家として有名になり、お金持ちになったら、その夢を実現しようと思っていました。あと10年、いや20年はかかるなと...。でも、それがこんなに早く実現するとは思いませんでした。

Photographer: Steve Boxell – ZERO-G

Photographer: Steve Boxell – ZERO-G

モデルにスタヴ ストラスコを指名した理由を教えて下さい
 
全世界で展開されていた広告キャンペーンで初めてスタヴ を知り、そのミステリアスで不思議な魅力に惹きつけられました。

インスタグラムのフォローもしていて、いつか彼女の写真を撮ってみたいと思っていたので、どんなモデルも指名可能と聞いた時に、迷わず彼女を指名しました。

撮影のセットはどのようにして決めていったんですか?
 
撮影の背景や小物につき、様々なアイデアがありましたが、FAAの規定がとても厳しく、ほとんどのアイデアがボツになってしまいました。

撮影が行われる数週間前に、航空機に持ち込むものは全てFAAが確認し、承認をもらわなければいけなかったので、その点でかなり制限がありました。もちろん、その場で即興の撮影アイデアを出す事は不可能でした。

撮影を行う上で、一番心配だった事は何ですか?
 
自分の中で既に、撮影のビジョンが出来上がっていたので、撮影のセットについては粘り強く交渉しましたが、民間機で撮影が行われるという事もあり、FAAの規定は絶対でした。

色々なアイデアを出しては、断られるという繰り返しの中で、結局、撮影の背景やコンセプトが決定したのは、撮影日のほんの数週間前でした。

また撮影前日にライトテストが行われたのですが、2個使用する予定だった撮影ライトを1個にするよう、ゼロ・グラビティー社より指示があり、様々な制約の中で自分が撮影したいものを本当に撮れるのか不安にもなりました。

セットの面では妥協した点も多かったのですが、最後には撮りたい写真を撮る事ができたので、準備に携わった多くの人達にとても感謝しています。

Photographer: Steve Boxell – ZERO-G

撮影前日の夜はどんな感じでしたか?
 
眠る事はできましたが、やはり緊張していたのか何度も目が覚めてしまいました。

撮影当日はモデル、プロダクションチーム、航空機の乗務員などを含め、40名以上のメンバーが航空機に乗ったと聞いています。無重力空間は予想通りでしたか?
 
思った以上に体のコントロールがきかないという事に驚きました。ちょっと無重力を甘く見ていたと思います。でも良い作品を撮るために、撮影に集中する事だけを考えました。

飛行中はどのような点が一番大変でしたか?
 
色々ありますが、FAA規定で定められた点を守る事に加え、プロダクションチームを含め、通訳を介してコミュニケーションを取っていたので、言語の壁もありました。

でもやっぱり一番大変だったのは、無重力空間そのものでしたね。通常のストロボを使用したスタジオ撮影ですと、光、モデル、カメラというこの3つのエレメントは動かさないというのが基本のスタイルです。でも、無重力では光の位置もモデルも私自身も常に動いている状況で、思った以上に体の自由が効きませんでした。

無重力撮影で怖いと思った瞬間があれば、教えて下さい
 
無重力状態自体に関しては、怖いとは思わなかったのですが、撮影中、コントロールがきかなかったので、自分の思い描いていたような写真が撮れなかったらどうしようと一瞬不安がよぎりました。
 

無重力撮影で一番おもしろかった事、興味深かった事を教えて下さい
 
今まで感じた事のない感覚の中での撮影だったので、ハチャメチャでしたがそれも含めてとにかく楽しかったです!!

無重力状態だと、髪の毛や軽いものがふわりと浮かんで、地上では見た事もないような面白い形になったり、水が玉状になったりするんです。

本当に美しくて、いつまでも見ていたかったです…。

Photographer: Steve Boxell – ZERO-G

今回の無重力撮影の経験を一言で表すと?
 
まさに夢のような撮影でした。撮影後もしばらく夢の中にいる気分でしたが、日本に帰る便で写真を見返し、これは実際にあった事だと実感しました。

出来上がった写真にも満足していますし、可能であればもう一度挑戦したいぐらいです。

次に実現したい玲子さんの夢を教えてください!
 
無重力撮影の2日前にシルク・ドゥ・ソレイユを見に連れていって頂いたのですが、とても感動しました。元々サーカスが大好きなので、いつか空中ブランコやダイナミックな身体表現の撮影をしたいと思いました。

また、語学取得とファッション撮影をもっと極めるため、来月から2年間ほどイギリスに行くのですが、そこで沢山のファッションショーのバックステージを撮影をするのが夢です。そして、いつか自分の撮影スタジオも持ちたいですね。

これから写真家を目指す方に向けて、アドバイスはありますか?
 
コマーシャル分野で活躍したい写真家は特に、ゴールがなかなか見えなかったり、金銭的な面で大変な事があるかもしれません。私もまだまだ新人なのでアドバイスなんて恐縮ですが、本気でやりたいなら、とにかく辞めないで続けて欲しいと思います。

また今回、夢の写真撮影を実現できた私のように、いつどんなチャンスが舞い込んでくるか分からないので、やってみたい事があるなら、どんどん挑戦してください!

Photographer: Steve Boxell – ZERO-G

写真家がホームページ(ポートフォリオサイト)を持つ事はなぜ重要であるか、玲子さんのお考えをお聞かせ下さい
 
ネット社会の今、自分を知ってもらうにはホームページは欠かせないと思います。ホームページさえちゃんと準備しておけば、世界中の人に自分の作品をいつでも見てもらえます。

ホームページを開設後、一度も会った事のない方から「ホームページを見た」とご連絡頂き、お仕事に繋がるケースも増えてきました。

今までいくつかのホームページ作成ツールを試してきましたが、Wixは説明書もいらないくらい簡単に作れるし、好きな時に自分で更新できるので、とても気に入っています!

これからホームページ(ポートフォリオサイト)を作る写真家のために、サイト作成におけるコツや秘訣がありましたら教えて下さい
 
私は本当に気に入った写真以外、ホームページには載せない事にしています。また時が経ち、過去の作品でレベルが低いと感じたものはどんどん消すようにも心がけています。

いったんホームページが完成すると、そのままにしてしまう人も多いですが、一度完成したからといって安心せず、その時の気分によって作品を入れ替えたり、デザインをガラッと変えてみるのもおすすめです。

写真家のホームページ(ポートフォリオサイト)における重要な要素は何であるとお考えになりますか?
 
誰でもカメラを持っているのが当たり前の今の時代、プロ、アマチュアを含め写真家を名乗る人はごまんといるので、写真で一番大事なのはその人の個性だと思います。

なので、写真でも自分の個性を追求しつつ、その個性が伝わるような色やデザインをホームページでも選ぶようにしてみたらいいと思います。

また、あまりにも凝りすぎて複雑にしてしまうと、私みたいに短気な人は最後まで見ないと思いますので、シンプルで分かりやすいかどうかもポイントだと思います。

最後に、一言お願いします
 
今回の夢の写真撮影は、Wix の協力がなければ実現できませんでした。

そして、自分の Wix サイトに掲載しているモデルや撮影スタッフがいなければ、Wix のコンテストで選ばれる事はなかったと思います。

そういった意味で、支えてくれた全ての人にお礼を言いたいです!

あなたも、若井さんのように夢の撮影を叶えてみませんか?
 

次回コンテストの案内や、Webサイト作成に役立つ情報を無料でお届けします!

メルマガ購読を希望される方は、メールアドレスをご登録ください>>

ライター: Wix Team

#オリジナルホームページを作ろう #コンテスト #フリーランサー #ポートフォリオ #写真