YouTube再生回数2億超を記録した歌手から学ぶマーケティング術


SNSの口コミであっという間に広がる人気の動画を作ってみたくはないですか? スターウォーズのチューバッカのマスクをかぶった超ごきげん主婦のFacebook動画は、なんと1億再生超えです。でも、彼女のようにノリでうまくいく確率は高くありません。


ミュージックビデオが人気になるには、それなりのマーケティング戦略が必要です。実際、ミュージックビデオのプロモーションはプロが絡んでいることがほとんど。


ニルス・ガムズ(Nils Gums)はそんなプロの一人です。ニルスは、Wix ミュージックユーザーで、YouTubeでミュージックビデオが総再生回数2億回超を記録した人気デュオ、カーミン(Karmin)のコンサルタントです。


ニルスのマーケティング戦略のおかげで、カーミンは、ミュージックビデオをYouTubeに掲載してから6ヶ月間でアメリカの超人気テレビ番組にゲストとして招待された上、巨大レーベルと契約を果たすなど大成功を収めています。


デビュー前のアーティストがオンラインで注目を集めるために何をすべきか、ニルスにミュージックビデオのマーケティングに関する秘訣を聞いてみましょう。


01. あなたの「紫の牛」(常識破り)は?


「紫の牛」はマーケティングの専門家によって提唱されたコンセプトで、「非凡で、目新しい」「常識破り」であることの比喩です。


グローバル化が進む現在、音楽業界は才能ある人々であふれ、競争はますます厳しくなっています。オンライン上で目立とうとすれば、音楽の才能だけで抜きん出ることは困難です。そこには常識破りである何かが備わっていないと、人々に注目されません。


黒や茶色の牛なら見慣れていますが、紫の牛が登場すれば、人々は驚き、自然と注目を集めることができます。ずばり紫の牛は、オンライン上で動画を公開する際の強力なアピールポイントになるのです。

多くの場合、紫の牛は、見た目から判断されるアーティストに対する印象とパフォーマンスのギャップから生まれます。


実際の事例を見てみましょう:


タイラー・ザ・クリエイター (Tyler the Creator)

タイラーの巨大なゴキブリを食べる強烈なミュージックビデオ「Yankers」は、誰も見たら忘れられないはずです。タイラーに言わせると「有名になるためには人々にとって予想外の発言や行動を、平然とこなす必要がある」とのことです。


ラナ・デル・レイ(Lana Del Rey)

ラナの美しいルックスとレトロな音に注目が集まりました。レトロ音楽とノスタルジックなアメリカの光景が交わったラナのミュージックビデオ「Video Games」は、「サッド・コア」というジャンルとして多くの人を魅了しています。


カーミン(Karmin)

古めかしくきめた髪型の女性ボーカルによる、ラッパー顔負けの高速ラップ。このパフォーマンスだけで、視聴者を釘付けにし、驚かせるパワーを持っています。

→こちらがカーミンのWixサイトです。


ニルスは現在、同様の手法でコーデリア & ザ・バッファロー(Cordelia & the Buffalo)を売り出そうとしています。コーデリアの紫の牛は、彼女のルーツである南米にも由来する民俗音楽調の歌声・アステカ風の容姿からは想像できないモダンなサウンドです。是非、下記のビデオで彼女の歌をチェックしてみてください。



02. そのアーティストに合った適切なマーケティング


売り出しを行う際はコンテンツを投稿するメディアのデモグラフィックが、そのアーティストに合っているか確認するのが基本です。 カーミンのようなアーティストであれば、YouTubeで注目してもらえるように、特徴的なボーカルとマッチした完璧なミュージックビデオが必要でした。


でも完璧なコンテンツであっても、視聴回数を稼げるとは限りません。動画配信プラットフォームであるYouTubeはインターネットで第2位の検索エンジンという側面も持っています。したがって、ホームページと同じように検索エンジン最適化(SEO)が最も重要な作業となります。そうしないと人に見つけてもらえないからです。


多くの人はこの事を見過ごしがちですが、カーミンが口コミで広がって成功したのも、検索エンジンの最適化に力を入れたことが大きかったのです。


当時、クリス・ブラウン(Chris Brown)という別の歌手の歌「Look at Me Now」が注目を集めていましたが、この曲にはミュージックビデオがまだないことに気がつき、そのカバー動画を撮ることにしました。結果、皆がYouTubeでこの曲を検索すると 、クリス・ブラウンの動画ではなく、カーミンのカバー動画を見ることになったのです。



カバー曲によって成功したミュージシャンの例としては、パリス・インク(Paris Inc.)も良い例です。 パリス・インクは最近、リアーナ(Rihanna)の「Work」という曲をカバーすることでYouTubeにおいて5百万再生を獲得し、10万近くのチャネル登録を達成しています。その後彼女達は続けて、カバー曲を10曲投稿し、ついに有名ポップスターと共同でオリジナル曲をリリースすることができました。



カバー曲がアーティストのオリジナリティーを阻害するなんて考えてはいけません。ヴァンス・ジョイ(Vance Joy) の「Fire and the Flood」をカバーしたピート・ミュラー(Pete Muller)が良い例です。


ピートは曲に彼の独特の声と 、ミュージックビデオにプロダンサーであるキャサリン・マコーミックを(Kathryn McCormick)を登場させることによって 、彼なりのひねりを加えました。カバーされた側のヴァンスが、「彼の歌い方はとても気に入ったよ」と言ったほど、このビデオは素晴らしいものです。



03. リスナーからのフィードバックを大切に


時にリスナーからの正直なコメントは、アーティストを落胆させることもあります。でも成功するには、リスナーからのフィードバックやコメントを大事にし、戦略的に活用することが重要です。


カーミンを売り出している際には、リスナーのコメントから、ボーカルのエイミーの髪型に多くの女性が関心を寄せていることが分かりました。そこで、どうやってエイミーのような髪型になれるのかというヘアアレンジ動画を用意しました。その動画はミュージックビデオと比較し、再生回数は200万回と少なめですが、それでも新たな視聴者を開拓したことは確かです。


このような動画は、アーティストの個性を表現する動画として重要な役割を果たします。個性、そしてつながりを重視する今日のユーザーはこのような動画を見ることで、アーティストを身近な存在として捉えることができるのです。


また、成功する音楽は人々の感情を動かすものです。そういった意味で、反応がないよりはむしろマイナスの反応があった方が良いでしょう。ジャスティン・ビーバー(Justin Beiber)の「Baby」という曲がいい例です。YouTubeで歴史上一番低評価が多い動画として知られていますが、同時に最も再生された動画でもあります。



04. ファンからの愛を活用


オンラインでのコミュニケーションは双方向です。ブログ、YouTubeのコメント欄やSNS、Eメールを利用し、ファンとのコミュニケーションを大切にしましょう 。


特に初期の頃のファンは、一生のサポーターです。発表前の楽曲をその人達だけに聞いてもらい、リリース後にはSNS上などで拡散してくれるよう事前に依頼をしておきましょう。きっとあなたを応援してくれるはずです。



05. ホームページとプレスキットを活用


音楽をリリース後、もっと他の楽曲を聴きたいとファンは望むはずです。その人達が簡単に様々な曲を聞くことができるよう、最低でもオフィシャルサイトは用意しておきましょう。サイトには電子プレスキット(EPK)も追加してください。これをすることで、次のステップに進むことができるはずです。



マーケティング予算はトレンドを引っ張る人との関係構築のために


新人アーティストを売り出すためのマーケティング予算の一部は、人気の音楽ブログや音楽業界のトレンドを牽引している人とつながりをつくることに使いましょう。


これらの人達は、Spotifyなどのチャンネルでプレイリストを作成しており、音楽トレンドを引っ張っています。プレイリストにあなたの曲を加えてもらうためにお金を払わなければいけないこともありますが、人気プレイリストに曲を加えてもらえ、露出を高めることができるのであれば、予算を投入するのは合理的です。



注目されるコラボレーション


アーティストにとってコラボレーションは成功する上で、重要な鍵となります。約1年前にカーミンは作詞家でラッパーのWatskyと「No Flex Zone」のリミックスをリリースしました。Watskyとカーミンはお互い、YouTubeにおいてファンを広げており、チームとなることで、今までにないファン層を獲得することができました。


もう一つご紹介したいコラボレーションは、カーミンとワイルド・カルチャー(Wild Culture)で作成した、ニューシングル「Sugar」です。こちらは、人気音楽ブログの「HypeMachine」で1位を獲得することができました。


参考になるアドバイスはありましたか? まずは、Wixで無料のオフィシャルサイトを作りましょう。


ライター: Wix Team


#SNS #Wixミュージック #マーケティング

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